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法令遵守でなんとかドローンを楽しみたい(その7)- FPVドローン用の操縦機は何を買えばいい?マルチプロトコルのJumper Tシリーズが圧倒的にお勧め

法令遵守でなんとかドローンを楽しみたい(その7)
こんにちは、natsukiです。海外通販の流通も、徐々に正常化してきているようなので、法令遵守で初心者からでもドローンを楽しみたい、この連載を続けていきたいと思います。今回は「操縦機」についてです。初めて買う、FPV用の操縦機は何がいいのか? そもそも、操縦機をはじめから買うべきなのか? という話です。ちなみに、操縦機のことを日本では「プロポ」と呼ぶ場合が多いですが、英語だと一般的には「Transmitter」ですね。商品検索なんかをするときは、注意です。

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さて、操縦機については、非常にいろんな要素を考えなくてはいけないし、価格も高価なので大いに迷うところですが、結論から言えば、JumperブランドのTシリーズ、中でも「Jumper T8SG V2.0 Plus」がお勧めです。私が実際に使っているからというだけでなく、その他にもいろいろ理由があります。また、ドローン付属の操縦機を使うよりも、できるだけ、はじめからこれを買って使った方がいいです。初期投資額が大きくなりますが、それに見合った価値があり、結果的に時間を無駄にせずに済みます。その辺を解説したいと思います。

※ドローンに必要な資格や免許について知りたい人はこちらをご覧ください
今こそドローンをはじめよう! 日本でドローンを楽しむための資格は?免許は?

1.「マルチプロトコル」を勧めたい理由

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操縦機を買うにあたって、先に理解しておかなくてはいけないのが「プロトコル」です。これは、操縦する電波の形式で、操縦機とドローン搭載の受信機で、このプロトコルが一致していないと操縦できません。慣れてくると、自分が使うプロトコル専用の操縦機を使ってもいいんですが、まずは複数のプロトコルに対応している「マルチプロトコル」の操縦機を買うことを強く勧めます。

中級者以上は、特定のプロトコル専用の操縦機でもよいけど……

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一定レベル以上のドローンになると、購入時にプロトコルを選べます。あるいは、自分で受信機を付け足すこともできます。従って、慣れた人になると、特定のプロトコルのみしか対応していない操縦機を使っても、ドローンもそれに合わせて用意することができます。特に、「Frsky」というプロトコルの操縦機はバリエーションが非常に多く、技適を取得しているものもあるので、人気なようですね。ちなみに、「Flysky」というプロトコルもあって、「Frsky」とは似ていますがまったく別物なので、注意です。私も、間違えて買ったことがあります。

さて、ところがFrskyが対応しているドローンは、それなりに高度なものです。具体的には、「Betaflight」などの細かい設定が可能なファームウェア(ドローンのOSみたいなもんです)で動くドローンで、これらは様々な設定をできるのはいいんですが、逆に、設定をきちんとしないとうまく飛んでくれません。飛ばしにくいんじゃなくって、まずたいてい、プロペラすら回ってくれない。これがまた、理解するハードルがなかなか高い。はじめてドローンを飛ばしたい人が、いきなり設定するのは難しいでしょう。

いきなり飛ばせるFPVドローンは、「Bayang」プロトコルが多い

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買ったままの「箱だし」でいきなり飛ばせるような初心者向けのドローンは、それ専用のプロトコルか、もしくは「Bayang」というプロトコルを採用しているものが多いです。ついでに言うと、「Bayang」プロトコルに対応しているドローンのほとんどは、「Silverware」というファームウェアかその派生ファームウェアのものです。この「Silverware」は、先ほど例に挙げた「Betaflight」に比べて、設定をいじるのがちょっと面倒で設定できる部分も少ない代わりに、多くの場合、デフォルトのままで十分に飛ばせます。FPVドローンを飛ばすファームウェアとしては、とりあえず、このシンプルな「Silverware」と高度な「Betaflight」があると知っておけば、それでよいでしょう。

「Bayang」プロトコルに対応しているものとしては、終売となってしまった名機「Eachine E011」「JJRC H67」の他、現在、初めてのFPVドローンとして有力な「Makerfire Armor 65 Lite」や、自作する場合に非常に安価に手に入るFC(ドローンの心臓部分の基盤)の「Beecore Lite FC」「Makerfire Tiny Lite FC」「BETAFPV Lite FC」などがあります。

どのみち、最低限2種類のプロトコルは必要

ということで、普通、まずは「Bayang」プロトコルのFPVドローンで入門して、慣れてきたらその他のプロトコルのドローンへとステップアップするので、最低限、2種類のプロトコルは必要なんです。1種類のみ対応の操縦機で、比較的安価で評判のいいものだと、例えば、お値段4,000円強の「BETAFPV LiteRadio 2 Radio Transmitter」あたりがあります。しかし、これは、記事執筆現在では技適を通っていたいないため、日本国内では使用できません。取得の情報もありますが、どのみち、これを2台買うなら、Jumper Tシリーズの比較的廉価なものを1台買うのとさほど価格は変わりません。すると、ハードの品質も上なJumper Tシリーズを買う方が、結局はお得となるわけです。

マルチプロトコルなら初心者からずっと使える

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マルチプロトコルの操縦機であれば、初めてのFPVドローンから、発展的なドローンまで1台で飛ばせます。画像は、左上から右へ順に、

Eachine E010改造機(独自プロトコル) ― 初めてのFPVドローン(現在カメラは他で使用)
Eachine E011改造機(Bayangプロトコル) ― FPVドローン2号機
BETAFPV Lite FC使用の自作機(Bayangプロトコル) ― Silverwareの練習機
Beecore F3 V2.0 FC使用の自作機(Frskyプロトコル) ― Betafrightの練習機
BETAFPV F4 1-2S AIO Brushless FC使用の自作機(Frskyプロトコル) ― ブラシレスモーター練習機
Happymodel Mobula7 HD(DSM2/DSMXプロトコル) ― FHD画質で空撮可能なFPVドローン

です。これらは、自分のレベルアップに応じて特に使いこんできた機体です。Happymodel Mobula7 HDは、Frskyプロトコルのものも売っていますが、安かったんでこっちにした経緯があります。手持ちでは唯一の完成品で購入したFPVドローンですね(かなりの部品を換装していますが)。あと、間違えて買ってしまった(笑)FlyskyプロトコルのFCを使って組み立てた機体もあります。

マルチプロトコルの操縦機を1台持っていれば、これらの機体を、すべて操縦できます(ただしEachine E010は、ロットによって操縦できないものもあるらしい)。

なお、一定レベル以上の操縦機だと、送信モジュールを別途装着することが可能なものもあり、技適認証を通ったやはりJumperブランドのマルチプロトコルモジュールを追加で装着するという手もありますが、これは話がややこしくなるので、置いておきます。そこまでの選択肢を検討できる人には、この記事のレベルの話は必要ないと思いますので。

それなりに設定が面倒なのは覚悟しておく

購入前に、覚悟しておいて欲しいこととして、これだけ多数のドローンを飛ばせて、かつ高性能な操縦機は、それだけ設定も複雑です。「箱から出してパッと接続してすぐ飛ばす」、というわけにはいかず、様々な設定を、はじめはネット上の情報などとにらめっこしながら行う必要があります。Bayangプロトコルの機体は、とりあえず飛ばすだけならすぐできるのもありますが、ものによります。後で、ネット上に情報のある製品がよいということをさんざん強調していますが、それはこういうわけです。

2.あんまり安い操縦機はやっぱりダメ

入門レベルの安い機体には、とりあえず付属の操縦機や激安の操縦機で練習すれば? とも思うかもしれませんね。実際、私もはじめはそうしてました。
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これは、Eachine E010の操縦機に、少しでも操作性を向上させるために、別売のスティックを付けたものです。Eachine E010は、プロトコルが独自で、この操縦機はEachine E010の操縦にしか使えません。

技適は取得済みですが、そのままでは商品に表示がないので、Banggoodで購入した場合は申請すればシール対応をしてくれます。

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汎用性のある「Bayang」プロトコルで、安価なものだと、これ。Makerfire Armor 65 Liteの操縦機を、バラ売りで買ったものです。Makerfireで、1,000円強で買えます。余談ですが、操縦機の見た目がEachine E013の操縦機にそっくりなので、Eachine E013用の別売スティックを買って付けられるか試したんですが、穴のサイズが合いませんでした。

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こちらも、ちゃんと技適はOK。

ところが、こいつら、Eachine E010やMakerfire Armor 65 Liteの操縦機が使えるかというと、はっきり言って全然ダメ。屋内での繊細な操作はそうとうに厳しい。屋外なら、まあ飛ばせなくはないですが、自分の足下にぴったり着陸させることすら困難です。いやね、はじめ、操作が難しいのはそういうもんだろうと思って我慢して訓練していたんですが、思い切って後述のJumper T8SG V2.0 Plusを買ってみたら、今までの自分の苦労はいったい何だったんだ、ってなりましたから。あまりにも、操縦精度の差がありすぎる。はっきり言って、低機能な操縦機での練習は時間のムダです。

そして、まともな操縦精度があるのは、だいたい4,000円くらいからになります。その価格なら、先述のように、どうせ2つのプロトコルが必要になるので、Jumper Tシリーズを1台買った方がいいというわけです。

3.Jumper Tシリーズがお勧めな理由

マルチプロトコル操縦機で最も安いのがJumper Tシリーズ

マルチプロトコル操縦機の中で、最も安く、安定して入手できるのがJumper Tシリーズとなります。ウインタブでJumperというと、パソコンメーカーを思い出しますが、特に関係は無いみたいです。さて、とはいっても、Jumperブランドでも技適が無いものもあり、また、最近ブランドが分裂したりもしているみたいなので、確実に技適を通っているお勧め機種を紹介しておきましょう。

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まずは、これ。「Jumper T8SG V2.0 Plus」。「Jumper T8SG V3」との名称で売られている場合もあります。ロットの違い? Makerfireなんかは併記してますね。単なる「Jumper T8SG」は、前世代の製品で別物なので注意してください。Amazonで10,000円台前半、BanggoodやMakerfireなら、セール時には10,000円を切ることもある、Jumper Tシリーズでは最廉価のランクのものです。すでに後継機が発売されていて生産終了との話もありますが、大ヒット製品なので、まだ在庫分がかなり流通しているようです。

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このように、技適もばっちり。

なお、細部を改善して、しかも価格を下げた後継機「JumperTX T8SG(RadioMaster TX8)」がすでに出いるものの、こちらは技適を通っていません。ほぼ上位互換な上に価格も安い製品なので悔しいですが、どうしようもありません。

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ワンランク上に、「Jumper T16」シリーズがあります。こちらは、Amazonだと20,000円強、Makerfireなら10,000円台後半の価格です。かなりマメにブラッシュアップが行われていて、「無印」→「Plus」→「Pro」→「Pro V2」とバージョンアップし、いずれも技適を取得しています。記事執筆現在の最新バージョンは「Pro V2」ですね。もちろん、最新バージョンを買うのが確実ですが、型落ちがセール価格になっているときもあるので、その辺は財布と相談で。もっとも、下記の上位互換で安い「Radiomaster TX16S」が出てしまったので、その分Jumper T16シリーズの魅力は下がってしまいました。

なお、「Jumper T8SG V2.0 Plus」と「Jumper T16」では、ファームウェアにまったく別のものを使っていて、設定方法が大きく異なります。ここがけっこう重要で、「Jumper T16」に使われている「Open TX」というファームウェアは、下記の他の操縦機を含め、かなり広く使われています。つまり、設定などの情報がネット上にほとんどない操縦機でも、「Open TX」採用機であれば、Jumper T16シリーズについて探せば、欲しい情報を得られる可能性が高いということです。これは覚えておきましょう。

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最近出てきた、「Jumper T12 Pro」というのもあります。価格としてはこれが一番安く、Amazonで10,000円台前半、Makerfireで10,000円切ります。似た名称の「Jumper T12 Plus」というのは旧機種なので気をつけてください。筐体は「Jumper T8SG V2.0 Plus」と同じのようなので、上の画像は、Amazonの商品ページから比較表を持ってきました。商品画像とページの情報を見る限り、機能的には、「Jumper T8SG V2.0 Plus」の筐体で、ファームウェアを「Open TX」に変えたもののようです。USBポートからの充電に対応したりしているので、内部はハード的な変更もあるもよう。もちろん、技適も取得していて、スペックは魅力的なんですが、ネットで検索してみても、どうにも日本語の情報がほとんどない。ファームウェアが「Jumper T16」と同じなので、そっちを見れば基本は同じだとは思いますが、筐体構造はかなり異なります……

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ごく最近、技適を取得したとの情報が流れているのが、この「Radiomaster TX16S」です。Radiomasterというのは、Jumperから分裂した新ブランドです。見た目からも、名称からも、Jumper T16シリーズのアップグレードバージョン。しかも価格は安い。ファームウェアはJumper T16シリーズと同じ「Open TX」で、筐体もJumper T16をベースアップしたものなので、設定方法などの情報は、Jumper T16シリーズと同じと思ってよいと思います。

この「Radiomaster TX16S」は、記事執筆現在はAmazonでは扱いがありません。価格は、BanggoodやMakerfireで、予約注文の状態で14,000円前後。多少のバリエーションがあり、スティックが「ホールセンサージンバルではない」廉価版、長距離通信対応モジュール(商品情報の中では「TBS Crossfire」「Micro TX」などと表記)を付けたバージョンもあります。長距離通信モジュールは、日本国内では使用周波数がアマチュア用に割り振られていないために、合法利用は絶望的です。国内運用ならつける必要はないでしょう。あと、表示パネルも、今後タッチパネルに対応するとのこと。もっともこれは、パネル部分を追加購入して、分解交換するという、ある程度上級者向けの話となります。

なお、販売開始と技適取得にタイムラグがあるので、初期のロットには表示がない可能性があります。海外通販は、はっきり言ってそんなロットの管理なんかほとんどやらないので、表示無しの商品が届いた場合は、後から表示シールを請求する手間は生じますね。

この他にも、技適取得予定との情報が流れているものがいくつかあります。ただし、このテの情報は、実際に取得出来るのか、いつになるのか不明で、話がややこしくなるので、ここでは詳しく取り上げません。

「Jumper T8SG V2.0 Plus」「Jumper T16」なら、日本語情報が豊富

マルチプロトコルで技適対応済みの操縦機で、上記の「Jumper T8SG V2.0 Plus」「Jumper T16」は、日本にも多くのユーザーがいて、検索すれば、日本語の情報も多く入手できます。特に「Jumper T8SG V2.0 Plus」は、これが発売された当時、唯一の技適取得マルチプロトコル操縦機だったこともあって、日本中の愛好家が飛びつきました。FPVドローンをテーマとしたブログでこれを話題にしていないところはまず無いというくらい、豊富に情報があります。ドローンの操縦機は設定項目が非常に多いため、これはとても重要な要素です。

特にどれがおすすめかと聞かれたら……

以上のどれがお勧めかと聞かれれば、私は「Jumper T8SG V2.0 Plus」しか持っていないので、その経験の範囲内でということになりますが、初めてなら、迷うものの、やはりこの「Jumper T8SG V2.0 Plus」を1番にお勧めします。

理由は4点あります。

第1に、気になる性能面。「Jumper T8SG V2.0 Plus」は、Jumperブランドの最廉価クラスとはいっても、最も重要なスティックの操縦精度については、「ホールセンサージンバル」という高級機と遜色ない機構が使われているため、見劣りしません。もちろん、より高級な操縦機の方が精度や耐久性などは勝るのかもしれませんが、私のレベルだと使っていてまったく不満は無いし、いろんなドローン操縦動画を見ていると、かなりのテクニックを持っている人でも、この「Jumper T8SG V2.0 Plus」を使っているのを見かけるので、とりあえずは心配要らないでしょう。もっと本格的にやり出すと不満が出るのかもしれませんが、その頃には、自分の腕に合った操縦機を選べる技量と知識が身に付くとともに、そのくらいドロ沼に沈んでいれば、本機の価格がはした金に思えるくらいの金銭感覚になっていると思います(笑)。

第2に、単純に価格が安い。「Jumper T8SG V2.0 Plus」と「Jumper T16」では、価格差は2倍近くありますから。コスパは抜群です。あ、外装のプラスチックは安っぽいかな。でも、性能は本物です。なお、「Radiomaster TX16S」の廉価版は、海外通販で10,000円強程度になりますが、このクラスで、ホールセンサージンバルでないことによる操縦感の違いがどのくらいあるのかは分からないものの、せっかく買うならスティック部分だけは妥協したくないので、個人的には選択肢としてはないかなと。

第3に、日本語情報の豊富さ。他機種に比べて、日本語での情報蓄積が圧倒的にあります。この重要性は、しつこいくらい強調しているとおりです。

第4に、バッテリーの問題です。これらの操縦機は、基本的に、「18650リチウムイオン(マンガン)バッテリー×2本」か「2Sリポバッテリー」での動作を前提に作られています。ところが、これらの電池はいずれも、入手と利用にある程度の知識と専用の充電器が必要です。その点、「Jumper T8SG V2.0 Plus」のみは通常の単3電池での動作も可能です。「Jumper T8SG V2.0 Plus」も、駆動時間や安定性を考えれば、最終的にはリチウムイオン電池やリポバッテリーで運用すべきですが、とりあえず短3電池を使って、いろいろ学んでから移行すればよいでしょう。なお、「Jumper T8SG V2.0 Plus」のみがUSBポートからの充電に対応していません。これは、単3電池とリチウム系バッテリーでは電池としての特性がまったく異なるので、当然と言えます。

唯一の懸念点は、「Jumper T8SG V2.0 Plus」で使われているファームウェアが少数派で、マルチプロトコル操縦機の新発売状況を見ていると、これからの操縦機では、「Jumper T16」などに採用されている「Open TX」の方が業界標準となりそうな雰囲気があることです。ただ、このクラスの操縦機を使いはじめてしまえば、使いながら色々と分かってくるので、のちのち違うファームウェアの操縦機に乗り換えても、初学の時ほどの苦労はないでしょう。なので、これはそこまで気にする必要はないように感じます。

細かい点で、「Jumper T8SG V2.0 Plus」には専用ケースがデフォルトで付いています。スティックやスイッチといったデリケートな出っ張りの多い操縦機にとって、これはかなり嬉しい。「Jumper T16」「Radiomaster TX16S」は、ケースは付属しないはずです。「Jumper T12 Pro」は、筐体は「Jumper T8SG V2.0 Plus」と同じなので期待できそうですが、情報が少なくよく分かりません。

というわけで、初めてならまずは「Jumper T8SG V2.0 Plus」がよいかと思います。

ただし、逆に見れば、「Jumper T16」「Jumper T12 Pro」「Radiomaster TX16S」の難点は、情報量が少なめであるということと、バッテリーに関してくらいです。ざっとこれらの情報をネット上であさってみて、使いこなせそうだと思えば、こっちでも問題はありません。特に、ちょっといいのが欲しい、と思ったときには、「Radiomaster TX16S」はかなり有力な選択肢となるでしょう。

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ポイントをまとめた比較表を作りましたので、検討の参考にしてください。

4.購入ルートは?

Amazonでも売っているけれど、商品情報を確実にチェック

購入ルートとしては、まずは、Amazon、それと国内ドローン専門店でしょう。Amazonの場合は、以上の製品は、管見の限り、Amazon直売ではなく、いずれもマーケットプレイスによる出品です。大ヒット商品である「Jumper T8SG V2.0 Plus」は、かなり複数の業者が出品していますね。そのため、出品者がまちまちに商品名称を付けるので、ただでさえ紛らわしい商品名がさらに判別しづらくなっている。また、これを買うくらいの情報を持っている人は、たいてい海外通販慣れもしているので、レビューも非常に少ない。従って、それが本当に目当ての商品か、配送がどこからかなど、よく商品情報を確認してください。それでも、Amazonとしての保証品質があるのは安心です。

一方で、もちろん海外通販を利用した方が安くは手に入ります。ここは、配送水準や保証とのバランスでご判断ください。以下の入手ルートは、商品情報に技適が明記されているので、海外通販あるあるの、製品としては技適を取得しているけれど実物に表記がない、ということはないと思います。あ、技適取得したての「Radiomaster TX16S」はあり得ますね。ただし、そのような場合は、連絡を入れれば、表示シールを送ってくれるはずです。なお、海外通販はクーポンなどによる割引が常態化しています。ドローンをメインコンテンツとしてるわけではないウインタブでは、特にクーポンをもらったりはしていませんので、そこは製品名で検索してみてください。

Makerfireならどれも扱っている

ラジコン専門通販のMakerfireなら、今回とりあげた4機種とも扱っています。記事執筆現在の価格は、

「Jumper T12 Pro」:9,687円
「Jumper T8SG V2.0 Plus」:10,763円
「Radiomaster TX16S」:13,993円(予約販売)
「Jumper T16 Pro V2」:18,298円

これに、うまくクーポンなどを使えば割引がつきます。最低限、サイト全体の割引クーポンとして(トップページにコードが表示されます)、買い物総額100ドル以上で5ドル、200ドル以上で15ドル、300ドルで25ドル引きクーポンは適用されます。

Banggoodなら「Jumper T8SG V2.0 Plus」の安くなるチャンスが多い

おなじみBanggoodでの記事執筆現在の価格は、

「Jumper T8SG V2.0 Plus」:11,563円
「Radiomaster TX16S」:14,240円(予約販売)

となっています。とりあえず、いずれもポイント交換の汎用10%OFFクーポンが適用可能なのは確認しています。「Jumper T8SG V2.0 Plus」については、かなり頻繁に個別のクーポンを発行しているので、探せばもっと割引率の高いクーポンもあるかも。

「Jumper T12 Pro」「Jumper T16 Pro V2」は、今のところBanggoodでは扱っていないようです。

購入時に「Mode」に注意

法令遵守でなんとかドローンを楽しみたい(その7)
購入時は、「Mode」の選択が出来る場合があります。違いについては、図の通りです。日本では伝統的に「Mode1」が多かったようですが、世界的には「Mode2」が標準です。お好みですが、ドローンの世界は海外製品頼みなので、これからはじめるなら、「Mode2」の方がなにかと応用が利くかと思います。

5.まとめ

ということで、これからFPVドローンをはじめるなら、性能からいっても、汎用性からいっても、費用対効果からいっても、はじめからマルチプロトコルの操縦機を使うことを強くお勧めします。

とはいえ、高いものも多く、また技適情報も曖昧なものもあったりするので、まずは1万円前後で入手可能な「Jumper T8SG V2.0 Plus」を購入すると良いでしょう。肝心の操縦性能は、十分に期待に応えてくれます。十分に情報収集して、設定とバッテリーの扱いについていけそうだと思えば、「Jumper T12 Pro」や「Radiomaster TX16S」でもよいと思います。

やはり、思い通りに動かしてこそ、楽しめるというものですよ。

6.おまけ、バッテリーについて

ドローンの操縦に使うマルチプロトコル操縦機は、通常は、「18650リチウムイオン(マンガン)バッテリー×2本」か「2Sリポバッテリー」で動作する用にできています。「Jumper T8SG V2.0 Plus」のみは、単3電池4本でも動作し、実際に買ってからしばらくは私もそれで運用していました。

しかし、「18650リチウムイオン(マンガン)バッテリー×2本」や「2Sリポバッテリー」での電圧が最大約8.4Vなのに対して、単3電池はせいぜい6V、充電可能なものだと4.8V程度です。実際使ってみても、あまり電池の保ちはよくありません。ネット上の情報だと、動作そのものが不安定になる場合もあるようです。そこで、私も、「2Sリポバッテリー」での運用に切り替えましたので、報告しておきます。

「18650リチウムイオン(マンガン)バッテリー×2本」でも、もちろんかまいません。これはこれで、扱いに一定の知識が要るので、それぞれでご確認ください。

さて、2Sリポバッテリーを使うにあたって困るのが、いったいどれを買えばいいかということ。「Jumper T8SG V2.0 Plus用のバッテリー」で探しても、なかなかありません。ということで、以下の条件にあてはまるものを探します。

・プラグ形状が合うこと
・バッテリーボックスに収まるサイズであること
・上の条件内で、できるだけ容量が大きいこと

その結果、購入したのがこれです。

法令遵守でなんとかドローンを楽しみたい(その7)
Aliexpressで1200円くらいで購入した、「Jumper T16用のバッテリー」です。容量は2000mAh、2Sのリポバッテリーで、HVではありません。モーターを動かすわけではないので、出力は低くてよいため、Cレートは8Cです。いろいろな情報を総合すると、「Jumper T8SG V2.0 Plus」と「Jumper T16」のバッテリープラグは同じもので、また、バッテリーボックスのサイズも、さほど変わらないようです。なので、「Jumper T8SG V2.0 Plus用のバッテリー」で探して見つからない場合は、「Jumper T16用のバッテリー」で探すといいかもしれません。

法令遵守でなんとかドローンを楽しみたい(その7)
こちら、3つの端子に3本のケーブルがつながっているプラグが、充電用端子。

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この、3つの端子に2本のケーブルがつながっているプラグが、「Jumper T8SG V2.0 Plus」に適合する端子です。もう1本、赤いプラグ付いていますが、これは他のもの用で、使いません。

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このように、十分余裕を持って、収まります。バッテリーサイズの実測はプラグ部分抜きで、長辺67mm×短辺36mm×厚さ17mm。横幅(短辺)は余裕あり。厚さも、もう2mmくらいはいけそう。奥行き(長辺)は、ちょうどいくらいで、もしこれ以上ギチギチになると、ケーブルの取り回しに余裕がなくなるので断線が心配です。

動作は、非常に良好。このくらいの容量であれば、電池切れはほぼ気にしなくてよいです。

法令遵守でなんとかドローンを楽しみたい(その7)
それと、2S以上のバッテリーには、専用の充電器が必要です。バッテリーの限界まで力を引き出すドローン本体で使うには、各セルの電圧管理に神経質にならざるを得ないので、こんな簡易的なものだと不安なんですが、操縦機の場合は、そんなに負荷をかけるわけでもないから、これで十分。Aliexpressで、200円くらいで買いました。電池とセットで販売されている場合もあるので、まとめ買いできればそれに越したことはありません。

このバッテリー、私は海外通販で入手したわけですが、バッテリーを海外通販で買うのは、届かないリスクが大きいです。例えば、Banggoodも多くの時期で日本への配送に対応していないか、相応の送料がかかります。かといって、こういう特殊なバッテリーはAmazonでも扱いが少ないので、確実に入手したい場合は、国内のラジコン専門店を色々と調べてみるしかなさそうですね。

7.関連リンク

※ドローンに必要な資格や免許について知りたい人はこちら
今こそドローンをはじめよう! 日本でドローンを楽しむための資格は?免許は?

※ドローンの知識をじっくり学びたい人はこちら
「法令遵守でドローン」記事一覧

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コメント

  1. 匿名 より:

    トップ画のプロポが顔にしか見えなくて、記事中の他のプロポも顔にしか見えなくなった。