motorolaが折りたたみスマートフォン「razr 50 ultra」を発表しました。オープンマーケットモデルの他、キャリアモデルとしてソフトバンクからも販売されます。motorola史上最大サイズのアウトディスプレイ、高性能なSoCと独自のAI機能を搭載しているだけでなく、国内向けモデルではおサイフケータイにも対応するなど、隙の無い一台に仕上がっています。
1.概要
スペック表
razr 50 ultra | |
OS | Android 14 |
SoC | Qualcomm Snapdragon 8s Gen 3 |
RAM | 12GB |
ストレージ | オープンマーケット版:512GB ソフトバンク版:256GB |
ディスプレイ | メイン:6.9インチpOLED(2,640 × 1,080)165Hz アウト:4.0インチpOLED(1,272 × 1,080)165Hz |
バンド | 5G:n1/2/3/5/7/8/20/26/28/38/40/41/66/71/75/77/78 LTE:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/ 26/28/32/34/38/39/40/41/42/43/48/66/71 |
SIM | nanoSIM(1スロット)/eSIM |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax/be、Bluetooth 5.4 |
入出力 | USB Type-C |
カメラ | イン32MP/アウト50MP + 50MP |
バッテリー | 4,000 mAh |
サイズ | 開口時:171.42×73.99×7.09 mm 折りたたみ時:88.09×73.99×15.32 mm |
重量 | 189 g |
コメント
OSはAndroid 14です。従来の「MyUX」に変わり、「Hello UX」と呼ばれる独自UIが採用されています。見た目は従来通り素のAndroidに準じていますが、新たにオンデバイスAI機能が利用可能になっています。
OSは最大3回、セキュリティアップデートは最大4年間提供されますが、既にAndroid 16の開発者プレビュー版がリリースされているため、おそらくOSアップデート実施期間はわずか1~2年程度になる可能性が高いのは残念なところです・・・
SoCはSnapdragon 8s Gen 3です。最新のSnapdragon 8 Eliteではありませんが、AnTuTu Benchmark v10での総合スコアは約140万点となっているので、普段使いだけではなくAndroid向け最新ゲームもスムーズにプレイ出来る性能を備えています。
RAMは12GB、ストレージは512GBです。MicroSDカードスロットは備わっていませんが、これだけ大容量であればまずストレージ不足に困ることはないでしょう。なお、ソフトバンク版はストレージ容量が256GBです。
ディスプレイはメイン側が6.9インチFHD+(2,640 × 1,080)で、パネルはpOLED(有機EL)、リフレッシュレートは最大165Hzです。ベゼルの太さがやや目立つ印象ですが、折りたたみスマホで採用されているpOLEDパネルの進化により、折り目が目立ちにくくなっています。
折りたたんだ状態で利用するアウトディスプレイはrazrシリーズ最大となる4.0インチサイズ(1,272 × 1,080)で、メインディスプレイと同じくパネルはpOLED、リフレッシュレートは最大165Hz表示をサポートします。
アウトディスプレイでもほとんどのAndrodiアプリをそのまま実行できるだけでなく、上記画像のようにスタンドスタイルで動画などのコンテンツを楽しむことも可能です。
カメラはイン32MP、アウト50MP(メイン) + 50MP(望遠)です。前モデルのrazr 40 Ultraに搭載されていたアウト側の超広角レンズはなくなってしまいましたが、新たに望遠レンズを搭載することで最大2倍の広角ズームに対応しています。
折りたたみスマホということで、アウトディスプレイでプレビューを確認しながらアウトカメラでセルフィー写真を撮影したり、ディスプレイを完全に折りたたんだ状態で動画撮影を行うことも可能です。
グローバルモデルは5月に先行販売されていますが、国内向けモデルではおサイフケータイ(Felica)に対応しています。
バッテリー容量は4,000 mAhで、45W出力のTurboPower急速充電に対応します。オープンマーケットモデルでは68W出力のTurboPower急速充電機が付属しているので、別途購入する必要はありません。
ガラケー時代のrazaシリーズらしさは失われてしまいましたが、ヴィーガンレザーを採用した背面パネルと大画面サイズのアウトディスプレイはとにかく目を引きます。
他社からも縦折りタイプの折りたたみスマホは何台か投入されていますが、razrシリーズは独特の世界観を構築していて魅力的に感じてしまうんですよね・・・今回のrazr 50 Ultraは心底かっこいいと思います。
筐体色は「ミッドナイトブルー」と「ホットピンク(IIJmio限定)」が用意されます。
2.価格など
motorola razr 50 ultraはオープンマーケットモデルが12月6日よりmotorola公式オンラインストア「MOTO STORE」、Amazon、家電量販店、MVNO各社より販売開始となり、価格は178,800円です。オープンマーケット版では最大1回まで、自損による破損であっても無償でディスプレイを交換してくれる保証サービスが付与されます。
縦折りタイプの折りたたみスマートフォンは今年になってZTEがワイモバイル向けに投入した「Libero Flip」やBlackviewの「HERO 10」のような10万未満で購入出来るものも登場していますが、今回発表されたmotorola raza 50 ultraはハイエンドレンジの製品となるため、正直「気軽に」購入出来る端末ではありません。
ただし、その分端末性能もストレージ容量もスペックが高くなっているので、個人的にはメイン端末として折りたたみスマートフォンを購入するのであればraza 50 Ultraか、SamsungのGalaxy Z Flip 6を選択すると思います。
3.関連リンク
razr 50 Ultra:MOTO STORE
motorola razr 50 ultra:Amazon
初めてしゃべった言葉が「ソニー・TDK」という筋金入りのガジェットマニア。中学生時代NEC PC-98シリーズに出会ったのをきっかけに本格的にPDAやスマートフォン、PCの世界にはまり込む。リュックには常にPC 2台 + タブレット 1台 + ゲーミングUMPC 1台 + スマホ4台を常備。