こんにちは、natsukiです。Banggoodで発売された、ちょっと面白いミニPCを紹介します。CPUはIntel Celeron J4125で、価格は2万円台前半と、ここまではよくあるエントリークラスのミニPCなんですが、ポート構成が非常に面白い。もともとミニPCは、性格上ニッチな用途に需要があるので、こういうハード構成が特殊な製品は注目度が高いんじゃないでしょうか。
1.Coolby ZealBox スペック
Coolby ZealBox |
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OS |
Windows 10 Pro (Support Win11 update / Ubuntu) |
CPU |
Intel Celeron J4125 |
外部GPU |
なし |
RAM |
8GB |
ストレージ |
256GB M.2 SSD SATAスロットで増設可能 |
光学ドライブ |
なし |
ディスプレイ |
なし |
ネットワーク |
WiFi5 2.4GHz/5GHZ、Bluetooth 4.2 |
入出力 |
USB 2.0×2、USB 3.0×4、 HDMI、DisplayPort、VGA、 AUX(3.5mm)、MIC(3.5mm)、 LAN(RJ45)、DC-IN microSDカード(ない?) |
カメラ |
なし |
バッテリー |
なし |
サイズ |
13.8 × 13.8 × 4.7 mm |
重量 |
405g |
スペックの細かい部分について、商品ページのスペック表にはUSB2.0は1つとありますが、画像からは2つが正しいと思われます。また、microSDカードについては、製品画像に「TF Card up to 256GB」との表記があるものの、画像にはスロットが見当たりません。ないものと思っておいた方がいいでしょう。なお、この製品はメーカーページにはまだ情報がなく、管見の限りまだBanggoodの販売ページにしか情報がありません。
コメント
Coolbyというブランドは、日本ではほとんど知名度がなく、そういう意味ではやや不安はあります。一方で、このところBanggoodなどで相次いでエントリースペックの新製品を発売しているので、注目のブランドでもありますね。
CPUにCeleron J4125、メモリ8GB、ストレージにM.2接続のSSD256GBというのは、このところのエントリースペックのミニPCの定番構成です。オフィスワークやブラウジング、動画再生に簡単な画像編集や、線画中心でイラストソフトを使うくらいなら十分に使える。動画編集や、ゲーム、ブラシを駆使してのイラスト作成などには力不足、というあたりのスペックですね。OSはWindows 10のPro版。ミニPCの性質を考えると、Pro版である恩恵は非常に大きいです。とりあえず、Windows標準搭載リモートデスクトップでホストになれるというだけでも使い勝手が大きく異なりますから。なお、Windows 11へのアップグレードも可能とのことですが、これについてはスペック上は可能、というくらいに捉えておいた方がいいと思います。
このミニPCの最大の注目点は、特殊なポート構成です。大前提として、ミニPCなので、電源、キーボード、ディスプレイなどを接続して運用することになります。そのため、使用目的によってポートの構成は極めて重要ですが、その構成がかなり面白いんです。
まず目に付くのは、USB Type-Aが、2.0×2つ、3.0×4つと、なんと計6つもあること。低価格なミニPCとしては充実しています。そのくせ、USB Type-Cはないというのがヘンですね。
ディスプレイポートは、HDMI、DPに、VGAまでと3種類もあり、トリプルディスプレイ対応をうたいます。まあ、3種同時接続は、さすがにCPUの処理能力がネックになってきそうですけど。ともかく、バリエーションがあるのはよいことでしょう。
そしてオーディオ端子がAUXとMICの2つ。。これは低価格なミニPCではかなりめずらしい。もちろん、ガチな音響入力に耐えうる品質は期待できないでしょうが、豊富なUSBといい(本格的に録音したい場合はUSBに録音機器をつなぐと思うので)、とりあえずはある程度ライトな音響系の母艦としての需要に合いそうです。
2.Coolby ZealBox 筐体
筐体です。おおっと、これはなかなかカッコいい。排気スリットがデザイン上もいいアクセントになっています。
注目のポート構成です。映像出力系があるのが背面、USBがあるのが向かって左側面です。うーん、特殊な構成。気になる点としては、特に映像出力系のポートと、USBポートについて、かなり密集して配置されていること。DPは他の映像出力との併用はきつそうですね。USBも、USBメモリのようなある程度のサイズがあるものは、他のポートと干渉して相性が悪そうです。
内部構造です。「最大1TBのM.2 SSD」「最大3TBのSATA SSD(ウインタブ注:HDDをSSDと誤記載した可能性があります)」「最大256GBのTFカード(microSDカード)」に対応とのこと。このうちM.2スロットは、はじめから256GBのSSDが入っていて、最大1TBというのは「増設」ではなく「換装」になると思われます。SATAスロットは、増設用ですね。ここは、ミニPCとしてはオーソドックス。よく分からないのがmicroSDカードスロットで、画像からはスロットがどこにあるのか分かりません。まあ、基板画像はイメージなんで、内部にスロットがあるのかもしれませんが、記載ミスの可能性もあります。
ミニPC定番の、VESA規格のマウントが可能。マウント用部品も付属するそうです。
サイズ感はこんな感じ。このクラスのミニPCとしては標準的でしょう。
3.Coolby ZealBox 価格と販路
このCoolby ZealBoxは、Banggoodで販売がはじまっていて、12月21日までクリスマスセールの対象で199.99ドル(23,143円)の送料無料となっています。Banggoodでは、このクラスのミニPCが多く販売されていて、その中では標準的な価格です。ただ、見てきたように、ポート構成がかなり特殊で、どうしても没個性になりがちなミニPCの中で明確な個性を持っています。音響系をはじめ、用途にうまくはまれば、非常に有用になる可能性を秘めた製品かと思いますが、いかがでしょうか。
4.関連リンク
Coolby ZealBox:Banggood
Coolby:メーカーサイト(記事執筆現在では、まだこの製品のページはありません)