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Lenovo Chromebook S330レビュー - 大幅値引きのタイミングが狙い目。コスパの良い使えるChromebookで始めてみよう(実機レビュー)

Lenovo Chromebook S330
こんにちは、.TAOです。昨年、メーカーからお借りしてレビューしたChromebookが非常に衝撃的で印象が強かったので、手元に一台Chromebookが欲しくなり、その時とてもコスパの良かったLenovo Chromebook S330 を実際に購入し使用しています。いまさら感は否めませんが、Chromebookの入門機としてコスパとバランスの取れた本機のレビューをあらためてしたいと思います。

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なお、Chrome OS のバージョンについては、更新ポリシー期間中は自動的にアップデートされるので12月末現在は79.0.3945.86となっています(たぶん購入時は76だったと思いますが、記録取っておくの忘れました)。

1.スペック

Lenovo Chromebook S330-SPEC

32GB・14インチFHDモデルが追加されてました

発売当初のChromebook S330にはストレージ32GB・14インチHDモデルと64GB・14インチFHDモデルのみでしたが、1月現在のLenovo直販サイトでは32GB・14インチFHDモデルが追加されていました。ただ、今回レビューするのは64GB・14インチFHDモデルとなります。

国内で購入出来るChromebookは13インチ以下のものが多く、中でも値段的に買いやすいモデルは11インチのものがほとんどのところ、14インチでフルHD表示が可能、さらに値段が安いモデルとなると、TN液晶ではありますが唯一のモデルといっていいのではなかと思います。

唯一の欠点はTN液晶か

ネックになるのが、一般的になっているIPS液晶と比べてTN液晶では視野角の狭さが顕著である点ですね。YouTubeやネットのレビュー記事を見ても液晶画面への不満が多く見られます。見やすい角度とポジションを合わせさえすれば、ノングレア液晶は反射も少なく見やすいので、自分の使用用途を考えてTN液晶でも問題ないと思えるなら、とてもお買い得なモデルと言えます。

IPS液晶が最低条件ならば、値段の安さにつられてこの機種を買ってはいけません。必ず後悔する事になるでしょう。

ポート類は一応そろっているけれど物足りない

ポート類はひととおりありますが、左側にポートが集中していて、右側にはイヤホンジャックのみとなっています。充電兼用のUSB3.0(Type-C)ポートが左側のみなので、充電ケーブルの取り回しに不便を感じます。せめて右側にもType-Cポートがもう一つあると良かったのですが残念です。

自動更新ポリシーが延長されました

2019年11月に自動更新ポリシーの変更があり、Lenovo Chromebook S330の自動更新ポリシーが2022年6月から2025年6月に延長されたので、安くても長く使える良モデルとなって魅力が増しています。

自動更新ポリシー期間内はOSが最新状態に保たれるので、機能面での改善の恩恵やセキュリティー面からも安心して使用する事が出来ます。この期限を過ぎてしまったからといって、まったく使えなくなる訳ではありませんが、更新ポリシーを目安にChromebookの入れ替えを検討する事が推奨されています。

自動更新ポリシーは、現行モデルの発売から約6年半に設定されていますので、Chromebook購入の際には、この辺りを頭の片隅に置いて機種選びをする方が良いと思います。

CPUにはARM系を採用

CPUには、ARM系のMediaTek製のMT8173Cが採用されています。Intel系のChromebookならCeleron N3450と同程度くらいの性能だと思います。スペック的にはChromebookの中ではエントリークラスとなりますが、ネット検索やYouTube、ドキュメント作成程度の軽い作業なら、Windows10搭載のエントリースペックノートPCより、快適にサクサク動作してくれます。

実際にエントリースペックのS330でも、電源OFF状態でも画面を開くと電源が入り約11秒でログイン画面になりますし、スタンバイ状態なら、画面を開いたら即復帰します。このあたりの手軽さはタブレットに匹敵しますね。

「ARM系のCPUなので、Androidアプリとの相性がよいのでは?」といった期待がありましたが、あいにく比較対象が手元にはないのでわかりませんでした。

2.筐体

Lenovo Chromebook S330_Package
パッケージは本体にACアダプター、Chromebookのショートカットキーなどの説明が書いてある導入手引きの1枚のみといいうシンプルな構成。

Lenovo Chromebook S330_ACアダプター
ACアダプターとケーブルを合わせると308gあり、電源ケーブルも太くて携帯するのには向いていないので、持ち歩くなら、45W以上でPD対応のコンパクトなものを別途用意した方が使い勝手が良さそうです。

Lenovo Chromebook S330 外装はエンボス加工
筐体の外装はたぶんABS樹脂系であると思われます。天板、底面共に写真の様なエンボス加工が全体にされていて、手に取った時に滑り止めの役割をはたしている感じです。高級感はありませんし、スナック菓子を食べた手で触ったら跡がついてしまい、ふき取るのが大変です。

Lenovo Chromebook S330_底面画像
背面の左右にスピーカーがあります。滑り止めの足は、手前側の左と奥側はヒンジ幅と同じ幅で一本につながった形態をしています。この一本足は手に持った時に引っかかりになってグリップ感が高まり持ち運びやすくなっています。この面もエンボス加工されていて、ノートスタンドを貼り付ける際には貼り付け強度が下がりそうで選択に悩みそうですね。

サイズは、hp Chromebook x360 14を気持ち大きくしたくらいですかね、質感なんかは比べるまでもなく x360 14が圧勝ですね。値段をとるか質感をとるかってところでしょうが、値段が高いとかいっても数万円の差ならば、質感が良くて、持っていて愛着のわくモノにした方が触る時間も増えるし使用時間対費用は安く済む事になると思います。

Chromebook激安価格で話題になったS330を他の機種を比べるのは酷というものですが…。

Lenovo Chromebook S330_Leftside
左側面のポートは右からフルサイズのSDカードスロット、USB3.0、フルサイズのHDMI、USB3.0 Type-C(PD、HDMI、DisplayPort出力対応)となっていて、USB Type-Cは充電ポートとして排他的利用となります。SDスロットはカードが半分飛び出すタイプなので、データのやり取り時のみでの利用になるかと思います。

Lenovo Chromebook S330_Rightside
右側面にはオーディオジャックとセキュリティーホールがあるのみ。こちら側にもせめてType-Cはほしかったですね。

Lenovo Chromebook S330_180°開く
画面はこのように180度開く事が出来ます。画面の視野角が狭いのであまり使う用途はないように思えるのですが、場合によっては重宝するかもしれません。

3.使用感

液晶画面の視野角が狭く、用途によっては使えない

まずは、本機の一番のネックになっているTN液晶の角度による見え方の違いを確認してみます。

Lenovo Chromebook S330 画面正面
視野角を調整してベストな状態の画面は、十分キレイな印象を受けます。というかコントラストが高くとてもキレイだと思いませんか?IPS液晶が無条件でTN液晶の上位という事ではないと思うのですがどうでしょう。

Lenovo Chromebook S330  画面上から
上からだと全体に白っぽくなって白飛びが発生してコントラストが悪くなります。丁度いい角度付近でもコントラストは結構変わるので、微妙な色のニュアンスを調整したとかいう画像編集には向かないと思います。

Lenovo Chromebook S330 画面を両サイドがら
左右斜めからの変化は比較的少ないようです。それでも白っぽくぼやけた印象の画像になりますね。

Lenovo Chromebook S330 画面を下から
画面を大きく開いて下方からの画面は、黒く潰れた感じになってしまいました。TN液晶あるあるですね。購入前には、この辺をしっかりと理解しておく必要があるでしょう。このように画面の画質については及第点はあげられませんね。画質を別にすれば、左右のべセルが約8mmと細く抑えられていてスタイリッシュでもあります。またカメラ横のLED表示は親切ですね。

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Lenovo Chromebook S330 LED
画面上にビデオチャット用のカメラがありますが、起動時にレンズ横のLEDが点灯します。リモート操作でカメラを起動されても、起動していることが一目瞭然です。

キーボードとタッチパッドの出来はまずまず

Lenovo Chromebook S330 US配列キーボード
このモデルには日本語配列のものはなく、すべてUS配列となっています。Windowsのキーボートと違うところは、Caps Lockキーの所が検索キーに割り当てられている所と、DELETEキーがない事、FnキーがChromebookの機能キーがデフォルトになっている点が上げられます。

日本語配列しか使った事がない人なら、かなり戸惑うかもしれませんが、US配列を普段使っている人には違和感なく使えると思います。

筐体のメタリックグレー色に対してキートップが薄いグレーというのは見た目がチープに見えるので、キートップは黒が良かったかなというのが個人的な感想。キーボード面はメタリックグレーの塗装がしてありますが、素材自体も金属系のようで、剛性、質感がしっかりして触った感じも滑らかです。指辺りがとてもしっとりしているので、何度か重ね塗りしている印象があります。「どうせなら、外装もキーボート面と同じ素材にしてくれたら良かったのに。」と思いますね。

キーピッチは実測で縦18.7mm、横19mm、ストロークは1.5mmと標準的なサイズで、キーボードを実際に使った感じは、パチパチと音がするチープさがあるものの、キータッチの感触はよいです。適度なクリック感と反発もあり、この辺りはさすがLenovoといったところでしょうか。それでもThinkPadのキーボードの質感には遠く及ばないとは思いますので、過度の期待はしないほうがよいでしょう。

タッチパッドは肌触りがとてもなめらかで、操作感がとてもよいです。Webブラウズはノンストレスでジェスチャーにも当然対応しています。蛇足ですが、デフォルトではスクロールの方向がWindowsと逆方向になるので、設定→デバイス→タッチパッドからスクロール方向を逆位にする方が使いやすいと思います。

ワイヤレスマウスもそのまま使用OK

ChromebookでもLogicoolなどのUSBにレシーバーを使用するタイプも、BluetoothマウスもWindowsと同じように使用できます。USBポートが少ないので、レシーバータイプよりもBluetoothタイプがいいと思いますが、ペアリングなしで速攻でつかえるレシーバータイプは使いやすいですよね、当然ですけど。

格安価格購入でのメーカー保証期間には注意

Lenovo Chromebook S330 保証期間
左下にeSupportと書いたQRコードが貼ってあり、スマホで読み取ってみると製品情報、保証や修理などのサポートサイトへのリンクとなっていました。マニュアルファイルもありましたが英語表記のものだけでした。

保証期間については、実機購入日から1年だと思っていましたが、11月16日に購入したにもかかわらず保証開始日は6月21日からとなっていました。破格の安さでAmazonで購入出来た理由がこの辺りにあったのかもしれませんね。

バッテリー持ちは標準的

標準付属品のACアダプターの使い勝手は今一つなのとコンセントの関係もあり、充電にはAeroBook用に購入したOmarsの充電器を排他的に利用しています。このメーカーはあまり話題にのぼりませんが、値段が安い割に質感が良くて個人的には気に入っているメーカーです。

Omars-45W PD対応充電器
自分は自宅内で使う事がほとんどですが、Chromebookは全体的に駆動時間が長くてバッテリー持ちが非常に良くてS330も約10時間の稼働時間(メーカー公称)なので、気が向いた場所で電源無して使って、たまに充電する感じで使っています。実際のバッテリー持ちも公称とほぼ変わらない感じですし、3時間で充電が完了するので不自由はないです。

本体重量が1.5kgと重いので軽快ではないですが、バッテリー残量を気にしなければならないノートパソコンよりも、タブレットやスマホに近い感覚で使用できるところがChromebookの良さでしょうね。

この辺りの手軽さを実感できるのは、本体が軽くフリップタイプでタブレットとしても使えるChromebookなんだろうなと思います。初めてのChromebookを選ぶなら、そういったフットワークのかるいものを選んだ方がChromebookの良さを肌で感じる事ができると思います。

4.性能テスト

Antutuのベンチマークは動きましたがGPUが測定不可、Geekbencthはアプリが対応していなくてインストールできませんでしたので、Octane 2.0 JavaScript Benchmarkで測定してみました(Octaneは2017年で開発が終了していますが、現在も、一般的にChromebookのベンチマークの指標になっているようです)。

まずはGPUスコアがないので参考値となりますが、Antutu(Ver.8)のスコア。

Lenovo Chromebook S330 Antutu bench

Octane 2.0測定結果

Lenovo Chromebook S330 Octane Benchmark

ASUS Flip C434 (Intel Core i5 8200Y) : 32,000 *
HP Chromebook x360 14 G1 (Intel Core i5 8350U) : 37,700 *
ASUS C223 (Intel Celeron N3350) : 11,000 *
HP Chromebook x360 14 (Intel Core i3 8130U) : 34,400 *
Lenovo 500e Chromebook (Intel Celeron N3450) : 10,000 *
ASUS C101PA Flip (Rockchip OP1) : 9,700 *
Lenovo Chromebook S330 (MediaTek MT8173C) : 11,247
CHUWI AeroBook (Windows10 / Core m3-6Y30) : 13,692
CHUWI HeroBook (Windows10 / Atom x5-E8000) : 3,535
Xperia Z5 Compact (Android7.0 / MSM8994): 8,202
Blackview VB9800 (Android9.0 / Helio P70): 9,113
Teclast M20 4G (Android8.0 / Helio X27): 7,335

*印はZipsoから引用

違うOS間で比較が成立するの分かりませんが、一応手元のあるデバイスでも測定してみましたので参考までに上げてあります。体感的にはそう的は外れていない様な気がします。Chromebookではエントリースペックの部類に入りますが、十分普段使いに足る性能はあると言えます。

Adobe Lightroomの使用OK

Lenovo Chromebook S330 Adobe Lightroom
多くの枚数を一度に読み込むにはメモリーが少ないので処理に時間がかかりますが、画像補正処理なんかは普通に使えます。ソフト自体あまり使いこんでいないのでチュートリアルで少しいじった程度ですが処理能力不足を感じる事はありませんでした。

各種Androidゲームに関して

Lenovo Chromebook S330 ASPHALT9Lenovo Chromebook S330 デレステLenovo Chromebook S330 PUBG
ASPHALT9は、画像は粗い感じはしますが、このゲームはキーボード操作可能なので普通に遊べます。デレステはLIVEアニメーションが3D軽量でスムーズにプレイできましたが、キーボード操作がダメでした。PUBGは快適画質設定でプレイ可能ですが、若干カクツキが出るのとこれもキーボード操作が出来ませんでした。

Octopusアプリなどのキーボードマッピングアプリを使って、設定次第ではプレイ可能かもしれませんが、そこまでしてChromebookでプレイする事もないでしょう。

5.まとめ

ChromebookにWindowsパソコンの代わりを求めてしまっては、出来ないことが目についてがっかりするかもしれません。だからと言ってAndroidタブレットともまた違うんですよね。Androidアプリは画面をタッチして操作する事を前提に作られているので、スマホやタブレットと同等であるとは言えず、出来る事の幅が少し広がったにすぎません。

Chromebookの良さは、データや使用環境がクラウドで管理されているので、アカウント一つあれば、ちょっと借りてきたChromebookでも自分のアカウントでログインしてすぐに作業を続けられるといった身軽さにあるのではないかと思います。

仮にWindowsパソコンを初期化して、再度自分の環境を構築し直す必要に迫られた場合、データのバックアップとか初期化にも時間がかかるし、環境の再構築なんて面倒で本腰を入れて時間を割かなくてはならなくなります。時折降りてくるアップデートや強制再起動に泣かされた経験も私だけではないと思います。

何でもできるという利便性と引き換えに、OSの維持に取られる時間や手間は結構なストレスだと思います。Chromebookなら、初期化してOSのアップデートをする時間も含めて2分程度(実測してみました)だし、自分のアカウントでログインすれば、元の環境(AndroidアプリについてはGoogle Playの設定後、バックグランドで随時自動的にインストールされるので、完全に元の環境に戻るには時間を要します)に戻ります。ここまでにかかった時間はトータル4分もかかりませんでした。

まだまだChromebookについてわからない事ばかりですが、これから少しづつWindowsにはない魅力や可能性を探っていきたいと思います

Lenovo Chromebook S330 FHDモデルは、1月5日現在でレノボ公式オンラインショッピングにてクーポン適応後で36,850円から購入する事ができます。正直この値段ならあまり魅力がありませんね。ただし、32GB・HDディスプレイであれば1月5日現在、Amazonなら23,000円で購入可能です。昨年は、不定期にAmazonで10,000円OFFクーポンが適応できるタイミングがありましたので、そういったタイミングで購入するならありかなと思います。

6.関連リンク

Lenovo Chromebook S330:Lenovo
Lenovo Chromebook S330:Amazon

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コメント

  1. 古谷 より:

    いつも楽しく拝見して参考にさせていただいています。ThinkPadE595はポチってしまいました。Chromebookについてご存知でしたら教えていただきたいのですが、一昨年買った直後にChromebookを子供に取られたので、S330を買おうかと思っているのですが、一昨年のChromebook購入時にもらって今年の8月に有効期限が切れる?100GBのグーグルドライブは私のアカウントなのですが、今年S330を買うとまた100GBもらえて8月までは200GB、以降は100GBで2年間なのでしょうか?ご存知でしたらお教えいただけますと仕合わせます。

    • .TAO より:

      コメントありがとうございます。どのような経緯で1年間無料100GBを入手したのかはわかりませんが、Chromebook 新規購入特典でGoogle One 12カ月無料トライアルの場合、有効期限後は有料に変わりますのでご注意下さい。
      私の勉強不足で、新品のChromebook購入特典のことを知らず、先程自分で無料トライアルを申し込んでみました。特典申し込み期限があるようなので、(確信した時点で2020年1月31日でした)期限内に申し込む必要がありますが、複数台の申し込みについては未確認です。
      あるいは、ASUSなどのメーカーで購入特典で付いてきた1年間無料は複数台での適応が可能のようです。Lenovoでは同様の特典は確認できませんでした。
      蛇足ですが、1年間の期限切れ時点で無料分の15GBを超えている場合は、書き込みができなくなるのでメール受信ができなくなる場合があるので注意して下さい。

  2. 古谷 より:

    早々のコメントをありがとうございます。一昨年にASUSのC101PAを購入してgoogleドライブの100GB無料サービスを受けました。初期のChromebookにはもれなく無料の100GBのgoogleドライブ2年間の使用権が付属していました。Acer C720の購入時にそういうサービスを受けました。今は販売していませんが中華のHaier(ハイアール)とHisense(ハイセンス)のChromebookを購入したときも100GB2年間無料のgoogleドライブ使用権が付属していました。それで最近のgoogleドライブの無料サービスはどうなっているのか知らなかったので伺ってみました。ありがとうございました。