どうも。ひつじです。以前ウインタブで中国のミニPCメーカーMINISFORUMの「EliteMini H31G」を実機レビューしていましたが、その姉妹モデルと言ってもいいでしょう、Makuakeで「EliteMini X400」という、Ryzenが搭載されたモデルのクラウドファンディングが開始されました。
クラウドファンディングのページはこちらです。
超小型でパワフルな性能ミニパソコン!プロ仕事からゲームまで快適に(Elitemini X400):Makuake
ウインタブではクラウドファンディングに先立ち、この新モデルの実機レビューをさせて頂きましたので、使い勝手を紹介させて頂きます。なおレビュー機はMINISFORUMより提供頂いております。ありがとうございます。
目次
1.スペック
MINISFORUM EliteMini X400 | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | AMD Ryzen 5 PRO 4650G |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB |
ストレージ | 256GB M.2 NVMe SSD 2.5 inch SATA HDD or SSD(拡張用) M.2 2242 SATA SSD(拡張用) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | なし |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB 3.2 Gen2×2 × 4、HDMI、DisplayPort、microSDカードリーダー、LAN(RJ45)×2、オーディオジャック、LINE-IN、LINE-OUT |
カメラ | なし |
バッテリー | なし |
サイズ | 154 × 153 × 62 mm |
重量 | 976g |
まず大きな注目点はなんといってもCPU。Ryzen 5 PRO 4650Gは「Zen2」ともいわれる第3世代Ryzen(=非APUの3000番台)と同じCPUコアをベースに製造されているAPU(グラフィック統合型CPU)です。ただRyzenのAPUは通常「Ryzen 5 4600G」といったように「PRO」の無いものが主流です。
同じAPUでもこの「PRO」を冠しているものは主にビジネス用に最適化されている製品です。4600GとPRO 4650Gの違いは「前者は手動でのオーバークロックに対応している」「後者はAMD PROテクノロジー(ビジネス向けのセキュリティ機能等)に対応している」という点が大きいです。ただ実際のところ、この製品を個人利用する場合は「PRO」であるかどうかはそれほど重要でない、と言っていいと思います。
続いてGPUですが、もちろんAPUなので内蔵GPUを活用します。「EliteMini H31G」のようなGeforceの「GTX」を冠する現行の外部GPUに頼る機種には及ばないものの、そこはRyzenのAPU、内蔵GPUとして期待する以上の動作性能を有しています。元が軽量なゲームならややグラフィック負荷をかけても問題なく動作可能なはず。
メモリはDDR4 3200MHzの16GB(8GB×2)です。16GBというのはかなり潤沢で、当面困ることはないでしょうね。また今回のCPUは高性能ですから、ある意味「バランスの取れた」搭載量だとは思います。
ストレージは標準でNVMeの256GB SSDを搭載しています(Kingston製。PCIExpress3.0×4)、更に拡張したいならば2.5インチのSATA HDDかSSDを1つ、M.2 2242タイプのSATA SSDを1つ搭載可能です。なおNVMe SSDですが、4000番台のRyzen APUはPCI Express4.0には非対応です。買い替える場合そこは念のため気を付けておきましょう。
ネットワーク周りではWi-Fi6(802.11ax対応。Intel AX200を搭載)に対応しています。更に有線LANポートも2つ搭載。簡易サーバー用途等、色々活躍が見込めますね。
LANポートやオーディオ端子、カードリーダー以外の入出力では映像周りがHDMIとフルサイズのDisplayPort(いずれも4K/60Hz・HDR対応)を搭載しており、HDCP2.2にも対応しています。USBは3.2 Gen2×2を4ポート有しています。しかし、ノートPCとは異なりキーボードやマウスを接続する前提の製品なので「2ポートのUSBを持つノート位の拡張性」と思っておいた方が良いかと思います。また細かいところですが4ポートが田の字型に集約して配置されているので、一部のUSBメモリ等、接続した機器の端子への干渉次第では他ポート全てが使えない、ということはあり得ます。
端子類はやや不満が残る部分もありますが、他は外部GPUを搭載しないデスクトップとしてはかなり高性能な仕様であると言って良いでしょう。筐体も精度は良好です。大きさもNUCほどではないにせよ小型ですし、スペック外ながらファンも口径の大き目なCPUクーラー1つという静音性に寄与する構成で(搭載しているCPUの消費電力が少なめである点も寄与しているのでしょう)満足度は高いと思います。
なお、OSや搭載するストレージはMakuakeでのストレッチゴール達成次第で内容が変わるようです。支援者が増えれば保証期間の長期化やキーボードの付属と共に、OSがWindows10 Proに、ストレージが512GB NVMe SSD + 1TB HDD搭載に変わる可能性があります。特にNVMe 512GBの搭載はかなりありがたいポイントですね…。
レビュー端末はOSのみWindows10 Proに変更されており、更に私の方で最新バージョン(20H2)に更新していますが、他はスペック表通りの内容です。
2.筐体
付属品などはレビュー端末であることから仕様が異なりました。そのためMakuakeに掲載されている画像を引用しています。HDMIケーブル、DisplayPortケーブル、VESAマウンター、ACアダプターと説明書が付属するようですね。
なお、ACアダプターはやや大きめ。「一昔前のノート用電源」といった感じです。
続いて本体。まずは正面です。右側が電源ボタン(青く光ります。明るさは「普通」でしょう)、左側にリセットボタン(ピンが必要)とオーディオ入出力端子を有しています。
左側面はヘッドホン端子、マイク端子、ラインイン端子、それからMicroSDカードリーダーがあります。
右側面には特に何も無いですね。
背面ですが、電源端子にHDMI、DisplayPort、LANポートが2つにUSBが4つあります。USBポートは前述の通り「USB3.2 Gen2×2」となっています。このUSB規格は対応品次第ながら最大20Gbpsの転送速度を誇る、かなり高速な仕様です(恐らく現在最速のUSB規格)。
底面はVESAマウンターを取り付けるためのネジ穴があります。
またゴム脚部分にネジが取り付けられていますが内部へアクセスする場合はこのネジを緩める必要があります。ゴム脚に触れているからか、結構トルクが必要です。精密ドライバーでは仮にネジ穴が合致したとしても、まず開けることは不可能でしょう。
上部は通気口が。内部には比較的口径の大きなCPUファンが1つ搭載されています。なお本体内部を触った後にケースを閉じる際、ネット部分は手で押さえないようにしましょう。
続いて内部です。配置は「EliteMini H31G」と変わらず。右側には標準搭載されているNVMeのSSDが、中央は2.5インチベイ(その裏にメモリソケット。すでに装着済ですがSO-DIMM DDR4が2スロットありますね。)、左上はM.2 SATA SSD等、M.2 2242を搭載できる端子、左下には既に搭載済みですがWi-Fi等が搭載できるM.2端子があります。
特に製造上粗い部分などは見受けられません。製造のクオリティに問題はなさそうです。
全体的な作りとしては底面と背面のIOパネル部分は金属を、他はプラスチックを使用した筐体となっており質感は「それなり」です。ただ精度は高いですね。
また、筐体を含めたPCの作りはややベアボーンPCに近いテイストです。ユーザーが拡張をすることを前提に作られているように思います。内部の作りも含めてShuttle等の有名ベアボーン製品と比較しても遜色ないレベルの仕様になっていると思います。
3.使用感
動作は私のメインPC(Core i7-6700 + GTX980ti)よりはサクサクしていますね。勿論グラフィック性能は比較するまでもないのですがCPU性能は完敗しているだろうな、とベンチマークを走らせる前から分かります。そもそも操作に対する反応が違いますね…。このメインPCは在宅勤務でも使用しているのですが使用する機種を切り替えようかな、と悩んでしまうレベルです…。
一方、GPU性能も演算能力そのものは期待以上です。ベンチマーク結果は後述しますが重いゲームでも画質を落とせば動いてしまう点が素晴らしいですし、4K HDRでRGB4:4:4の出力が出来る点も嬉しいポイント。
Radeon系CPUの強みだったFluid Motionが(裏技等を使わない前提で)使用出来ないという仕様変更、それから動画再生支援の関係からなのか私の環境起因なのか、Microsoft EdgeでYoutubeにアクセスし4K HDR 60fpsの動画を再生するとややGPU負荷が大きく(90%前後)コマ落ちする時もある点は残念です。ディスプレイと相性のある様子も多少見受けられます。この辺りに不満があるならばH31Gの方が良いと感じるかもしれません。ただそれ以外は本当に不満なく動作します。オフィスユースであれば3D CADをバリバリ使う、なんてことがない限りまず問題はないでしょう。
動作音はアイドル時だとほぼ気になりません。負荷がかかっても少し音はするな、という程度です。この筐体の大きさを考えれば健闘していると言えます。
CPU性能の高さを生かしたオフィスユースが一番好適と言えるPCだと思いますが、サブ用のゲーミングPCに活用したり、ネット接続の速さを活かして自宅内のメディアサーバーやリモートデスクトップ接続用の端末として利用する、といった使い方に向いていそうです。
4.ベンチマーク等
PCMark
参考:
HP OMEN X 2S 15(i9-9880H、RTX2080 Max-Q):6,447
Lenovo Legion Y740(17)(Core i7-9750H、RTX2080Max-Q): 6,151
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):6,081
ASUS ROG Strix SCAR 15 G532LWS(i9-10980HK、RTX2070SUPER):6,023
ASUS ROG Zephyrus G14(Ryzen 9 4900HS、RTX2060 Max-Q):5,852
Lenovo Legion Y740(15)(Core i7-9750H、RTX2070 Max-Q): 5,830
ASUS ZenBook Pro Duo UX581GV(Core i9-9980HK、RTX2060): 5,727
MSI Bravo 15(Ryzen 5 4600H、Radeon RX5300M): 5,635
Lenovo Legion Y7000(Core i7-9750H、GTX1650): 5,618
ドスパラ GALLERIA GCR1660TGF-QC-G(Core i7-9750H、GTX1660Ti): 5,573
ASUS ROG Zephyrus S GX502GV(Core i7-9750H、RTX2060): 5,506
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(Core i7-9750H、RTX2070): 5,505
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 5,401
ドスパラ GALLERIA GCF2060GF-E(Core i7-8750H、RTX2060): 5,328
MSI GP65 Leopard(Core i7-9750H、RTX2060): 5,299
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 5,122
ASUS ZenBook 14 UM4125IA(Ryzen 7 4700U): 5,014
MSI GF75 Thin(Core i7-8750H、GTX1050Ti): 5,009
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 4,976
ASUS VivoBook S15 M533IA(Ryzen 7 4700U): 4,975
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 4,906
ドスパラ GALLERIA GCF2070GF-E(Core i7-8750H、RTX2070): 4,893
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 4500U) : 4,738
ASUS ZenBook 15 UX534FT(Core i7-8565U、GTX1650): 4,709
HP ENVY x360 13(Ryzen 5 4500U) : 4,678
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 4,545
ASUS ROG Zephyrus G GA502DU(Ryzen 7 3750H、GTX1660Ti): 4,365
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 4,290
iiyama STYLE-17FH054-i7(Core i7-8750H) : 4,281
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,223
dynabook GZ83(Core i7-10710U): 4,193
Lenovo ThinkPad T490(Core i7-8565U、MX250): 4,158
ASUS VivoBook S15 S531FA(Core i7-10510U): 4,155
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-8665U): 4,132
ASUS TUF Gaming FX505DT(Ryzen 5 3550H、GTX1650): 4,124
Lenovo ThinkPad X1 Yoga(2019)(Core i7-8665U):4,120
ASUS ZenBook 14 UX434FL(Core i5-8265U、MX250):3,933
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 3,909
HP Elite Dragonfly(Core i5-8265U): 3,843
dynabook NZ65(Core i7-10710U、MX250): 3,820
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8350U): 3,778
HP Spectre 13(Core i5-8265U): 3,766
ドスパラ DX-C5(Core i5-10210U): 3,737
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 3,728
Lenovo ThinkPad E595(Ryzen 5 3500U): 3,714
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 3,704
ドスパラ Critea VF-HEKS(Core i7-8550U、MX150): 3,704
dynabook GZ83(Core i7-10710U): 3,661
マウス m-Book X400B(Ryzen 5 3500U): 3,659
HP ENVY x360 15(Ryzen 3500U): 3,617
DELL Inspiron 17 5000(5770)(Core i7-8550U、Radeon 530): 3,607
Lenovo ThinkPad E495(Ryzen 5 3500U): 3,574
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 3,546
HP ENVY 13(Core i7-8550U):3,534
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 3,518
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 3,492
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 3,491
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,479
CHUWI CoreBox Pro(Core i3-1005G1): 3,406
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 3,399
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U): 3,353
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 3,350
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 3,341
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 3,199
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 3,108
PCMarkはゲームではなく、ワープロソフトや表計算ソフトを始めとした事務作業における性能を評価するベンチマークです。テレワークやオフィス系ソフトを使用する前提でしたらこのベンチマークのスコアが最も重要、ということになります。
ノートPCであれば4,000を超えたくらいで「良い性能です」と言えるのですが更に上の5,000以上に突入していますね。基本的にGPU周りだけ良くも悪くも「APU」らしい部分はありますが、CPUやSSDの読み込み等の性能は総じて高く、結果的に良いスコアに繋がっています。数世代前のハイエンド級PCと遜色ない、場合によっては凌駕するスコアを有していると言っても過言ではないでしょう。
CineBench R23
参考:
MINISFORUM H31G(Core i5-9500F):1,105、5,922
MSI GP65 Leopard(Core i7-9750H)(注):1,077、5,999
ひつじ 自作PC(Core i7-6700 GTX980ti):1,031、5,078
ASUS ZenBook 14(Core i5-8265U)(注):1,023、3,691
ひつじ 自作PC(Core i3-7100T):840、1,826
HP Pavilion x360(Core i5-7200U)(注):790、1,740
※左から順にシングルコア、マルチコアのスコア
(注)ノートPC
CineBench R23はCPU単体での性能を評価するベンチマークソフトです。GPUの性能は無視して、あくまでCPUとしてどこまで処理性能を持っているか、を計測することが出来ます。ただすみません…。つい最近「R20」が「R23」にアップデートされたんですよね。(CineBenchはバージョンが変わるとスコアに互換性が無いんです)そのため参考として手持ちPCのスペックを記載しています。
一般的なR20バージョンでの性能を述べておくとシングルコア性能がおおよそ480~490前後、マルチコアが3,470前後というところです。ノート用のRyzen7 4700U等よりは上、といってよいでしょう。以前であれば「シングルコア性能はRyzenよりINTELの方が高い」なんて言われていましたが、Zen2辺りから大きな差は無くなっていますね。
3DMark
参考:
ASUS VivoBook S15 S533EA(Core i7-1165G7):3,296、12,153
ASUS ZenBook 13 UX325EA(Core i7-1165G7):3,184、10,204
ASUS ZenBook 14 UM4125IA(Ryzen 7 4700U):2,925、10,314
ASUS VivoBook S15 M533IA(Ryzen 7 4700U)2,834、10,545
HP ENVY x360 13(Ryzen 5 4500U) : 2,667、9,673
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 4500U) : 2,581、9,545
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 3500U) : 2,269、7,922
Lenovo ThinkPad E595(Ryzen 5 3500U): 2,259、7,741
Lenovo ThinkPad E495(Ryzen 5 3500U): 2,257、7,874
マウス m-Book X400B(Ryzen 5 3500U): 1,528、4,659
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 1,513、6,808
HP ENVY 13 X360(Ryzen 3 2300U): 1,513、5,396
ASUS VivoBook S15 S531FA(Core i7-10510U): 1,241、4,733
dynabook GZ83(Core i7-10710U): 1,239、4,815
Lenovo ThinkPad X1 Yoga(2019)(Core i7-8665U):1,211、4,946
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 1,211、4,871
Lenovo ThinkPad T490s(Core i7-8565U): 1,181、4,845
DELL XPS 13(9380)(Core i7-8565U): 1,189、4,586
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 1,178、4,574
dynabook AZ66/M(Core i7-10710U): 1,174、4,611
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 1,161、4,719
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 1,157、4,652
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 1,136、4,524
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 1,126、4,746
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 1,116、4,367
HP Spectre x2(Core i5-7260U): 1,114、4,389
富士通 LIFEBOOK WU2/C3(Core i7-8565U): 1,111、4,325
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 1,097、4,471
HP Elite Dragonfly(Core i5-8265U): 1,092、4,383
Lenovo IdeaPad C340 (15)(Core i5-8265U): 1,085、4,370
DELL Inspiron 15 5000 2in1(Core i7-8565U):1,084、4,421
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 1,084、4,282
iiyama Style 17FH054 i7(Core i7-8750H): 1,082、4,559
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-8665U): 1078、-
Lenovo ThinkPad X390(Core i7-8565U): 1,063、4,350
ドスパラ DX-C5(Core i5-10210U): 1,010、4,262
※左からFireStrike、SkyDiverのスコア
すみません。スクリーンショット保存サイズの関係で画像の縦サイズが少し小さくなってしまいました…。3DMarkの場合内蔵GPUとしては(対モバイルCPU比ですが)最高レベルの性能を有しているのが分かります。INTELの第11世代Tiger LakeのCore i7とは互角の勝負、という感じです。内蔵GPUも順当に進化しているのが見て取れますね。このスコアであれば軽量なゲームやスマートフォン向けゲーム等は苦労なく動作するかと思います。
FINALFANTASY14 漆黒のヴィランズ ベンチマーク
比較的AMD系のGPUは不得手と言われがちなFF14のベンチマークですがFHDの最高品質でも「やや快適」をマークしていますね。PS3世代のゲームであれば比較的高負荷な映像設定でも動作は可能かと思います。
FINALFANTASY15 ベンチマーク
参考:
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,946
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):8,230
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(i7-9750H、RTX2070):7,440
MSI GL63(i7-8750H RTX2060) :6,982
ドスパラ GALLERIA GCF1070NF(i7-8750H GTX1070):6,691
HP ENVY 15(i9-10885H、RTX2060 Max-Q): 6,068
ASUS ROG Zephyrus G14(Ryzen 9 4900HS、RTX2060 Max-Q):6,041
MSI GS65(i7-8750H GTX1070 Max-Q) :5,821
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(i7-8750H GTX1060):4,675
ドスパラ GALLERIA GCL1650TGF(i5-10300H、GTX1650Ti):4,334
MSI GF63 Thin(i7-10750H、GTX1650Ti):3,911
ASUS TUF Gaming A15(Ryzen5 4600H、GTX1650):3,872
ドスパラ GALLERIA GCR1650GF7(i7-9750H、GTX1650):3,865
MSI Prestige 15(i7-10710U、GTX1650 Max-Q):3,350
Microsoft Surface Book 3(i7-1065G7、GTX1650 Max-Q):3,190
MSI Bravo 15(Ryzen 5 4600H、Radeon RX 5300M):3,083
MSI GF75 Thin(i7-8750H GTX1050Ti Max-Q):2,990
ドスパラ GALLERIA GCF1050TNF(i7-8750H GTX1050Ti) :2,914
CHUWI AeroBox(A9-9820 Radeon R7 350):2.789
こちらもAMD系のGPUは不得手と言われがち。しかし720pの軽量画質では「普通」をマークする等、何とかプレイアブルな性能を有しているのが分かります。FF15のベンチはかなり処理が重い部類ですからこれが動く、ということであれば現役世代のゲームは設定次第で対応が可能、と言っていいと思います。また、ノートPC向けCPU+外部GPU(しかもFFに強いGeforce)を搭載する機種の一部を超える性能を有している点は見事、としか言いようがなく、GTX1050TiやGTX1650より性能が上なのか?と一瞬疑ってしまうレベルに達しています。どちらかというとCPU起因でスコアが低下しているであろうPCを上回っている様子は見て取れますが、そろそろGTX760、GTX960GTX1050ti、やR9 285やR9 380といったGPUはAPUに抜かれる覚悟をしないといけない、ということにはなるんでしょうね。
ドラゴンクエスト10 ベンチマーク
ゲームの映像処理上はかなりの軽量級。FHDの最高設定は言わずもがな「とても快適」ですし、「やや重い」ながら4Kの最高設定でも動作が可能という結果でした。DQ10とは言え、オンボードGPUで4Kゲーミングが可能、というのは驚きますね…。
CrystalDiskMark
前述の通り、Kingston製のPCIExpress3.0×4仕様のNVMe SSDを搭載していますが、この仕様であれば「妥当」な性能だと思います。勿論SATA SSDやHDDとは比較にならないレベルで高速なストレージです。これだけの性能があれば不満を感じる人はまずいないのではないでしょうか。
5.まとめ
MINISFORUM EliteMini X400はMakuakeにて11月26日からクラウドファンディングが開始されました。26日17:30現在、もっとも安価なプランは68,500円(税込み、通常価格の10%OFF)となっています。なお本体とは別に256GBのSATA SSDを付属している機種もあり、こちらは限定220台が71,500円、限定400台が74,500円、以降は77,500円(いずれも税込)です。この価格でしたらSSDが付属している製品を購入してもいいと思いますし、自身で取り付けてみてもいいと思います。
レビューに際し確認した中では技適やPSEといった法律関係部分は取得済みとのことですし、すでに同一筐体で製品を生産している実績もあり、更に日本公式サイトも存在します。公式サイト内で販売されている製品は2年保証ですし、サポート体制もきっちりチーム体制で整えているとのこと。今回、出資型も「All in」という形態をとっており、達成金額に関わらず製品は応援購入可能、という形なので安心感という点ではかなり高いレベルにあるのではないかな、と感じます。
この大きさでこれだけ高いCPU性能を有するPC、というのはなかなか珍しいのではないでしょうか。特に「超小型でゲームが出来るPCが欲しい」とか「在宅勤務でサクサク動くPCが欲しい」といった方にはかなり訴求力のある製品だと思います。個人的にも継続利用しようかな、と思わせる部分が多々あり非常に魅力的な製品だなと感じますね…。アーリーバード価格はかなりお買い得な内容になっています。限定台数が無くなる前に買ってしまってもいいと思いますよ!
6.関連リンク
超小型でパワフルな性能ミニパソコン!プロ仕事からゲームまで快適に(Elitemini X400):Makuake
MINISFORUM日本公式サイト:MINISFORUM
驚異的な新製品 X400が登場:MINISFORUM特設サイト
コメント
USB-Cのポートが有れば文句なしで投資したんだが、悩んだ末に断念しました。
Makuakeにメール登録していたので、お昼休みに15% OFFをポチッとしました。
USB 3.2 Gen2×2 はType-C形状のみのはずです。
MakuakeではUSB 3.1 Gen2 x 4と記載されています。
メーカーサイトだとオーディオ出力にUSB-Cと書いてあったり、4 * USB 3.0と書いてあったりしますので、まだ情報が錯綜しているようですね・・・
Makuakeに掲載されている写真にはUSB 3.1 Gen2x2と記載されているしで、正直なところよく分からないですね。
私は今回の実機レビューの写真から、最終的にUSB-Cは搭載されていないと判断しました。