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Teclastのタブレットを比較します - 価格か性能か?自分に合うモデルを見極めよう!

Android

Teclastのタブレットを比較Teclast(テクラスト)は、中国メーカーとしていち早く日本のAmazonに公式出店し、精力的に日本市場の開拓に取り組んでいます。2025年現在だともはや「(AliExpressなどの海外通販ではなく)Amazonで買うブランド」として定着した感があります(一応楽天市場にも出店していますが、明らかにAmazonでの販売に力を入れています)。

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ちょっと余談を。ウインタブは中国メーカー各社とコンタクトがあります。最近だとTeclastのほかBlackview、Headwolf、そして(タブレットメーカーではないですが)GMKtec、GEEKOMのご担当者と連絡を取らせてもらう機会が多いです。しかし、ご担当者とのお付き合い、という点ではTeclastがダントツです。この方とのお付き合いはもう7年くらいになるんじゃないか、と思います。これは製品の品質とは直接関係がありませんが、人材の流動が極めて激しい深圳において、一人のご担当者と長くお付き合いが出来ているのは稀有な話でして、その社風の良さがうかがえます。

この記事では、まず「Teclastのタブレット選びでチェックすべきポイント」についてウインタブの見解を述べた上で、Teclastの現行モデルをシリーズごとに比較し、読者のタブレット選びのお役に立てることを目指します。

Teclastタブレットのチェックポイント

Teclast製品に限らず、タブレットの購入検討にあたっては本来「スペック表すべてをしっかり確認すべき」です。しかし、ウインタブはこれまでに非常に多くの中国タブをレビューしたり、製品紹介記事を書いたりしており、この記事ではそれらの経験に基づき「絶対に見ておきたいところ」に絞って説明します。

SoC(プロセッサ)

PC・スマホ・タブレットの「頭脳」にあたるSoC(System on a Chip)は、タブレットの使用感を大きく左右し、その性能により「できること、できないこと」がある程度イメージできます。

中国タブのSoCは「UNISOC T606」か「Helio G99」か「それ以上のなにか」です。T606とG99で中国タブの8割くらいを占めているのでは?というのがウインタブの体感です。

UNISOC T606は「エントリークラス」で、Antutuスコアは25万点ほどです。Webブラウジングや動画視聴、SNSなどに使うぶんには十分な性能ですが、3Dゲームや重いアプリには不向きです。また、T606を搭載する中国タブは10,000円~15,000円くらいで購入できます。「そこそこ動いてくれて安い」ので、タブレットでゲームをやるつもりがない人にはおすすめの型番です。

 Helio G99はUNISOC T606搭載機よりもワンランク上の価格帯(20,000円前後)の中国タブでよく見かけます。Antutuスコアは40万点ほどとなり、原神のような重い3Dゲームをプレイするのは厳しいですが、比較的軽量なゲームなら十分楽しめます。

Teclast製品でもT606やG99を搭載する製品が多いのですが、以下に紹介する製品の中には「Allwinner A733」と「Helio G88」を搭載するものがあります。Helio G88の性能は「T606と大差なく、しいて言えば若干上くらい」と考えていいです(ウインタブのレビューではAntutuスコアが約28万点でした)。

Teclast AIAllwinner A733は、おおまかには「エントリー向けの型番にNPUを追加したもの」と言えます。Teclast P50 AIとT60AIに搭載されており、この2機種はいずれも「TeclastのAIタブレット」です。ウインタブの実機レビューで測定したAntutuスコアは約32万点と、T606よりもやや高くなっています。

ディスプレイ

中国タブの場合「HD+(1,280+α ×800)とWUXGA(1,920×1,200, FHDと言っても大丈夫です)の2種類が主流です。解像度が高いほうが映像がキレイですし、文字も見やすくなります。特に視力のいい人、年齢の若い人の場合、ディスプレイサイズがスマホよりも大きいタブレット製品ではWUXGAでないと粗さを感じる可能性があります。また、以下に紹介する製品の中に「2,000×1,200」という解像度のものがありますが、ウインタブの実機レビューでは「1,920×1,200との体感差はほぼ感じなかった」です。

また、最近では90Hzや120Hzといった高リフレッシュレートに対応する製品も増えています(通常は60Hz)。滑らかなスクロールやゲーム体験を求めるなら、高リフレッシュレートの製品を選びたいところです。それと、「Widevine」というのがありまして、中国タブの場合「L1(レベル1)」か「L3(レベル3)」のいずれかです。L1の場合は動画サブスクリプションサービスでHD画質(720p)以上の画質で視聴ができますが、L3の場合はHD画質での視聴ができません。ただ、ウインタブの知る限り、2024年の後半以降にリリースされた中国タブはほとんどがL1なので、「念のために一応チェックする」くらいでいいと思います。

RAM/ストレージ

中国タブの場合、RAMはできれば6GBを選びたいところです(理想は8GB以上)。ただ、UNISOC T606あたりだと4GBでもそれほど不自由を感じませんし、以下に紹介するTeclast製品はすべて「仮想RAM(ストレージ容量の一部をRAMとして使うもの。本当のRAMよりは低速)」を使えますので、ゲーム用でなければRAM容量はあまり気にしなくてもいいでしょう。

ストレージについては、「動画用」「Webでの情報収集用」と割り切る場合は容量を気にしなくても問題ありません。ただし、最近のアプリはサイズが大きいので、アプリ、特にゲームアプリをたくさんインストールしてしまうと128GBでも不足感があります。なので、上位モデル(SoC性能が高く、ゲームに向くもの)の場合は256GB以上を選んでおくと安心です。

LTE対応(モバイル通信)

これは「人によります」。私は外出先でタブレットを使う場合はスマホからのテザリングで済ませているので、LTE対応しない製品でも全く問題ありません。一方で、外出先でタブレットをガンガン使いたいならLTE(4G)対応モデルがいいでしょう。

なお、OSのバージョンに関しては「Android 14以降なら問題なし」、カメラの画素数については「どうせメモ用途、ドキュメントの撮影(OCR用途)くらいしか使わない」ので、ウインタブとしては全く気にしません。


Teclastの現行タブレット比較表(Pシリーズ / Tシリーズ)

Teclastのタブレットには「Pシリーズ」「Mシリーズ」「Tシリーズ」があります。うな重とかカツ丼に例えると「Pシリーズ=梅、Mシリーズ=竹、Tシリーズ=松」です。ただし、MシリーズについてはAmazonでの取り扱いが非常に少ないので、ここではPシリーズとTシリーズに絞って紹介します。

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製品名 SoC RAM / ストレージ ディスプレイ LTE対応
Pシリーズ(エントリーモデル)
P30
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UNISOC T606
(UNISOC T7200)
4GB / 128GB 10.1インチIPS(1,280×800)
P50 mini
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UNISOC T606
(UNISOC T7200)
4GB / 128GB  8.7インチIPS(1,340×1,200)
90Hz
P50
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UNISOC T606 6GB / 128GB 11インチIPS(1,280×800)
90Hz
P50 AI
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Allwinner A733 6GB / 128GB 11インチIPS(1,280×800)
90Hz
Tシリーズ(上位モデル)
T50 mini
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Helio G99 8GB/128GB 8.7インチIPS(1,340×800)
120Hz
T60 Plus
▶ レビューを見る
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Helio G88 6GB/128GB 12インチIPS(2,000×1,200)
90Hz
T60 AI
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Allwinner A733 6GB/128GB 12インチIPS(2,000×1,200)
90Hz
T65 Max
▶ レビューを見る
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Helio G99 8GB/256GB 13インチIPS(1,920×1,200)
60Hz
T70
▶ 紹介記事を見る
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Helio G99 8GB/256GB 14インチIPS(1,920×1,200)
60Hz

※UNISOC T7200はUNISOC T606のリネーム版であり、「同じもの」と考えていただいて結構です

各モデルの寸評

  • P30:
    実売価格は1.1万円程度。SoC性能、ディスプレイ解像度とも低めなので、動画視聴やWebでの調べ物など、ライトな用途で割り切って使いたい。
  • P50 mini:
    実売価格は1.1万円程度。8.7インチサイズでコンパクト、90Hz表示対応でスクロールもなめらか。T50 miniよりもSoC性能が低く、そのぶん低価格なので、ニーズに合わせてT50 miniと比較検討したい。
  • P50:
    実売価格は1.3万円程度。11インチの大画面、6GB RAM、90Hzと「エントリークラスの範疇でP30よりもワンランク上」。P30と2,000円程度の差額になっており、これをどう評価するか。
  • P50 AI:
    実売価格は1.5万円程度。Teclast初の「AIタブレット」。独自のAI機能を搭載するが、それらの機能の完成度が高いとは言えないので「ガジェット愛のあるウインタブ読者」向け。高い完成度を求める人には不向き。後述するT60 AIよりもディスプレイ解像度が低いので、外部モニター出力をする場合はT60AIにしたい(P50AIの解像度は大画面には向かない)。
  • T50 mini:
    実売価格は1.7万円程度。Helio G99搭載機としては安価。十分な処理性能があり、120HzディスプレイやLTE対応も魅力。ただし他社競合機よりも解像度は低め。
  • T60 Plus:
    実売価格は2.8万円程度。12インチの高解像度ディスプレイを搭載するが、Helio G88の性能は高いとは言えず、モデル末期ということもあり、やや割高感がある。
  • T60 AI:
    実売価格は1.9万円程度。P50 AIに続くAIタブレット。AI機能はP50 AIと大差ないがディスプレイ解像度が高く、通常利用でも外部モニター出力時でも快適性はP50AIよりも上。「チェリーレッド」の筐体色は好みがわかれそうだが、Teclastの高い意欲が感じられる。
  • T65 Max:
    実売価格は4.3万円程度。13インチと大型のディスプレイを搭載しているのが特徴。SoCもHelio G99なので性能も高め。簡易なPC代替としても魅力だが、「ちょっと高いかも」。
  • T70:
    実売価格は3.7万円程度。14インチの超大型タブレットで、性能はT65 Maxと同等。LTE対応で持ち出しにも使えるが、サイズが大きいため据え置き前提で選びたい。実売価格がT65 Maxよりも安い(6月3日現在)ので、大型タブレットを検討しているならT65 Maxよりもおすすめ。

まとめ

ウインタブ読者にはこれまでの説明で十分かと思います。「P50 miniとT50 mini」「P50 AIとT60 AI」など、似た名前でも性能差・機能差が大きい機種があるため、これらの機種の購入検討をされる場合は、ウインタブのレビュー記事や紹介記事をよく確認していただければ、と思います。

関連リンク

Teclastのストア:Amazon

執筆者:ウインタブ
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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コメント

  1. 匿名 より:

    いつも役立つ情報ありがとうございます。楽しみにしています。

    比較表のT50miniの解像度は”8.7インチIPS(1,340 × 800 )120Hz”ではないでしょうか?

    • ウインタブ より:

      ご指摘ありがとうございます。おっしゃるとおりです。記事は修正させていただきました。

  2. Onji より:

    私がよくわかっていないのは、こういうタブレットでBluetoothキーボード・マウスを使いノートパソコンのように使える機種はどれなのか、ということです。
    もちろん、キーボードをつなげなくてもディスプレイ上のスクリーンキーボードを使えば文字入力は可能だとは思いますが、スクリーンキーボードが今見ている画面を大きくふさいでしまうので、本当はあまり使いたくないのです。それに、前使っていたChromebookでは、スクリーンキーボードのソフトにバグがあり、キーボードが利用できず手書き入力しか受け付けず、しかもそれがまともにしなかったため、何度も再起動する(ことでスクリーンキーボードが利用できるようになったこともあります)必要があったので買い替えたいのです。
    老眼なので、できれば画面は大きいほうがよいのですが、今どきのAndroidタブレットではどの機種でもBluetoothキーボードは普通に利用できるのでしょうか?

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