こんにちは、.TAOです。今Amazonで人気のAndroidタブレット「Dragon Touch MAX10」の実機レビューです。10.1インチのWUXGA IPS液晶でGPS搭載、しっかり技適認証を受けているお手頃価格のタブレットです。最近の中華系Androidタブレットの同価格帯で採用の多くなっているCPU、オクタコアのUnisoc SC9863Aを搭載し、コスパ良くまとめられたタブレットの実力をじっくり見ていきましょう。
なお今回のレビューに際し、Dragon Touchより実機をご提供いただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。
目次
1.スペック
Dragon Touch MAX10 | |
OS | Android 9.0 |
CPU | Unisoc SC9863A Octa-core |
RAM | 3GB |
ストレージ | 32GB |
ディスプレイ | 10.1インチ (1200×1920) IPS液晶 |
ネットワーク | Wi-Fi 802.11 b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 4.2、GPS |
入出力 | USB Type-C、オーディオジャック、MicroSD スロット |
カメラ | イン5MP / アウト8MP |
バッテリー | 5000mAh |
サイズ | 約240.8 x 167.5 x 8.7mm |
重量 | 約550g |
OSは最新ではありませんがAndroid 9.0です。中華系AndroidタブでOSのアップデートが降ってくることはほぼないので、ここは10.0が望ましいですが特段支障もありません。
CPUはUnisoc SC9863Aでオクタコアではありますが、スペック的にはエントリースペックの少し上程度。ゲーム中心の使用には少々荷が重いでしょうがウエブ閲覧やネットショッピング、動画視聴などの用途には、画面が綺麗ですし向いていると思います。
RAM 3GB、ストレージ32GBの構成は必要十分ではありますがRAMは4GBは欲しかったですね。ストレージに関しては若干難があるもののMicroSDで補填できる(後で詳しく説明します)ので問題なしです。
ネットワークに関しては、日本向けという事で技適の認証をしっかり受けていて安心して利用できます。Wi-Fiはデュアルバンド対応で5Ghzが利用できます。GPSを搭載していているので、車載用ホルダーを用意すればAndroid Autoなどを利用して10インチのカーナビとしても活用できるでしょう。ただし、タブレット単品ではSIMには対応していないので、Wi-Fiルーターやスマホのテザリングを利用する必要はあります。
2.筐体
同梱品は、本体にUSB充電器、USB Type-C↔Type-Aケーブル、マルチランゲージのユーザーマニュアル(日本語表記あり)、メーカー登録と24カ月保証の案内となっていました。
本体には2重になった保護フィルムが貼られており、一枚目を剥がすだけで利用できますので市販の保護フィルムが届くまでの繋ぎにはなります。そのまま利用してもいいのですが、せっかくの美しいIPS液晶が保護フィルムでぎらついてしまい残念な状況になります。気になるようなら剥がしてしまうか、市販のものを利用する方が良いと思います。
黒いベゼルとラウンド形状のガラス
ベゼルは私の好きな黒で左右が約11mm、上下が約15mmあるので流行りのベゼルレスにはほど遠いですが、ベゼルがある分しっかり持てるので逆に扱いやすいです。
黒いので見にくいですが、上部ベゼルに中央に5MPのフロントカメラのレンズがあります。Zoomでチャットしてみましたが、コントラストと動画のかくつきというか残像感が強めになるようです。過度の期待はしない方がよいでしょう。
ガラスの端はラウンド加工されており、フラットものより高級感があります。購入時に付いている保護フィルムは画面がギラつくので剥がしてしまいました。フィルムを剥がした裸の画面は、ヌルっとした感じがありコーティング処理されているようですが、指紋がすごく付くので指紋のつきにくい透明度のある保護フィルムを貼るのがよさそうです。
マットブラックの金属筐体
背面はマットブラックのメタル製で、上下部分プラスチック製で細かなダンプ加工がされておりホールド性が高くなっています。背面の中央にはメーカーロゴがプリントされています。中華系メーカーの中には結構微妙なロゴのものがありますが、Dragon Touchのロゴは格好良いですね。これならロゴなしよりもアクセントが効いていて締まって見えます。
背面の上中央に8MPのリアカメラのレンズとフラッシュ撮影用のLEDが並んでします。この部分にも保護フィルムが貼ってありますので、リアカメラを使う予定があるならセロファンテープ等を使って剥がす必要があります。
内蔵のステレオスピーカーは音質良し
底面には左右独立したスピーカーが配置されていて、ステレオ感のある再生をしてくれます。音質はタブレットとしては良い部類にはいると思いますので、動画視聴では臨場感のある再生をしてくれるでしょう。
ただし、カメラ部分を上にしておいた場合左右の音が逆になります…。Antutuの3Dベンチを動かしたときにカメラ側が下になったので、このタブレットの正位置はスピーカーが上なのかもしれません。
右側面には写真左からオーディオジャック、電源ボタン、ボリュームボタン、リセットボタンがあります。左側面にはボタン類はありません。
上側面にはUSB Type-Cと、カバー下にMicroSDスロットがあります。
バッテリーが5000mAhと比較体大容量を搭載していまして、フル充電から4~5時間の稼働時間がありますがAmazon Primeでドラマの一気見なんかをする時は、充電しながらといった使い方になるでしょう。USBがこの位置なら大丈夫そうですね。
MicroSDスロットに若干難がありました。本体ケースのスロット位置と基板上のスロット位置がズレてしまっています。
写真でそのズレが確認できるか分かりませんが、MicroSDを挿入すると斜めに傾いているのが分かるでしょうか?MicroSDにあまり負荷がかからないよう、若干下向きでカードの1/4見える状態まで押し込んだらそれ以上深く押し込まない事です。このスロットには押し戻すバネが無いようなので注意が必要です。セットしてしまえば機能自体に問題は無いようですので、MicroSDを利用する際はくれぐれも慎重に…。
日本仕様には技適表示あり
Dragon Touch MAX10は技適認証が取られています。というか総務省のホームページで確認したところ、Dragon Touchのタブレット全般で利用している通信モジュール単位で認証を受けているようで、複数のモデルが記載されていました。このように、しっかり記載がありましたので問題なく日本国内で使用できます。
3.使用感
画面の綺麗さはサスガ
流石に224ppiの解像度のIPS液晶を搭載しているだけあり、十分に綺麗な画面です。白い色が黄ばんでいるといった事もなく、若干青よりで鮮やかな印象があります。色みやコントラストは若干システムから調整が可能ですので、暖色系に調整する事で目に優しい印象になります。これ以外に、読書灯モードで暖色系に切り替える事もできます。
思った以上に音質よし
タブレットの長い側面に配置されたデュアルスピーカーは、思っていた以上に音が良かったです。音量をMAXにした時の大きさは控え目な印象を受けますが、その分スピーカーに無理をかけている感じも無く、音が潰れる感じがありません。
長い側面にスピーカーを配置しているので、適度なステレオ感もありますしタブレットの置き方によってLRが逆になってしまうのはご愛敬といったところでしょうか。
操作感
ネット閲覧、Kindle、YouTubeの動作感は、ヌルサクではありませんがストレスを感じるほどではありません。いわゆる一般的な使い方ではストレスフリーな使用感です。
ゲーム性能
ゲームの処理能力がいか程のものか、実際にAsphalt 9をプレイしてみました。動作にカクツキやコマ落ちも見られますが、タッチ操作事態に癖はなく十分プレイは可能です。また、これより重いゲームやゲーム自体をかなりやり込んでいる人にはストレスを感じるレベルだとは思います。
元々期待できるほどのCPU性能ではありませんから、この価格帯でよく健闘している方だと思います。
GPSが使えます
スマホとテザリングで繋いで、Google Mapを表示させながらドライブしてみました。私は普段Android Autoを利用していますが、使っているスマホがdocomoの中古でSIMがIIJの組み合わせなんですよね。docomoブランドのAndroidスマホだとSPモードで繋がないとA-GPSが利用できない為、位置情報が正確になるのに時間が掛かる時があります。これは結構深刻で、数時間拾えない事もあるほど。
Dragon Touch MAX10はどうだったかと言うと、結果問題なし。テザリングしながら、一方ではカーオーディオとBluetoothで接続してAmazon Musicを流すといった具合に、10インチの大画面でナビを利用する事が出来ました。
10インチのタブレットを固定できるしっかりとしたホルダーを用意すれば、全然ありですね。欲を言えば、もう少し画面が明るくなってくれると、日中の車内でも見やすいかな。最近は、ながらスマホの取り締まりが厳格化してきているので、10インチのタブレットをナビ替わりにするのも良いかもしれないです。
4.性能テスト
ベンチマーク
CPU性能はエントリースペックの少し上かなんて冒頭で触れましたが、Antutu Ver.8を走らせるとこの結果でした。スコア的にみると、Helio P22やSnapdrabon430より上でHelio X27より下位の性能といったところでしょうか。
ちなみに過去のウインタブのベンチマークの結果は以下の通りです。
nubia RedMagic 5G(Snapdragon 865): 610,070
nubia RedMagic 3S(Snapfragon 855+): 497,776
ASUS Rog Phone 2(Snapdragon 855+) : 487,784
Xiaomi Mi9(Snapdragon 855): 414,693
Samsung Galaxy S10e SM-G9700(Snapdragon 855) : 410,899
Sony Xperia XZ2 Compact SO-02K(Snapdragon 845) : 289,484
Samsung Galaxy S8 SC-02J(Snapdragon 835) : 237,841
Huawei Mate 10 Pro(Kirin 970) : 210,485
Apple iPhone SE(Apple A9): 193,246
Blackview BV9800(Helio P70):188,265
Sumsung Galaxy A51(Samsung Exynos 9611) :184,566
UMIDIGI S3 Pro(Helio P70):179,103
CUBOT X20 Pro(Helio P60) :170,560
Smartisan U3 Pro(Snapdragon 660) : 167,968
Teclast M30(Helio X27) : 116,771
UMIDIGI Z2(Helio P23): 107,355
Ulefone Armor X5(Helio P23) :102,062
Rakuten Mini(Snapdragon 439):94,364
Xiaomi Redmi 6(Helio P22) : 83,181
OUKITEL WP5(Helio A22):75,720
CUBOT King Kong Mini(Helio A22) :74,165
KYOSERA Android One S4(Snapdragon 430): 68,802
カメラ性能
Dragon Touch MAX10には、フロント・リア共にタブレットとしては比較的画素数が高いものが使用されています。そこで、その実力がいかほどなのかを検証してみました。今回は比較対象としてCanon XIY160で同じアングルから撮影しています。
Dragon Touch MAX10の風景のスナップです。レンズは広角よりで全体的にシャープですが、色合いが全体に青みがかっている気がします。黒が抜けた感じで画像に深みがありません。
Canon IXY160で撮ったものは、黒に深みもありMAX10と比べると全体に暖色系に寄っているように見えますが、撮影が午後5時ころなので実際の色に近いと思います。
MAX10のスナップショット。これだけ見ると割合に綺麗に見えますが、やはり全体に青白い印象がありますね。
こちらがCanonのデジカメの画像ですが、実際の色に近いものとなっています。
Canon IXY160は比較体古いモデルではありますが、流石にデジカメと言うだけあって綺麗に取れて当たり前。それと比較するのは酷ではありましたが、実際の用途としてはメモ代わりに使用する程度だと思うので、この辺りも必要にして十分な性能と言えるでしょう。
5.まとめ
10インチのタブレット購入を考えた場合、ネームバリューや価格帯、性能から見ればAmazon Fire HD 10辺りが比較対象になるでしょうか。中華タブなら、先日ウインタブで紹介記事があったTeclast P20HDがザックリ同じくらいの性能です。
Fireタブレットは、そのままではGoogle Playを利用できないなどの制約があるので、価格が安いからその辺りは割り切っで購入している方が多いと思いますが、同価格帯なら断然Googleアプリに完全対応しているタブレットの方に分があります。
そう考えるとDragon Touch MAX10は、プレーンなAndroidタブレットであり、ちょっと大きい画面で動画を楽しみたいとか、電子ブックを利用したいとかいったニーズにはピッタリ合致すると思います。その他にもGPSが利用できるとか、解像度の高い写真が取れるとか、CPU性能は控え目ですが全体的に良くまとまったタブレットと言えるでしょう。
Dragon Touch MAX10はAmazonで販売中で、7月20日現在の価格は税込み18,999円ですが、製品ページに5,000円OFFのクーポンがあり、実質13,999円で購入できます(なお、クーポン情報は7月20日16:40現在のものです。購入されるタイミングによりクーポンが使えない可能性もありますので、あらかじめご了承ください)。技適マークがつき、日本のAmazonで短納期で入手できることを考えると、非常にお買い得感が大きいと思います。
6.関連リンク
Dragon Touch MAX10:Amazon
コメント
自動的に横になるアプリ使うと上下逆になる以外は良い泥タブと思う
上下逆になるため、専用ケースのスタンド機能がまともに使えなくなるかな
このあたりをどうにかしたいが……
確かに横固定アプリは上下逆になり、ケースで向きが決められるとイラッとしそうですね。スタンド用途だけならMOFT Xが良いかも知れませんね。
安全な中華タブ(矛盾)はありますか?????(マジレス希望)