こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。3月7日(土)にマウスコンピューターが主催する「第6回アフィリエイターズカンファレンス」に参加させてもらいました。マウスコンピューターはウインタブに初めて実機を貸し出してくれた会社ということもあり、私には思い入れがあります。また、最近ではWindowsPhoneの開発を公表し、日本再上陸の口火を切ってくれた会社でもあります。なので、このカンファレンスに参加するのはすごく楽しみでした。
カンファレンスは盛りだくさんの内容でしたが、ウインタブの守備範囲(モバイルWindowsです)に合わせて、要点のみをレポートしたいと思います。
1.ノートPCの売上動向
一番の売れ筋機種は14インチの「LuvBook B: LB-B400S-SSD」ついで13.3インチの「LuvBook J: LB-J300S-SSD」ということでした。マウスコンピューターはBTO(Build to Order)PCの会社なので、CPUやRAM、ストレージ構成を柔軟に選択することができますが、オーダーの特徴として、最近はSSD搭載のモデルがよく売れているとのことです。一番の売れ筋であるLuvBook BシリーズはCPUがCeleron N2940、価格も3万円台後半からという普及価格帯の機種ですが、それでもSSD搭載のモデルのほうがよく売れていて、HDDモデルの売れ行きは落ちている、とのことでした。SSDはデータの読み込みだけでなくOSやソフトウェアの起動も速い、ということが周知されてきていて、最近では5万円以下のモデルでもSSDを選ぶ人が多いようです。
マウスコンピューターがノートPCにかけるこだわり、という話もあり、こんなことがアピールされました。
・USBポートを両側面に配置
・キーピッチ 18mm
・キーストローク1.8mm
・タッチパッド物理ボタン採用
・D-subポートを標準搭載
・HDMIポート標準搭載
要するに「気持よく使う」ということになると思います。キーピッチ、キーストロークはもちろん大きいほうがいいですし、タッチパッドについてもセンサーのお化けみたいにするんじゃなく、クリックは物理ボタンのほうが好ましい、という判断からあえてそういう設計にしているとのことでした。なんでもかんでも最新技術、ということではなく、「使う人目線」ということですね。マウスコンピューターのノートPCの製品ラインは13.3インチが最小サイズで、あとは11.6インチの2 in 1「m-Tab MT-iPE1100WN」、8インチタブレット「WN801V2-BK」があるのみですが、「使う人目線」ということで、クラムシェルのノートPCでは13.3インチを最小サイズにしているのかもしれませんね。
LuvBook B シリーズ [14型/ノートパソコン(PC)]
LuvBook J シリーズ [13.3型/モバイルノートパソコン (PC)]
2.m-Stick
これ、かなり話題になったので、皆さん関心があると思います。プレゼンでは「この機種でマウスコンピューターという会社を知った人も多い、また海外では『マウスコンピューター?ああ、あのスティックPCで成功した会社ね』と言われる」とのことでした。
この機種、販売するたびに数分で売り切れる、というのを繰り返していて、最近ストレージ64GBのモデルも追加されたようなんですが、相変わらず64GBモデルの方は「販売再開→すぐに売り切れ」を繰り返しているようです。32GBモデルの方は若干購入しやすくなっているとのこと。関心がある人はちょくちょく販売ページをチェックしておく必要がありそうですね。
m-Stickの構造上の特徴として、「WIMブート採用により、32GBモデルでも初期空き容量は20GB」「ファンレス構造ならではの発熱対策」について説明がありました。発熱については実用上の問題はないものの、「気になる」というユーザーがいることから、さらなる改善に取り組んでいるとのことです。
3.G-Tuneの会社でもある
マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」についてもかなり詳細なプレゼンテーションがありました。上の画像を見てもらえればわかりますが、ノートPCとしてハイエンドのスペックに加え、「速くて薄くて安い」といいながら重さ2.5kgですからね。少なくとも現在のウインタブの守備範囲からは少し外れちゃいますんで、内容について詳しく触れませんが、プレゼンを聞いていて、マウスコンピューターというのがどんな会社なのか理解できたような気がします。
「PCおたくの集合体」
です。もちろん褒め言葉として使っています。ゲーミングノートについての説明で、「ノートPCなのにデスクトップPC用のCPUを搭載したPCを発売したんですよね。でも、この機種の本当にすごいところはCPUじゃないんです。」と言って見せられたスライドがこれ
ノートPCなのに「省電力機能が効かないのがスゴイ」とか言われても、一般人には「意味分かんない」ですよね。さすがにパフォーマンス最優先、という趣旨は理解できますけど、「マウス恐るべし」と思いましたね。
んで、多くは語りませんけど、注目の新機能が上の画像です。プレゼン担当の人、楽しそうだったなあ…。
マウスコンピューターのカンファレンスにもかかわらず、2015年の注目ゲームが紹介されていました。この会社の社風から考えて、ここで推奨されているゲーム(タブレットで遊ぶのは無理だと思います)はハズレないだろうなあ、と思うので画像のみ紹介しておきます。
4.今後の方向性
今後のPCは用途別に特化していく、との考えから、「クリエイター向けPC」に注力していきたいとのことでした。G-Tuneのところを見てもらえれば容易にイメージできますが、マウスコンピューターはクリエイター人脈が広い、ということもあり、フォトグラファー向けだけでなく、「絵師」向けのPCも開発、販売していきたい、とのことでした。
5.感想
カンファレンスに参加してみて、マウスコンピューターというのはPCが大好きな人たちの会社なんだなあ、と思いました。G-Tuneはウインタブの守備範囲から少し外れてしまいますが、こういうPCが大好きな人たちが、大好きな分野で製品を開発しているから、面白いものがどんどん世に出てくるんでしょうね。m-Stickなんかはいい例ですし、WindowsPhoneについても同様でしょう。
ちょっと残念だったのは、タブレット系の話題があまり出なかったことです。話題の8インチタブレットと11.6インチ2 in 1は会場に展示されていましたが、特にプレゼンテーションされることもなく、今後の戦略についての話もありませんでした。ただ、特に8インチのほうはバカ売れしているみたいですよ。
それとWindowsPhoneです。当然なにか情報が出てくることを期待したのですが、プレゼンでも担当者の方とお話しても「公開されている以上の情報はないんです。私もよく知らないんです」ということでした。せめてアバウトな発売時期とかおよその価格とか、少しでも情報があるとよかったんですけどね。
最近「乗りに乗ってる」ように思われるマウスコンピューター。m-StickにせよWindowsPhoneにせよ、世の中をあっと言わせるようなことをしてくれます(昔のソニーはこうだったんだろうな)から、この先も注目していきたいですし、この会社の雰囲気というか、中の人の感じを見ていると、安心して製品を購入できるんじゃないかな、と思います。どおりで弱小ウインタブにあっさり実機を貸してくれるわけだ。