ウインタブで2024年に実機レビューをしたクラウドゲーミング用のハンドヘルドゲーム機「abxylute(アブソルートと読みます)」のニューモデル「abxylute One Pro」がクラウドファンディング中です(@KICKSTARTER)。従来モデルもAndroid端末としてのフル機能を備えていましたがSoC性能が低く、事実上「クラウドゲーミングに特化」した製品でした。しかし、abxylute One ProはSoC性能が大幅に向上し、クラウドゲーミング以外にもエミュレーターやGoogle Playのゲームアプリなども楽しめるようになりました。
なお、この製品は一般的なハンドヘルドゲーム機とはちょっと性格が異なりますので、製品特性を把握するために従来モデルのレビュー記事にも目を通していただけるよう、お願いいたします。

abxylute | |
OS | Android 13 |
CPU | MediaTek Genio 510 |
RAM | 4GB(LPDDR4X) |
ストレージ | 64GB |
ディスプレイ | 7インチ(1,920 × 1,080)60Hz, タッチ |
バンド | — |
SIM | — |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth |
入出力 | USB Type-C、オーディオジャック、microSDカードリーダー |
カメラ | なし |
バッテリー | 5,200 mAh(8時間以上) |
サイズ | 250 x 115 x 30 mm |
重量 | 430 g |
まず、こちらの表をご覧ください。
従来モデルのAntutuスコアは13万点でゲームなんてとんでもない!という低いスコアでしたが、クラウドゲーミング(GeForce NOWなど)やPCからのストリーミングに特化した製品だったので、SoC性能を気にする必要もありませんでした。
abxylute One Proのスコア37万点というのは、おなじみの型番だと「Helio G99といい勝負くらい」の性能なので、Google Playのゲームアプリをそれなりには楽しめそうです。ただし、非常に負荷が高いとされる3Dゲームなどのプレイは依然として厳しい性能ですし、RAMとストレージ容量も小さい(ただし、microSDカードは使えます)ので、従来モデルと比較するとデバイス単体での使い道は大きく広がったと言えるものの「やっぱり基本的にはクラウドゲーミング端末」ですね。
なお、製品特性上「インターネット回線の品質」が非常に重要です。従来モデルのレビュー記事でも書きましたが、クラウドゲーミングやストリーミングは「ある程度の回線速度」が必要になります。私はマンション住まいで、自宅の光回線は同じマンションの他の住戸と共用、そして自分の都合で勝手に回線工事が出来ず、有線接続では100Mbpsに届かないくらい、Wi-Fiだと20Mbpsに届かないくらいの回線速度しか出ない環境です。クラウドゲーミングの場合はまだなんとかなりましたが、Wi-Fi接続でのストリーミングは明らかに速度不足となり、まともにゲームが出来ませんでした。
すでにクラウドゲーミングを楽しんでいる人は問題ないと思いますが、クラウドゲーミングを未経験で、かつ私と同じような事情で十分な回線速度が確保できない人は要注意です。お手持ちのPCやスマホなどでクラウドゲーミングをテストしてから購入されることをおすすめします(ちなみにモバイルデータ通信を使ってクラウドゲーミングをするのは危険です。めちゃめちゃ容量を食うので、50GB/月とかの回線契約をしていても足りないと思います)。
abxylute One ProはKICKSTARTERでクラウドファンディング中で、3月29日現在の価格は209ドル(1ドル150円とすると31,350円)です。Android OS搭載のゲーム機としてはAYANEO POCKETシリーズ(AYANEO Pocket SやAYANEO POCKET MICROなど)があり、ハイスペック機からエントリースペックのコンパクトなものまで選べますが、それらとの比較でもabxylute One Proの価格は非常に安く、そのぶん「割り切った端末」です。
関連リンク
abxylute One Pro – Your All-in-One Everyday Handheld


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