どうも。ひつじです。twitter等で見てくださった方もいらっしゃるかもしれませんが、現在XP-PENの液晶タブレットをレビューするため「Artist 22R Pro」を色々と触らせて頂いています。誇張抜きに「アナログなイラストを描かれる方には最適解」な製品だと思います。この手の機器で「触って数秒で感動できる製品」はそうそうないと思うんですよね。だけど今回それを強く感じまして。だからセールをもう一度推させてください。
現在XP-PENは「創業15周年の大感謝キャンペーン(9月14日まで)」を実施しています。ハイエンドモデルはもちろん、エントリーモデルも含めてお買い得になっていますから、液タブや板タブをご検討中の方は是非ご確認ください!
なお、繰り返しになりますが、キャンペーン期間は「9月14日」までです。台数限定のものも多いので、お早めに購入されることをお勧めします。
XP-PEN 15周年 大感謝キャンペーン:XP-PEN
目次
1.レビュー製品からみるXP-PENブランドについて
本来でしたら記事化を急ぐべきではあるのですが、なんにせよセール前に多少でも情報をお伝えした方が良いかなと思いましたので、前述のレビュー中製品「Artist 22R Pro」から感じた点を簡潔にお伝えしたいと思います。(以下、イラストを描いている姉の所感です)
あくまで使用感などはこの製品だけで判断している部分ではありますが、「Wacomとはキャラクターが違う」という点はお伝えしておいた方がいいかなと思いました。レビューに向けてWacomの液晶タブレットも家電量販店などで比較しました(ちなみに姉はHUIONの液晶タブレット所有者ですが価格も世代も性能も「下位」なので今回は触れません)が、Wacomの場合「デジタルなイラストを描く」のに最適化されています。
例えばペンの傾きや描き方の癖がどうであれ、「まっすぐな線を引こうとしている」場合は線をまっすぐ描写します。手ブレなどを基本的に抑え込む傾向が強いです。これは一見好ましい特性なのですが、アナログらしさが消えてしまうポイントでもあります。どの線もやけにまっすぐでブレが少なく、階調の切り替わりも作者の意図以上に滑らかになってしまう傾向があります。
一方XP-PENは「アナログなイラストを描く」行為を再現しようとしているようです。補正されない、という意味ではありません。ただ補正が緩やかなのは確かです。ペンの傾きや描き方の癖による特徴をWacomと比較して抑え込もうとしません。この点は使用してすぐに伝わると思います。それこそ初使用5秒後位で。筆圧検知に「アナログの粗さ」や「手で描く味」がきっちり乗るんです。力を抜けば薄く、入れれば濃い線が描ける。これは当たり前なのですが間にデジタルが介在している印象が極めて薄い。このダイレクト感のある自由自在な筆圧コントロールは…鉛筆に例えるならHi-Uniの10Hのようです。(ステッドラーではありません。Hi-Uniです。)
これは「ペンを摘まむ指を動かして描く(ペンの傾きが線を引く際などに大きく変動する)人」などにとっては一考を要する特徴ではあるものの、「描きたかった表現を余すことなく伝える」という点で圧倒的に優位です。特にアナログなイラストを描いてきた方にとっては「デジタルの違和感」が低減され好印象だと思います。「デジタル作画のベタっとした感じ」が苦手だとか「鉛筆らしい表現がタブレットだと出来ない」と悩まれる方にとってはかなり強くお勧めできる製品ですね。
なお上記は価格度外視で比較した場合、という前提も付け加えさせてください。はっきり言いますが同価格帯であれば「そもそもArtist 22R proの価格対性能が良すぎて比較にならない」場合も多かったです。更に替え芯もフェルト芯の有無という違いはあるものの、XP-PENは替え芯がとにかく安い。これなら芯がガリガリ減るようなフィルム等もためらわず取り入れることができるでしょう。
以上が姉の所感です。上記からも伝わるかと思いますが少なくともアナログ出身の姉は「XP-PEN “が” いい」とのこと。前回記事からの繰り返しになりますが「Wacomの代替品」では決してありません。
2.セールについて
今回のセールですが一部製品を除き個数限定での割引となっているようです。更に15周年アニバーサリーエディション製品を対象に、指定の条件をクリアすれば全額返金される「ゴールデンチケット」が配布されます(抽選で計10枚。返金を受けるにはtwitter等のSNSアカウントにてタグを付けた投稿やアカウントフォローなど、所定の条件をクリアする必要あり)。
また、セールとは異なり公式ストアで購入した時点で反映される特典もあります。「openCanvas7」というイラストソフトがもらえたり(実際はArtRageも選択可能なようです。macユーザーはこちら一択になると思います)、配送料が無料になったり、ユーザー登録された場合は新規登録クーポン(2%割引)がもらえたりします(重複利用可能)。ただそれ以上に大きいのはXP-PEN公式ストアでの購入に限り保証期間が1.5倍の18か月に伸びることでしょう。
なお、公式twitter等でも限定クーポンコードを告知している場合があるので、併せてチェックしてみてもいいかもしれません。
3.注目商品
今回特に注目したい製品について以下で紹介いたします。スペック表記は分かりやすいようにいつもより多少記載を変えていますがご了承ください。(ペンタブレットにとって重要であろう部分を記載しています)
なお、15周年アニバーサリーエディションは製品にもよりますが、ポストカードやキーホルダー等が付属するようです。これらについては製品名横に「アニバーサリーエディション」と記載をしています。
Innovator16(アニバーサリーエディション)
通常価格:63,000円(税込)
セール価格:53,550円(税込)
割引率:15%OFF
【スペック】
対応OS:Windows7以降、MacOS X 10.10以降
ボタン数:リングホイール、タッチパッド、ショートカットキー×8
接続方式:HDMI+USB(操作用)+USB(給電用)
ディスプレイサイズ:15.6インチ(1,920×1,080)
ディスプレイ形式:IPS液晶 フルラミネーション加工済
色域:sRGB 125%・NTSC 88%・Adobe RGB 92%
応答速度:16.4ms
傾き検知:60度
筆圧感度:8,192レベル
精度:±0.01インチ(中央)
読み取り解像度:5,080LPI
レポートレート:最大220RPS
読み取り高さ10mm
スタイラスバッテリー:不要
寸法:443.27×256.45×9 mm
重量:1.34kg
前回も紹介しておりますが、XP-PENの新製品です。繰り返し掲載して申し訳ないのですがこのスペックはかなり魅力的なのでもう一度紹介させてください(重量が判明したので反映しました)。
薄型でかつ質感が高い液晶ペンタブレットです。「フルラミネーション加工済」という仕様もこのクラスでは珍しいかと思います。リングホイールも1つではありますが搭載されており、使い勝手上も良好であるといえるでしょう。カタログスペックも他社ハイエンドに肉薄あるいは凌駕するレベルです。液晶が高色域な点も魅力でしょう。
イラストに特化するのであれば20インチ越えの液晶タブレットなどが使い勝手上優秀なのですが、反面で「メインディスプレイどうする?」「キーボード何処に置く?」「マウス操作するスペースはあるの?」みたいなデスク上の悩みはどうしてもついて回ります。更にデスク上以外でもプリンターやスキャナー、更には作画の参考にする本やグッズ等々、意外とスペースのニーズが大きいんですよね。この液晶ペンタブレットは(別途スタンドは必要かもしれませんが)ホームユースにも耐えられるインチ数を確保しつつ、持ち運びできるくらい薄型軽量である点から「引き出しにしまう」とか「邪魔にならないところに立てかけておく」みたいな使い方が出来るんですよね。これも意外と大きな魅力なんじゃないでしょうか。
製品ページ:
Innovator16 液晶タブレット XP-Pen15周年アニバーサリーエディション
Deco 01 V2
通常価格:6,500円(税込)
セール価格:5,525円(税込)※300台限定
割引率:15%OFF
【スペック】
対応OS:Windows7以降、MacOS X 10.10以降、Android 6.0以降
ボタン数:ショートカットキー×8
接続方式:USB
読み取り範囲:254×158.75 mm
傾き検知:60度
筆圧感度:8,192レベル
精度:不明
読み取り解像度:5,080LPI
レポートレート:最大200RPS
読み取り高さ10mm
スタイラスバッテリー:不要
寸法:351×217×8 mm
重量:不明
XP-PEN社の定番とも言える板タブレットです。V2になってからAndroidに対応するようになりました。また、傾き検知もサポートされるようになっています。
他社製品に比べれば細かい使い勝手に多少違いはあるようですが、基本的に板タブレットとしての基本性能はきっちり満たした製品に仕上がっているようです。縦横も気にせずに活用できますからマウス代わりに使いたい、なんて方にもいいと思いますし、液晶ディスプレイのピボット機能と組み合わせて漫画のネーム入れに活用する、なんて使い方もアリなのではないでしょうか。バックライトが搭載されているので暗い部屋でも使いやすいのも魅力。
本格的に活用できる板タブレットの中ではリーズナブルな製品、と言って良いと思います。悩まれたらまずはこれ、というところでしょうか。
製品ページ:
Deco 01 V2 ペンタブレット ラストコンテスト最優秀賞パッケージデザイン
Artist 22R Pro
通常価格:78,500円(税込)
セール価格:74,575円(税込)
割引率:5%OFF
【スペック】
対応OS:Windows7以降、MacOS X 10.10以降
ボタン数:リングホイール×2、ショートカットキー×20
接続方式:USB Type-CまたはHDMI(VGAでも可)+USB ※電源供給はDCのみ
ディスプレイサイズ:21.5インチ(1,920×1,080)
ディスプレイ形式:不明(恐らくIPS)
色域:sRGB≧120%・NTSC 88%・Adobe RGB≧90%
応答速度:14ms
傾き検知:60度
筆圧感度:8,192レベル
精度:±0.254mm(中央)
読み取り解像度:5,080LPI
レポートレート:最大200RPS
読み取り高さ10mm
スタイラスバッテリー:不要
寸法:570×334.8×44.8 mm
重量:不明
割引率だけで見ればそこまでお得感が強いわけではありませんが現在レビューをしていて大変良い機種であることが明白であるため紹介させてください(なお、割引とは別に先着順でギフトセットがもらえます)。
液晶タブレットは正直「デカいは正義」なんですが、このクラスになって来るとプロユースにも耐えられるレベルで本格的、といったところ。液晶の色域も広い上、色表現も極端な破綻はありません。ペン先の位置精度が高くキャリブレーション無しでも使える品質を有していますし、4隅についても十分に実用可能な精度の高さを維持。スタンドは10段階の角度情勢が可能なのですが液晶側ベゼルで2点支持、というのが「分かっている」証拠で、グラつきが少なく安定しています。アンダー20万円では有力候補といってよい品質です(「最有力」と書かないのはXP-PENの他機種を試していないから、です)。
旧来の接続に対応しつつ、USB Type-Cによる接続もサポートしている点は先見的です。これなら長く活用が出来るでしょう。ドライバも安定しています。クリック感のあるリングホイールはペン先選択等で極めて便利でリングコントローラのような別売り機器を用意しなくても良いですし、ペン先も「かなり」安いためイニシャルコスト・ランニングコスト共に優位な機種と言えるでしょう。
使用感から接続端子の信頼性、スタンドの出来、リングホイールに至るまで、ケチをつける要素が殆どなく(唯一、ペンの傾きが筆記中に変わりやすい方には「線のブレ」を感じるシーンはあると思いますが、傾きがあまり変わらない人ならば無問題ですし、対策をして今の描き味が失われるならばむしろ補正してほしくない)アナログな表現に強みを感じるキャラクターは他社にはない要素。Wacomの20万円超えなCintiqを使っていらっしゃるならばともかく、そうでないならば極めておススメです。
近日中にレビューをお見せしたいと思っていますが、セール期間中にはご紹介が難しいかと思っています。なのでこれだけは言わせてください。「これは本当にいい製品です!」
製品ページ:
Artist 22R Pro 新規格の液晶ペンタブレット 18ヶ月メーカー保証
4.関連リンク
XP-PEN 15周年 大感謝キャンペーン:XP-PEN
XP-PEN公式ストア:XP-PEN