PIPO X6S － なんと無線ルーター内蔵！TV BOX PCの変わりもの

ウインタブではよく「中国タブレット」という表現を使っていますが、今回紹介するTV BOXの製造会社「PIPO」は台湾出資で深センに本拠を置くメーカーです。中国ではTV BOX（スティックPCの機能を強化し、サイズを大きくしたもの）というジャンルが確立されているようで、スペックの方も徐々に上昇してきています。先日記事にした「VOYO V3」などは「Atom機としての限界スペック」といっていいほどの内容になっていて、単にテレビに繋いでエンタメ利用、というだけならもったいないくらいです。この記事で紹介する「PIPO X6S」はVOYO V3ほどじゃありませんが、やはりAtom機としては高いスペックになっているので、いろいろな使い道がありそうです。というかすごい隠し玉が…

1.スペック

OS：　Windows 10 Home
CPU：　Intel Atom X5-Z8300
RAM:　4GB
ストレージ：　64GB
ディスプレイ：　なし
ネットワーク：　 802.11 a/b/g/n、Bluetooth4.0
カメラ：　なし
入出力：　USB 3.0、USB2.0 × 2、オーディオ、HDMI、LANポート × 2、microSDスロット
サイズ：　153.6 × 153.6 × 39 mm / 重量　340 g

補足します。OSは32ビットなのか64ビットなのか不明です（おそらく64ビットだと思います）。CPUはCherryTrailのAtom Z8300、RAM4GBですから、この価格帯（200ドル弱）の製品としてはいいほうですね。ただ、この製品に関してはびっくりするような機能がいくつかあります。

ひとつは無線LANルーターとして使えること（ただし技適マークがないので日本での利用は違法になります）です。スペック表を見るとLANポートが2つありますが、ひとつはインプット用（つまり普通のPCについているもの）、もうひとつはアウトプット用です。TV BOXやスティックPCの紹介記事を書くと、「サーバーとして使いたい」というコメントをいただくことがありますが、Atom機のスペックでそれが快適にできるかどうかは別として、そういうニーズには合うのかもしれませんね。

もうひとつ、この製品はハードディスクを搭載することができます。もちろん標準装備品ではないので自分で設置しなくちゃなりませんけど、「2.5インチ SATA II」に対応します。

この2点を理由に、腕に覚えのある人の購入が増えるかもしれないですねw

2.筐体

この製品、情報が錯綜しているところがあります。この画像のサイズ表記がスペック表と全然違いますよね。上に掲載したスペック表のサイズはメーカー公式サイトに記載されているものなので、そっちが正しいと思いますが、この画像のサイズもなかなかリアルな感じがします。

正方形の製品なので「背面」って言っていいのかわかりませんが、おそらく設置時に背面になるであろう面の画像です。LANポートが2つありますね。

こちらは設置時に前面になるであろう面の画像です。一番右に黒いボタンのようなものが見えますが、これはWPS（Wi-Fiの接続に使う）なんでしょうか？

2つの側面にはともに通気孔が開いています。

底面です。丸い蓋を外してハードディスクを設置することになります。なお、筐体色はホワイトとブラックの2種類、素材はプラスティックです。

3.価格と発売時期

PIPO X6Sは現在プレセール（予約注文）中で、2月1日にプレセールが終了するので配送はそれ以降となります。価格はGEARBESTで199.15ドル（25,125円）、Geekbuyingで199ドルです。上に書いたとおりやや情報が錯綜している感があるため、公式サイトを始めいくつかの通販サイトや情報サイトを確認しましたが、おそらく現状は公式サイトのデータを信用すべきかな、と思います。

この製品はスペック的には「VOYO V3」に及ばず、その割に価格がVOYO V3（221.24ドル、27,912円）より「ちょっとだけ」しか安くないのですが、ルーター機能とハードディスク増設可能、というのがいろんな可能性を感じさせてくれると思います。玄人受けしそう…。

4.関連リンク

X6S (Cherrytrail)：PIPO公式サイト
PIPO X6s Mini PC：GEARBEST
PIPO X6S：Geekbuying
※海外通販で買い物する場合は通販サイトの取引ルールをよく確認してからにしましょう。