GPD Pocket - 1か月使ってみて、魅力・利点・欠点・使用の工夫などをレポートします(実機レビュー:natsuki)

GPD Pocket レビュー
こんにちは、natsukiです。今年登場したWindows PCの中でも、とくに話題性が大きいと思われるもののひとつである「GPD Pocket」。7インチサイズの画面にキーボードを備え、ノートパソコンをそのまんま小さくしたような、まさに「ポケットに入るパソコン」です。ウインタブでは、Banggoodに実機を提供していただき、実機レビューを行いました。その後、この機体は私がおあずかりして、ここ1カ月ほど使い込んできました。いうまでもなく、使っているだけで面白い機体です。そこで、今回は実際にある程度使い込んでのレポートをお送りしたいと思います。機体を提供していただいたBanggoodには、この場を借りてあらためてお礼申し上げます。

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ということで、この機体は前回レビュー時の機体と同じものです。GPD Pocketは、ロットなどによって、多少、挙動に差があるようですので、その点ご承知おきください。

1.GPD Pocketの魅力

コンセプト

GPD Pocket レビュー Vivotabと
小さい画面のパソコンというのは、ここ数年の流行では、タブレット形式が主流でした。私も、ASUSの名機「VivoTab Note8」を愛用しています。しかし、WindowsというOS自体の特性として、キーボードとマウスを使う環境に最適化して発展してきたため、タブレットのみで様々な操作をこなすのは無理がある場面も多々ありました。結局、本格的に使いこなすためには外付けのキーボードやマウスが必要となる。少なくとも、私はそうでした

本機の場合は、ストレートに、見たまんま「小さなノートパソコン」ですね。当たり前ですが、はじめからキーボードが付いています。単独で安定して自立し、ディスプレイの角度調整も自在。タッチパネルにも対応し、これもまた面白いことにThinkPadのトラックポイントのようなポインティングデバイスも備えています(以後、とりあえずトラックポイントと呼びます)。キーボードのサイズの小ささによる不便を、タッチパネルやトラックポイントで補う感じですね。この辺の使い勝手も、後ほどレポートします。

GPD Pocket レビュー システム構成
基本性能は、前回のレビューにもありますが、画像の通り。CPUにはAtom最高峰のx7-Z8750を備え、RAMは8GB、ストレージはeMMCながら128GBと、一般的なタブレットPCよりも一回り高性能な構成となっています。7インチという画面サイズで高度な作業をするのはそもそも無理がありますから、このシステム構成は十分余裕を持ったものと言えるでしょう。

GPD Pocket レビュー Crystal Disk Mark

クリックで拡大します

個人的には、ストレージ128GBがありがたいですね。一応、ベンチマークも取ってみました。SSDには敵いませんが、eMMCにしては健闘したスコアが出ています。もっとも、タブレットPCにはたいてい付いているmicroSDカードスロットがないので、これ以上の増設はUSBメモリなどに頼ることになります。

GPD Pocket レビュー  ポート
外部接続ポートは画像の通り。右から順に、USB Type-A、イヤフォンジャック、microHDMI、USB Type-Cで、USB Type-Cは充電ポートも兼ねてます。上記の通り、SDカードスロットがないのが不満といえば不満ですが、ストレージが128GBあるため、また、そんなにヘビーな使用は想定していないため、容量不足を感じることは今のところありません。

美しい筐体

本機の重要な魅力のひとつは、高い工作精度に裏打ちされた美しい筐体です。手に取って自在に取り回せるこのサイズだからこそ、一種の「工芸品」としての輝きがあります。

GPD Pocket レビュー 天板
閉じた状態は、極限までシンプル。筐体全面がきめ細かな梨地仕上げとなっていて、わずかな膨らみが美しい輪郭線を描きます。傷がついてしまうと目立ちそうなんで、そこは注意ですね。もちろん、ディスプレイとキーボード面はほとんど隙間なくぴったりと合わさります。外部接続ポート類が片面に集約されていることも、デザイン性を高めています。

GPD Pocket レビュー 底面
技適マークをはじめとした表記も、本体のデザインを損なわないような印刷とフォント。よくあるシールベタベタなんかじゃありません。

GPD Pocket レビュー  手持ち
手に持つと、密度を感じる適度な重量感(実測503g)があり、「持つ喜び」を実感できます。この感じは、なんだか青磁や白磁のような美術品を彷彿とさせるといったら、言い過ぎでしょうか。

2.実際の使い勝手 ― ハード面

さて、約1カ月使ってみて、実際のところ使い心地はどうなのよ、というところにいきたいと思います。

ディスプレイ

GPD Pocket レビュー ディスプレイ
これは、文句なしに美しい。7インチサイズに1,920×1,200ピクセルを詰め込んでいるわけですから、その解像度は300dpiを上回ります。画像のように視野角も十分です。なお、表示倍率は、前回レビューにもあった通り175%が最適かと思います。この解像度であれば、細かい文字もくっきり。

キーボード

そして、最も気になるキーボードの使い心地。そりゃあ、使い始めた当初は苦労するんですが、慣れとツールで改善する部分もあります。

GPD Pocket レビュー  キーボード
まず、一見、そうとうな変態配置に見えるキー配列ですが、限りあるスペースの中で、アルファベットキーのサイズが最大限になるように頑張った、というのは伝わってきます。キーピッチをなんとか16mmは確保していますからね。特殊記号は、非常に奇妙な配置にはなっているものの、一通りは揃っていて、「Print Scr」キーもしっかりあります。細かいところですが、右下の矢印キーが、一段下に出っ張る形でそれなりのサイズを確保してあることは、うれしい配慮です。

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なお、キーボードの質感が、ウエハースのような不思議な感触で、なかなか面白いです。とりあえず、指紋が付かないのはいいですね。

タイピングのコツですが、今のところ、指を1cmほど浮かせて構え、「狙い落とす」ようにタイプするスタイルに落ち着きました。ホームポジション上に指を「置く」と、どうしても外側の指ほど打ちづらくなりますが、浮かせることで窮屈さが多少軽減されます。また、キーの反応がやや渋いときがあるのですが、指が浮いた状態から打ち下ろすことで強打気味になるので、確実にキーを反応させることができます。ちなみに、全体の作りもしっかりしていて、多少強打してもたわみは全くなく、安心できる堅牢感があります。

GPD Pocket レビュー 他のキーボードと
手持ちのキーボードと比較すると、こんな感じ。右下はロジクールの「MK245 NANO」で、キーピッチは19mmのいわゆる「フルサイズ」です。サイズ感の違いが伝わりますでしょうか。実際に打ち比べてみると、GPD Pocketは、左下のKKmoonの「59キー 超薄型Bluetooth キーボード」(キーピッチ15mm)よりは打ちやすく、右上の上海問屋の「3つ折りmini BTキーボードタッチパッド付き」(キーピッチ16.5mm)よりは劣る、といった感じです。上海問屋の3つ折りキーボードとの差は、打ちやすさの差というよりは、反応の差ですね。上述のように、しっかり押さないと反応しない傾向があるので。これは個体差があるかもしれません。

キー配列は、先日紹介した「AutoHotkey」を使って、多少入れ替えています。一つは、「BackSpace」と「Delete」を入れ替え。もう一つは、日本語/英語入力切替を「`」と「CapsLock」の両方に割り当ててあります。

これで、文章はそこそこ打てるようになってきます。

ポインティングデバイス

GPD Pocket レビュー トラックポイント
注目のトラックポイントですが、万能ではありません。実際には、状況に応じて、タッチとトラックポイントと矢印キーを使い分けることになると思います。ブラウザのタブを選択したり、スクロールはタッチで、複数選択やドラッグ&ドロップ、小さいボタンはトラックポイントで、と使い分けに慣れてくると、作業効率が上がってきます。タッチ操作の苦手な点をうまく補った仕掛けだと思います。まあ、マウスの方が快適なことに違いはないんですけどね。

3.実際の使い勝手 ― ソフト面

ソフト面の使い心地を見ていきます。

処理速度

起動は、デスクトップ画面表示までで、約20秒弱といったところ。体感では、ブラウザやOfficeソフトの使用で、特に重いと感じることありません。ブラウザでタブを開きまくると、PIPO X10(CPU:Atom x5-Z8300、RAM:4GB)よりも、明らかに軽快です。さすがにRAM:8GBはダテではないですね。

WordやExcelのモバイル版が使える

GPD Pocket レビュー
7インチなので、もちろん、10.1インチ以下で使用できる、Word mobileやExcel mobileも使えます。なんやかんやで、MS Officeのファイルは扱う機会は多いんですが、LibreOfficeではMS Office2007以降の保存形式に対応しておらず、実際、Excelファイルの数値をいじっただけなのに、レイアウトや罫線がおかしくなったりするんですよね。Office Onlineは、その名の通りネットにつながっていないと使えなかったり、保存がOneDriveのみと、クセが強いですからね。機能限定版とはいえ、Microsoftの正規Officeが使えることの恩恵は、ことのほか大きいです。

バッテリー

GPD Pcketは、バッテリー表示の不具合が、各所で報告されていますが、本機も、やはり変なところがあります。

GPD Pocket レビュー バッテリー表示
これなんかは、バッテリー使用で1時間以上作業した状態なんですが、減っていない(笑)。また、限界までバッテリーを消耗して電源につないだら、いきなり「38%」と表示される、なんてこともありました。

ただし、保ちはそれなりに優秀で、ざっとの感覚で、動画視聴などをしていても満充電から4~5時間はゆうに保ちます。バッテリー表示に余裕があっても、早めの充電を心掛けてあげれば、実用上は問題ないでしょう。

スリープが不安定

不安定です。いったんスリープすると、復帰しないことがよくあります。これは、「設定」から自動スリープを切ってしまえば良いでしょう。

4.使い道は?

では、このGPD Pocketは、実際にどんな場面で活躍できるのか? モバイル用途はもちろんなので、それ以外の部分を見てみたいと思います。

紙での作業の補助に

GPD Pocket レビュー 神作業の補助
多分、これがGPD Pocketを最も便利に感じる状況だと思います。私の場合、仕事でまだまだ紙の資料を使います。紙の資料を広げてなんやかんややっているときに、このGPD Pocketの取り回しのよさは最高です。調べ物をしたり、紙のデータをまとめたり、メールなどをやりとりしたり…… 「小型情報端末」としての真骨頂ですね。カメラが無いのが惜しいところかな。

「寝タブ」として

GPD Pocket レビュー 寝タブ
これは、危険ですわ~ 休日が簡単に吹っ飛びます。つまり、ゴロゴロしながらネットサーフィンしたり、動画見たり、音楽聴いたり、ショッピングしたりするのに、GPD Pocketは非常に相性がいいです。特にネットショッピングは、いろんなものを検索したり、タブ開きまくって比較したり、という作業が、スマホやタブレットよりも、キーボードを備えた本機の方が圧倒的に快適です。スマホと違って、ブラウザに拡張機能などの融通が利くのもいいですね。

5.まとめ

タブレットが「コンテンツ消費型」、ラップトップやデスクトップが「コンテンツ生産型」の作業に適したものだとするなら、このGPD Pocketは、その中間に位置する存在と言えるでしょう。小さいな筐体による制約があるとはいえ、文字入力やファイル操作の快適性は純粋タブレットやスマホの比ではありません。もっとも相性が良いのは、上記のように、色々な物理的資料をまとめたり、がっつりと調べ物をしたり、買い物をしたりといった用途でした。このくらいの作業であれば、キーボードの小ささや、マウスの代わりにトラックポイントを使う不便はさほど感じません。簡単に言えば、何をやるにしても「やっぱり、キーボードがあると便利だよね」という一言に尽きます。

美しい筐体に、必要最低限のラインを抑えた入力インターフェース、使いにくさをどう克服するかという工夫の余地、充実したポート類、と、ともかく使っているだけで楽しい機体ですよ。

さて、今回は本機の重要なウリの一つである携帯性については触れませんでした。この辺のことは、日をあらためて、またレポートしたいと思います。

6.関連リンク

GPD Pocket:Banggood

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Comment

  1. alpha より:

    ミニpcと言ったら以前紹介されてたockelが出荷準備中ぽっそうですね
    んーいろいろ面白そう

    • natsuki より:

      コメントありがとうございます。
      Ockelも面白そうですよね。亀の甲羅みたいなデザインが、またそそられます。

      GPD Pocketを使ってみた印象は、タブレットとは根本的に異なります。やっぱり、タブレットはいかにWindowsを積んでいても、そのままでは「スマホの側」で、GPD Pocketは明確に「ラップトップの側」なんですよね。もちろん、タブレットは外付けキーボードで「ラップトップの側」になるわけですが、はじめから付いていることの利便性は言うまでもありません。

      Ockelは、それでいうと明らかに「スマホの側」なので、GPD Pocketとは違った意味の面白さを味わえそうです。コンセプトとしては、昨年のGole1に近いんでしょうが、細部を見るといろいろ違いますから、果たして…

  2. 匿名 より:

    aliexpressの独身の日セールで 48958円でポチってしまった
    キャッシュバックサイト経由したから7%戻ってくるし結構安く買えた

    • natsuki より:

      コメントありがとうございます。
      そして、ご購入おめでとうございます。ともかく、使って楽しい、ながめて楽しい製品ですよ。

  3. ”スマホ”ではなくて”パソコン”をこのサイズで持ち歩けるのは大きいですね。
    この大きさなら電子辞書としての機能もこなせますし・・・私はElite x2と電子辞書をそれぞれ持っているのですが前者は大きくて重く、後者は低性能なのでそれを一気に代替できるのはとても便利に見えます。

    • natsuki より:

      コメントありがとうございます。
      超高機能電子辞書というのが、まさにふさわしいかと。ネットでいろんな事を調べまくって、タブを開きまくれるだけで御の字。それに、ちょっと古いやつですが、CD-ROMの百科事典のデータもぶち込み、フルサイズUSBポートがあるので、USBメモリに保存してあるデータも参照可。
      サイズは完全に電子辞書のそれなので、物理的なデスクワークのお供に最適なんです。

  4. なお より:

    うらやましい
    VAIO-C1を何台も買ってたことを思い出します
    シグマリオンは結局買わなかったです

    >不安定です。いったんスリープすると、復帰しないことがよくあります
    あははは、中華製品あるあるですね

    • natsuki より:

      コメントありがとうございます。
      何台もって、凄いですね。

      スリープは、メインマシンならどうでもいい機能なんですが、電子辞書的な使い方をすることを考えると、電池節約のために有用な機能なんで、惜しいんですよね。BIOSのアップデートを適用すれば、あるいは改善するのかもしれませんが、諸々のリスクを考えると、なかなか怖くて手を出せません。

  5. 匿名 より:

    これでLTE対応してくれればどこにでも連れて行ける最強の端末なんですけどね~

    • 匿名 より:

      いいですよね、若くって視力が良かった時に出てれば絶対購入しています。
      今は、年取って目が悪いので、このサイズはなかなかつらいものです。
      いまは、デルのXPS13を使用していますが、この製品と比べると大きいし、重いしでうらやましいです。
      これで、バッテリーが20時間くらい持たせることができるようになったら、無理してでも欲しいですね。

      • natsuki より:

        コメントありがとうございます。
        解像度が高いので、小さい文字でも、案外読みづらいとは感じません。もっとも、それは錯覚してしまっているだけのようで、乗り物で使うと酔うという事実が、実際には目を酷使していることを示してしまっているわけですが(笑)
        バッテリーは、USB-PD対応なんですが、面白いことに5Vの電源でも、スピードは遅いものの充電可能です。なので、通常のモバイルバッテリーが使用可能なんですよ。これは携帯性の向上に大きく寄与しています。

  6. natsuki より:

    コメントありがとうございます。
    全くその通りで、使うほどその点が惜しくなります。しかも、スマホとのテザリングがいまいち上手くいかない…… これは、スマホの側の問題や相性もあると思うんですけどね。
    出先では、フリーWi-Fi探すのが現状です。

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