ソニーが10月26日に新製品発表会を開催し、SIMフリーモデル「Xperia PRO-I」を発表しました。2020年に登場した「Xperia 1 II/Xperia 5 II」より名門メーカー「Zwiss」社製レンズを採用するなど、カメラ機能にもかなり力を入れるようになってきたXperiaのフラッグシップモデルですが、今回発表されたXperia PRO-Iはさらにその方向性を強めたモデルとなっています。
Xperiaシリーズとしては初となる1.0型大型センサーを採用し、まさに本格的なカメラとして使用できるハイエンドモデルとなっています。
1.Xperia PRO-I スペック
スペック表
Xperia PRO-I | |
OS | Android 11 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 888 5G |
RAM | 12GB |
ストレージ | 512GB |
ディスプレイ | 6.5インチ(3,840 x 1,644)120Hz |
LTEバンド |
5G:n3/n28/n77/n78/n79 LTE:B1/3/4/5/7/8/12/13/17/18 19/21/26/28/38/39/40/41/42 |
SIM | nanoSIM x 2 |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB Type-C、MicroSDカード、3.5mmイヤホンジャック |
カメラ | イン8MP/アウト12.2 MP + 12.2MP + 12.2 MP |
バッテリー | 4,500 mAh |
サイズ | 166 x 72 x 8.9 mm |
重量 | 211 g |
コメント
搭載OSはAndroid 11です。基本的にはXperia 1 IIIやXperia 5 IIIと同様の「素の」Androidに近いシンプルなソフトウェアを搭載していますが、Xperia 1/5シリーズに搭載されている「Photography Pro」のほか、「Cinema Pro」から名称変更された「Cinematography Pro」と新アプリ「Videography Pro」をプリインストールしています。ソニーの映像機器のノウハウを詰め込んだUIを採用しており、スマートフォンでありながら本格的な動画を撮影できます。
CPUはXperia 1 IIIやXperia 5 IIIと同じくQualcomm Snapdragon 888 5Gを搭載しています。カメラ性能だけでなく、スマートフォンとしての性能もハイエンドクラスなので画像編集や動画編集だけでなく、3Dゲームも快適にプレイできます。RAMは12GB、内蔵ストレージは512GBという構成で、MicroSDカードによるストレージ拡張にも対応しています。
ディスプレイは6.5インチサイズで、解像度は4K(3,840 x 1,644)です。仕様に関しては先に投入されたXperia 1 IIIの仕様を踏襲しており、リフレッシュレートは120Hz表示に対応し、HDRやクリエイターが意図した色合いを忠実に再現する「クリエイターモード」も備えています。
カメラはイン8MP、アウト12.2MP(超広角) + 12.2MP(広角) + 12.2MP(標準)という構成で、Xperia 1 IIIやXperia 5 IIIと同じくアウトカメラにはZwiss製のレンズが採用されています。カタログスペックだけ見るとXperia 1 IIIやXperia 5 IIIと同じように見えますが、そこは「PRO-I」ということでソニーが販売するプレミアムコンパクトカメラ「RX100 VII」に搭載されているものをXperia PRO-I用に最適化した1.0型イメージセンサー「Exmor RS」を広角レンズに採用しています。
ワイヤレスネットワークは802.11a/b/g/n/ac/axとBluetooth 5.2に対応します、モバイルネットワークは4G、5Gともにドコモ、ソフトバンク、au、楽天モバイルの通信バンドをフルサポートしています(ただし、au、楽天モバイルに関してはバンドが対応していても実際には通信できない場合があるため、この点は注意が必要です)。
バッテリー容量は4,500 mAhで、Xperiaシリーズではおなじみの「いたわり充電」機能を備えているため、長い間使用してもバッテリーが劣化しにくい設計になっています。Xperia 1 IIIとは異なり、ワイヤレス充電には対応しません。このほか日本国内で販売されるXperia PRO-Iではおサイフケータイにも対応します。
2.筐体
前面は基本的にはXperia 1シリーズのデザインを踏襲しており、21:1縦横比の長いディスプレイを採用しています。明らかにXperia 1シリーズと違うのが背面で、1.0型イメージセンサーを採用した大きな広角レンズが目立ち、これだけで「Xperia PRO-I」とわかるデザインです。町中でこれを使っていたらかなり目立ちそうですね!筐体色は「ブラック」一色のみです。
上下面と側面です(部位ごとの画像の縮率は異なります)。右側面(画像の一番右)の下に大きな「シャッターボタン」が見えます。Xperia PRO-Iの側面は滑り止めの役割を持つリブ構造になっています。
3.Xperia PRO-I 価格など
Xperia PRO-Iはソニーストア、家電量販店、au(au + 1 Collectionとして、キャリア端末ではなく、周辺機器と同じ取り扱いで販売されます)などで販売中(12月15日頃の配送)で、価格は198,000円(税込)です。Xperia 1 Professional EditionやXperia PRO同様、一般ユーザー向けの製品というよりは写真やカメラをよく使うユーザーに向けた製品となっており、価格も約20万円とスマートフォンとしては高額になっているので気軽に購入・・・するにはかなり厳しそうです。
ただその分今年のフラッグシップモデルとなるXperia 1 IIIをベースにさらにカメラ機能を強化し、本格的な写真や動画を撮影できる点に関しては刺さる人には刺さると思います。また端末としても今期フラッグシップモデルと同じ性能を備えているので、価格分末永く使える端末になってくれるでしょう。
一般ユーザーにとってはXperia 1シリーズやXperia 5シリーズでも十分かな…、と個人的には思います。
4.関連リンク
Xperia PRO-I:ソニー
Xperia PRO-I(XQ-BE42):ソニーストア