こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。中国のTV Boxについては以前何度か実機レビューをしたり紹介記事を書いたりしていますが、反響はイマイチといいますか、実際どのくらい便利に使えるのかピンとこないという感じで盛り上がりには欠けるなあ、と思っています。ただ、OSがAndroidのものは価格が非常に安いこともあり、お小遣いでひとつ買ってみようか、くらいの出費で済むものが多いので、検討の価値がないとも言えません。
中国の通販サイト「Banggood」でTV Boxのクリアランスセールを開催しています。もともと低価格なTV Boxがクーポンでさらに2割引になるので、この機会にひとつ試してみてもいいのかな、と思います。
目次
1.TV Boxについて
TV Boxについて記事を書くのは久しぶりなので、どんなものか簡単に説明します。基本的にWindowsのスティックPCやミニPCによく似ていて、ディスプレイを備えておらず、HDMI接続で自宅のテレビ、あるいはPC用のモニターに繋いで使います。OSはほぼAndroidですが、独自のUIを備えているものが多く、初めて電源を入れると少し戸惑います。インターネットTVや動画を観るのが主目的なので、その用途に最適化されたUIになっているということです。
また、独自性があるのはUIだけでなく、CPUやRAM、ストレージ構成についても特徴があります。中国のTV BOXはほとんどがCPUにAmlogic社の映像出力が強化されたものを使用しています。それ以外だとRockChipのものもあります。Amlogicは一般のWindowsやAndroidには搭載されることがないので、ちょっと不思議な感じもしますが、TV Boxという製品の特性をうまく引き出すことに主眼を置いてます。これから紹介する製品にはS912という型番のCPUが搭載されていますが、このCPUはウインタブでも実機レビューの経験があり、Antutuスコアで36,679を記録しています。スマホで言えばミドルスペックの下の方くらいのスコアですが、TV Boxはスマホやタブレットとは多少用途が異なるので単純な比較はできません。
RAMとストレージの構成にも特徴があります。スマホやタブレットとは若干考え方が異なり、インターネットTVや動画のストリーミングあるいは再生を円滑に行うことが優先されているため、RAM1GB/ストレージ8GBというスペックのものも多いですし、RAM2GB/ストレージ8GBという、ちょっと変わったスペックのものも少なくありません。インターネットTVや動画の録画はSDカードに、また基本的にアプリ類はあまりインストールしない、という発想なんでしょう。
ただし、TV Boxとはいえ、ゲームやニュースなどアプリのインストールは普通にできますし、キーボードやマウスを接続すればパソコン的にも使えるので、購入するのであればRAM2GB/ストレージ16GB以上のものをおすすめします。
それと、これもちょっと面白いのですが、「リモコン」が付属します。これ、本当にテレビについているリモコンによく似ていて、実際使い方もリモコンそのものです。でも、カーソル操作などは得意ではないので、例えばGoogle NowランチャーをインストールしてAndroidらしく使う、という場合は別途マウスやキーボードを用意したほうがいいでしょう。
最後に、ほとんどのTV Boxには「KODI」というアプリがプリインストールされています。KODIは「インターネットTVチューナー兼メディアサーバー(自宅内など、同一のネットワーク上にあるPCに入っている動画を一元管理する)」という機能があり、これをうまく使いこなせば自宅内のPCのストレージに分散して保存されている動画を全てTV Boxで再生できるようになります(ただし自宅のPCが同一のネットワーク上にある必要があります)。
この記事で紹介する製品とは直接関係ありませんが、参考までに以前実機レビューしたTV Boxの記事をリンクしておきますので、よろしければ参考にして下さい。
YOKA KB2 - Android TV Box、使いやすい独自UI、余裕あるスペック、テレビに繋ぐと楽しさ満点(実機レビュー)
2.Sunvell T95Z Plus
クーポン価格: 45.23ドル(5,122円)
クーポンコード:TBC1705
OS: Android 6.0
CPU: Amlogic S912
RAM: 2GB
ストレージ: 16GB
入出力: USB × 2、HDMI、microSDスロット、LAN(RJ45)、SPDIF、DC-IN
サイズ: 115 x 115 x 22 mm / 450 g
この製品はクーポン価格が5千円強という安価なものですが、CPU、RAM、ストレージは一般のAndroid機としても最低限の水準をクリアしており、TV Boxとしてもテレビ接続用のAndroid機としても十分使えると思います。デザインの方も少しばかり前衛的な感じがしますね。それだけに好みがはっきり別れてしまうと思いますけど。
低価格品でも4K出力が可能ですし、USBポート、有線LAN、SDスロットといった拡張性に関する装備も十分に備えているので、TV Boxにとどまらず、リビングでの「ちょっとしたパソコン」的な使い方も可能だと思います。
Banggood製品ページ:T95z Plus
3.Z69 PLUS
クーポン価格: 51.71ドル(5,856円)
クーポンコード:TBC1705
OS: Android 6.0.1
CPU: Amlogic S912
RAM: 3GB
ストレージ: 32GB
入出力: USB × 2、HDMI、SDスロット、LAN(RJ45)、SPDIF、DC-IN
サイズ: 107 x 108 x 24 mm / 200 g
ウインタブ読者はこちらのほうがお好みかもしれません。基本的にはSunvell T95Z Plusと同じCPUを搭載するTV Boxなのですが、RAM3GB/ストレージ32GBとひとまわり余裕があります。そして、デザインにもクセがないため、好みの差が出にくいし、リビングにも置きやすいですね。
CPUのスペックが変わらないので、処理性能は似たようなものですが、TV Boxとしてではなくキーボード・マウス接続で使う場合にはこちらのほうが快適だろうと思います。もちろん有線LANポートもありますし、Wi-Fiも5GHz帯に対応します。
Banggood製品ページ:Z69 PLUS
4.GOLE 1 Plus
クーポン価格: 172.75ドル(19,562円)
クーポンコード:TBC1705
OS: Windows 10 Home
CPU: Intel Atom X5-Z8350
RAM: 4GB
ストレージ: 128GB
ディスプレイ: 8インチ(1,280 x 800)
入出力: USB3.0、USB2.0 × 2、HDMI、LAN(RJ45)、microSD、オーディオ、DC-IN
サイズ: 198.6 × 136 × 27 mm / 660 g
最後にWindowsマシンです。2016年の大ヒット作GOLE 1と比べると影が薄い8インチサイズのタブレットというかミニPC、GOLE 1 PlusもTV Boxセール対象になっていました。この製品はウインタブでも実機レビューしており、個人的にはおすすめ製品だと思っています。タブレットとして見れば分厚い筺体がマイナスポイントになりますが、その分非常に高い拡張性を備えているので、ミニPCとしても使い勝手はいいです。ストレージも128GBありますし、それでいて販売価格も2万円を切っているので、かなりお買い得だと思います。
実機レビュー:GOLE 1 Plus ー あのGOLE 1が8インチサイズに!意外に持ちやすいし、使いやすいよ!(実機レビュー:かのあゆ)
Banggood製品ページ:GOLE1 Plus
5.関連リンク
CLEARANCE of TV BOX:Banggood
コメント
自分もTV BOXを所有して日々使ってますが盛り上がらない理由は明白でまともにレビューされない製品だからですね.問題なく動作するのであればどれを買っても目ゆーや使い勝手の問題程度ですが実際にはまともに使える製品は非常に少ないと言うか見た事ないですね.
リモコンも機能不足で非常に使いづらいので基本的にキーボードとマウス必須です.自分は別に買ったリモコンを使っています.
本来の利用用途でさえ満足な動作ができないのでは日本人は見向きしないでしょう.大体の製品の傾向を言うと画質が悪い,動作が遅い,たまに落ちる,たまに固まる,性能が低い.リッピングしたDVDさえまともに再生できないので.何台か買ってみましたが今後はもう買わないでしょう.
比較的まともなのはXiaomiの製品だけですね.そしてTV BOXはFire TV買えば済みます.安く高性能で安定してますし動作も軽快ですので.
TV BOXでもWindows版であればまだましですが今度は価格が2万くらい行きますからそれならタブレットでとなります.
くまねこさん、こんにちは、コメントありがとうございます。特にKODIを絡めた有効活用のレビューが難しいです。KODIは自宅ネットワークで活用できるとかなり便利だと思いますけどね。
そうですねー.お手軽にお手頃価格でLANにあるコンテンツを楽しむと言う用途であればと言うところですかね.
どちらにせよ肝になるのはKODIなんですが実は色々込み入ってて幅広く使うには難しい面があるんですよね.例えばプラグイン.実に様々なものがありますが最初から入っているものであればわけないことですがあとで入れるとなるとかなり敷居は高いですね.随分楽にはなりましたがリポジトリやインストールや有効化に関する設定が最初はかなり迷うでしょう.どうしてもLinux系の作法が見え隠れしてきます.
そしてちょっと困るのが画質調整(明るさやコントラスト)はなぜかHWアクセラレーションが有効になっていると使えないんですよねKODIのAndorid版.ソフトウェア再生でもそこそこ使えますがまともに再生できなかった場合HW再生に切り替えると画質が・・・となってしまいます.
動画によって一々TVの画質を調整するのは実用的ではないので.
便利なのはYoutubeプラグインでしょうか.自分のアカウントを持っているなら登録には少々手間がかかりますが終わってしまえば登録チャンネルその他好みのコンテンツにリモコンでアクセスできるようになります.まあ今時はスマホ繋いだりTVに最初からAndroid TVが入っていてYoutubeは自在に視聴できるという事があったりするのでAndorid TV BOXならではって機能でもないですが.
ゲームにしてもグラフィックまわりの性能が低くあまり快適には動かないですし.スペック上は快適に動きそうですが5年前のAndroidスマホやタブレットより遅い・・・.
出来ることに対してのコストパフォーマンスは高いのですが快適かというとそうではないと言うところです.古いスマホで出来ることと最新機種で出来ることに違いはないですが快適性は雲泥の差があるのと同様ですね.
TB BOXって、良くも悪くも「ファミリー向け製品」なんだと思ってます。「テレビでインターネット+αができる」「音質・画質にはさほどこだわらない」って製品特性は、子供向けにちょうどいいんですよね。ということで子どもがいるウチの場合は、ほぼNHK for schoolなどの教育系コンテンツ専用機となっています。図鑑2~3冊分のお値段と考えると、そのくらいの働きは十分してくれるんじゃないでしょうか。
natsukiさん、そう言えばありましたね、TV BoxというかミニPC。あまりこみ入ったことに使わず、とりあえずリビングのテレビに繋いでおく、くらいでいいのかもしれないですね。