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EDIFIER NeoBuds Proの実機レビュー - 圧倒的な低音と高性能のノイズキャンセリングが魅力のワイヤレスイヤホン

EDIFIER NeoBuds Pro
こんにちは、natsukiです。1万円クラスの、ノイズキャンセリング機能付きワイヤレスイヤホン「EDIFIER NeoBuds Pro」をレビューさせていただきます。「ノイズキャンセリング」「ワイヤレスイヤホン」で1万円台クラスというと、昨年レビューさせていただき、現在もヘビーユースしている「XROUND FORGE NC」がありますが、それとはまったく特性の異なる製品です。

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このEDIFIER NeoBuds Proは、1万円クラスのイヤホンとして納得の基礎性能を備えつつ、ノイズキャンセリング機能と低音のパワーに突出した個性を持っています。なお、レビュー製品は、メーカーより提供していただきました。音作りの方向性に明確な主張のある製品で、実に楽しくレビューさせていただきました。この機会をいただいたことに、この場を借りてお礼申し上げます。では、実際のレビューをどうぞ。

特徴
・クリアでシャープな響き
・イヤホンとは思えない重くスピード感のある低音
・あらゆるジャンルを聴けるが、テクノ、ロック系は特にマッチ
・非常に強力なノイズキャンセリング機能
・アプリによりイコライズと操作をカスタマイズ可能
販売サイト
EDIFIER NeoBuds Pro:Amazon

1.スペック

基本スペックを確認しておきます。

対応オーディオコーデック:LDAC、LHDC、AAC、SBC
Bluetooth:5.0

単独再生時間:ANC ON 約5時間 / ANC OFF 約6時間(LDAC・LHDCコーデックの場合は、やや短くなるとのこと)
ケース込み再生時間:+約15時間
イヤホン充電時間:約1時間(10分で1時間再生分急速充電)
ケース充電時間:約1時間

防水防塵機能:IP54
特殊機能:アクティブノイズキャンセリング、アンビエントサウンド(外音取り込み)

オーディオコーデックは、当初はLHDC、AAC、SBCだけだったのが、後のアップデートでLDACも使えるようになったそうです。今回のレビュー製品でも、LDAC、LHDC、AAC、SBCすべてのコーデックが使用可能なことを確認しました。ただし、aptX系のコーデックに対応していないのは注意です。

Bluetoothは、もちろん5.0対応。電池保ちは、ワイヤレスイヤホンとしては標準的ですが、充電時間の速さはなかなか優秀です。防塵防水機能は、IP54。水をぶっかけるくらいなら大丈夫だけれど水没はダメ、というレベルです。雨くらいなら気にせずに使えます。お風呂で使うのはやめましょう。

特殊な機能としては、やはり、アクティブノイズキャンセリング機能が売りです。後述のように、これは非常に強力です。なお、この価格帯でよく見かける、「イヤホンを外すと自動で再生が止まる」機能はありません。

2.筐体

box
では、実際の製品を見ていきましょう。まずは箱からして、かなり高級感のあるしっかりとした造りになっています。

bundled items
同梱品です。左上から、マニュアルや保証書類、充電ケーブル、巾着袋、イヤホン、換えのイヤーピースです。デザイン面も非常に美しい製品なので、持ち運び用の巾着袋は嬉しいところです。

earpiece
換えのイヤーピースは、7種類と豊富に用意されています。デフォルトのものと合わせて、8種類あるので、これだけあれば、装着感もこだわれるでしょう。

case_front
ケースです。ご覧のように、かなりデザインが独特で、ハマグリのような造形と中央のシルバーが美しく、手に取るだけでテンションが上がります。充電時には、開くとっかかり部分が派手に光ってSF感あり。なお、レビュー品はホワイトですが、ブラックのカラーバリエーションもあります。

case_back
後ろ側です。写真だと影になってしまっていますが、中央に充電用のUSB Type-Cポートがあります。

earphone
イヤホン本体です。こちらのデザインも非常にスタイリッシュ!うどんとはちがうのだよ、うどんとはッ!

size
サイズ感はこのくらいで、ワイヤレスイヤホンとしてはやや大きめの部類に入るでしょう。うーむ、カッコいい。

3.アプリ

専用アプリ「Edifier Connect」によるカスタマイズが可能です。アプリは常駐型で、ペアリングすると、自動的に製品を検出して接続します。常駐型なのは、日常的に使うにはとても便利な一方、あまり使用頻度の低い端末の場合など、気にする人は気になるかも知れません。

Edifier Connect:Google Play
Edifier Connect:App Store

home
こちらがメイン画面。左右イヤホンとケースの充電状況もひと目で分かります。ノイズキャンセリングを、「高ノイズキャンセル」「Low Noise Cancellation(低ノイズキャンセル)」「アンビエントサウンド(外音取り込み)」「標準」から選択。日本語化が中途半端なのはご愛敬。アンビエントサウンドは、7段階で調整可能です。

mode
イコライズです。シンプルに、「ピュア」「ダイナミック」「オーディマニア(手動カスタマイズ)」のみ。また、重要な点として、デフォルトのイコライズは「ピュア」ではなく「ダイナミック」になっています。

game
ゲームモードも搭載。遅延が気になる場合は、このモードを使いましょう。

setting
その他の設定項目です。LDACはサンプリングレートの、LHDCはストリーム品質の調整も可能です。

click
「設定ダブルクリック」からの、操作のカスタマイズ項目です。一通りの項目が並びますが、個人的には、右側をボリュームアップにできないことと、長押し操作という項目がないのがやや不満でした。とりあえず、操作の十分な機能は備えていると思います。

4.使用感

接続

pareing
接続は、初回使用時は、ケースを開けるとイヤホンは入れたままでペアリング待機になるので、あとはスマホなどからBluetooth接続するだけです。他の機器に接続する場合は、ケースのフタを開けてイヤホンは入れたまま、手前のボタンを3秒以上押すとペアリング待機になります。

なお、そのままの接続では、SBCなどの汎用的なコーデックになっている場合があるので、必要に応じて、スマホなどの設定からより高音質なコーデックに変えておくとよいでしょう。LDACやLHDCコーデックの場合は、電池の減りが速くなりますよ、みたいな警告が出る場合がありますが、体感するほど速くなるわけではありませんでした。

接続の安定性も、混んでいる時間帯の駅や電車車内で使いましたが、十分に安定したものでした。なお、スマホ側もBluetooth 5.0対応です。

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装着感

weight
重量は、片方実測5.4g。装着感は自然で、普通に歩いたりする分には不安定さはまったく感じません。先に見たように、イヤーピースは豊富に用意されているので、しっくりくるものを選びましょう。ただし、サイズが大きめということもあって、運動時の装着はやや不安かもしれません。

5.音質

イヤホンとは思えない重低音パワー

このEDIFIER NeoBuds Proで曲を聴いて、一聴して「おお!」と感じるのは、空気の衝撃波を十分に感じ取ることができる、重さとスピード感を両立した低音です。低音を売りにするイヤホンは多く、実際、新製品ほど品質が上がっていて技術の進歩を感じる部分ですが、それでも、私が今まで聴いたイヤホンの中で、これだけ低音のパワーを感じさせるイヤホンは他に類を見ません。

デフォルトのイコライズは、個性の強い「ダイナミック」

先述のように、デフォルトのイコライズが「ダイナミック」になっていることには注意です。これはそのまんま、低音強調型のイコライズなんですが、「かなり」強調されます。つまり、音源を忠実に再現するのではなく、「このEDIFIER NeoBuds Proならではの響きを聴いてくれッ!」という、製品としての主張が強いイコライズです。

他の音域もしっかり鳴ってくれるので、ポピュラー曲などは新たな魅力が出る一方、さすがに、全体のバランスが重要なフルオーケストラによるクラシック音楽なんかだと、いやコントラバス何本いるんだよ(笑)的な違和感が出てしまいます。また、ゲームの場合、例えば「原神」だと、足音や風などの環境音が強調されすぎるように感じました。この辺は、その方が臨場感があっていいと考えるか、BGMをもっと聴きたいと思うかは人それぞれでしょう(ゲーム側で効果音とBGMのバランスをいじればいいと言ってしまえばミもフタもないんですが)。要するに、ジャンルや楽器編成、好みによる相性があるということ。フラットに聴きたい場合は、アプリでイコライズを「ピュア」にしましょう。

コーデックの違いによる音質と遅延

コーデックの違いによる音質ですが、やはり音の密度が増す感じで、SBCだと「ドンシャリ」型の響きなのが、AAC、LDAC、LHDCだと、「シャリ」感が薄れ、中高音のザラつきが無くなって、楽器の音色などは再現性が高まります。

遅延に関しては、動画視聴に関しては、LHDCのみ、動画によって顕著な遅延が発生する場合がありました。その他のコーデックでは、動画で気になるほどの遅延は感じませんでした。ゲームに関しては、音ゲーはやらないので、そのくらい敏感なものはさておき、その他のジャンルでは基本気になるほどの遅延は感じませんでした。「原神」は遅延するんですが、これは処理の問題とかもあるのかも……。もし気になるようなら、低遅延のゲームモードがあるので、そちらを使えばよいでしょう。

基本的には高品質な「ドンシャリ」型の響き

というように、イコライズやコーデックによって響きの印象の変わる製品ですが、基本的には、全音域にしっかりとした表現力を持ちつつの「ドンシャリ」型サウンドです。しかし、スカスカ感はまったくなく、高音域の鋭さもさほど際立ちません。「ドドン(シャリ)」な感じ。音色の再現性は、どの音域においても高いレベルにあると言ってよいでしょう。

音との距離感は近い

音源との距離感はかなり近いです。包み込むような空間を感じさせる響きではなく、クリアでシャープな音が突き抜けてくる印象です。特にヴォーカルは、すぐそばで歌っている感覚を受けます。高い臨場感が感じられる一方、コンサートホールのような広い空間を表現するのは苦手としています。

ジャンルによる相性

得意とするジャンルは、文句なしに最高なのはテクノ系。例えば、Tielleの「Into the Sky」などは、ぜひ聴いて欲しい。ともかく電子楽器との相性は抜群です。もちろん、ロック系も、電子楽器生楽器問わず、相性良し。人間の声は、良く響いてくれるので、ヴォーカルは基本的に良し。ただ、曲や歌手によって、全体のテンションを重視するなら「ダイナミック」、ヴォーカルそのものに集中したいなら「ピュア」と、どちらのイコライズを使うかでかなり印象が異なります。この辺はお好みで調整してください。1曲を2種類楽しめるとも言えます。

器楽曲の場合、ジャズや、クラシックでも小編成のアンサンブルなどとの相性は良好です。ただ、音の傾向から、フルオーケストラの、特にクラシック古典派やロマン派前期あたりは、十分に聴ける音質ながらも、他のジャンルに比べて満足度は下がります。ロマン派後期の、例えばマーラーとかレスピーギとかになってくると、リアル演奏とはちょっと違う方向の響きながら、迫力でグイグイ押し切れちゃうので、まあこれはこういう表現でありかなとも思えてきたりします。映画のサントラなど、はじめから迫力のためにオーケストラを使っている楽曲は、問題ないでしょう。

6.非常に強力なアクティブノイズキャンセリング

アクティブノイズキャンセリング機能は、「非常に強力」です。「高ノイズキャンセリング」モードであれば、屋内ですら、曲を聴いていると少し離れたところから声をかけられても気づかないくらい。それなりに騒がしい駅や電車の中でも、完全に自分の世界に入り込めます。「Low Noise Cancellation」ですら、けっこうな効果があります。従って、ノイズキャンセリングをONにしたまま歩くことは、たとえ聴いているのが静かな楽曲でも、他の通行人や自転車などが接近する気配をまったく感じ取れないし、何か言われても気づけない可能性が高く、危なくて推奨できません。そのくらい強力です。

アンビエントサウンド(外音取り込み)機能は、アプリから7段階で調整可能です。ちゃんと外音を取り込んでくれますが、ホワイトノイズは発生してしまいます。これは、機能の趣旨を考えると、仕方ない部分だと思います。なお、もちろん、ノイズキャンセリングやアンビエントサウンド機能を使わないことも可能ですが、イヤホンでのタッチ操作でモードを切り替えるときは、「ノイズキャンセリングorなし」←→「アンビエントサウンド」となります。

7.まとめと価格など

このEDIFIER NeoBuds Proは、かなり長所のはっきりとした製品です。全体的に高水準ながら、特にノイズキャンセリング機能と低音のパワーに優れます。高いノイズキャンセリング性能を備えたイヤホンを求めているなら、間違いなく、買いです。

音質面では、低音の強力さは、低音に強いイヤホンがあふれる現状においても、特筆すべきものがあります。ドンシャリ系の響きに分類されると思いますが、中高音域も、しっかりと密度が高く鳴ってくれるので、「シャリ」というような軽さやザラつきはほとんど感じられません。テクノ系やロック系は、文句なしに相性良し。また、ヴォーカルとベースラインが立つことが重要なほとんどのポップスも良いでしょう。「全音域をまんべんなく繊細に再現する」ことを求められる、フルオーケストラのクラシック音楽のようなタイプは、苦手と言うより、このイヤホンの長所を活かしづらいジャンルです。ただし、劇伴のようにフルオーケストラに迫力を求めて聴くなら、そういう表現はむしろ得意としています。

価格は、記事執筆現在、Amazonで13,999円のところ、筐体色ブラックはタイムセールで10,449円、さらに製品ページに5%OFFクーポンがあるので、ほぼ1万円ポッキリの価格となっています。一方、レビュー機の色、ホワイトのほうは製品ページに25%OFFクーポンがあり、10,499円で購入ができます。

ワイヤレスイヤホンとして「ちょっと高価な」価格帯ですが、高度なノイズキャンセリング能力と低音の重量感は、低価格帯のイヤホンとは明らかに一線を画するため、「そうそう、ここにお金を払ったんだよ」という満足感がしっかり得られる製品です。響きの性格がはっきりした製品なので、コレだ、と感じた人は是非!

8.関連リンク

NeoBuds Proアクティブノイズキャンセリングイヤホン:メーカーサイト
EDIFIER NeoBuds Pro:Amazon

アプリ

Edifier Connect:Google Play
Edifier Connect:App Store

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