BOOX C67ML Carta2 その後 ― 使うほどに増す魅力と、さらに便利に使うネタあれこれ(実機レビュー:natsuki)

BOOX C67ML Carta2 レビュー2
こんにちは、natsukiです。先日レビューしたBOOX C67ML Carta2ですが、この1ヶ月、ほぼ毎日持ち歩いて使っております。やはり、面白い。これはもう手放せない。前回はファーストインプレッション的なレビューでしたが、今回は、しばらく使ってみての評価や、使いながら気付いたことや、使ってみたアプリとの相性などをまとめてみます。

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1.一か月使ってみての評価:ハードとシステム

まず、「電子書籍リーダー」としてのハードの評価ですが、ともかく「素晴らしい」の一言に尽きます。まず、なんといっても目に優しい電子ペーパー。こればっかりは体験しないと分からないでしょうが、液晶画面とは目の疲れがはっきり違います。そして、ページめくりのための左右の物理ボタンが便利すぎる。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 片手で読書
このように、片手だけで読書ができる。私は日頃から、常に文庫や新書を持ち歩いていて、駅のホームや電車内で読んでいるのですが、そういった場での利便性は明らかに C67ML Carta2 に軍配が上がります。これが画面タッチのみでのページめくりだと、片手での操作のやりやすさが全く異なります。

ソフト面に目を向けると、これはアプリに依存する部分が大きいのですが、自炊やフリーの、ZIP(TXT)、PDFを読むのもぶんには申し分ないです。

一方、Kindleアプリや楽天Koboアプリなどのメーカー製電子書籍アプリの場合ですが、これは前回も多少触れたように、そのアプリとの相性によって使い勝手が大きく変わってきます。また、EPUBについても、ちょっとクセが強い。この点については後でまとめます。

電池の持ち

電池の保ちがよいのも魅力です。もちろん、これは使い方によって左右されるので、私の場合のデータを紹介しますね。使わない間は、電源は切っておらず、専用カバーを閉じることによるスリープです。また、使用期間中、ライトは切っています。普通に紙の本が読める明るさのもとであれば、つける必要性を感じませんでしたので。もちろん、Wi-Fiも切ってあります。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 バッテリー消費
これは、文字ばっかり読んでいた場合です。ご覧のとおり、フル充電から8日ちょいで15%を割りました。残量が15%を割るとバッテリーセーブが働くらしく、目に見えて処理がもたつき出します。この間の読書量は、だいたい文庫本(1行40字×15行×250ページ=150,000字くらいとして計算)8冊程度です。使用時間は測っていませんが、別段、他人と比べて読むスピードが極端に速かったり遅かったりということはないと思います。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 バッテリー消費2
こちらは、5日弱で15%を割っています。途中で急激にバッテリーが減っている箇所が2カ所ありますが、何かというと、色々なアプリを試していたのと、マンガです。どうも、マンガは多めにバッテリーを喰うようです。なお、この間でも、バッテリー減少がなだらかな部分で、だいたい文庫本4冊相当を読んでいます。

まとめると、文章ばかり読んでいるぶんには、1週間くらいはゆうに保ちます。KindleリーダーやKoboリーダーの公称値よりは劣りますが、数日程度ならバッテリーのことは一切気にする必要はまったく無いということです。この、電池を気にしなくてよいというのは、読書に集中する上で非常に重要なことです。ただし、マンガを読む場合は話は別で、もうちょいマメな充電が必要かと思われます。

なお、スリープさせるときは、アプリをいったん終了しておくことを忘れずに。さもないと、裏で電池を消耗していってしまいます。

ストレージ

内部ストレージは全体で8GBですが、それが約800MBの「アプリ領域(下の画像では「ダウンロード済み」と表示)」と約5GBの「SDカード」に分けられています。「SDカード」という名称が非常に紛らわしいですが、これは内部ストレージの一部です。残り約2GBがシステム領域でしょう。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 ストレージ状況
それで、メジャーどころの電子書籍リーダーアプリ「Kindle」「楽天Kobo」「電子書籍ebiBook(eBookのリーダーアプリ)」「BOOK☆WALKER」「honto」と、オフラインで使える英和辞典や音楽用語辞典にテキストエディタなど小物を多少入れた状態で、画像のような残り具合です。インストール時の設定により、アプリ本体は「ダウンロード済み」に、書籍のデータなどは「SDカード」に入っています。

うちわけをさらに細かく見ると、マンガはだいたい20冊程度入っている状態で、1冊あたり60MBくらいです。文字の本だと、吉川英治の『三国志』で1冊あたりEPUBで500KB強、ZIP(TXT)だと200KB弱。大著の『旧約聖書』でも、EPUBで1100KB強といったところです。もちろん、挿し絵が入ると一気に重くなりますが。

従って、文字主体の本であれば、これだけの容量があればほとんど容量を気にすることはありません。現段階で、青空文庫の全データダウンロード(「読書尚友」提供の、挿絵も全て収録のものの場合)でも約700MBですから。マンガの場合は、数十冊とつっこんでいくとちょっと不安です。もっとも、microSDによる増設が可能なので、自炊のマンガであればそちらに入れておけば気にすることはないでしょう。

小ネタ1:欲しい機能が集まったステータスバー

ステータスバー、で呼び方はいいのかな? 画面の一番上の帯ですね。ここに、「ホーム」ボタンや、「音量・送り戻り切り替え」、「二階調化」などのボタンがあるということは前回のレビューで説明しましたが、時計のあたりを押すと、さらに下の画像のようなメニューが展開します。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 ステータスバーのメニュー
と、このように「Wi-FiのON/OFF」「明るさ調整」「メモリクリーナー」「音量」が設定できます。特に、もともとのメモリが512MBしかありませんから、デフォルトでメモリクリーナーが付いているのはよいですね。

小ネタ2:デフォルトのドロワーには独自設定メニューが

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 アプリのオプションメニュー
デフォルトのドロワーである「Application」で、アプリアイコンを長押しすると、通常のAndroidとは別の独自のメニューが表示されます。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 アプリメニュー2
例えば、「Add to Home Screen」を選ぶと、このように、はじめの画面のドック部分に表示されます。でも、これ、他のを登録しないと消せないんですけど。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 メニュー
または、「Apps Optimize Setting」からは、さらにこのようなメニューが展開されます。ここで、デフォルトではチェックが入っている「Run in Full Screen」のチェックを外すと、アプリを起動してもステータスバーが表示されたままになります。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 メニュー
画像の左側のがそのような状態です。私は、読書に集中できる右側のデフォルトの設定の方が好きですが、時計が見えた方がいい人もいるでしょうから、この辺はお好みで。

2.自炊や青空文庫の ZIP(TEX), EPUB, PDF を見るなら

さてさて、この端末の魅力は、アプリ次第で使い勝手を広げていけるということです。しかしまた、Androidのバージョンが4.2と古く、またそもそも、Androidのアプリは電子ペーパーで表示することを想定していないため、相性が激しいのも事実。ここからは、1ヶ月使ってみての電子書籍リーダーに必要なアプリの具合を見ていきます。

ZIP(TXT)なら「読書尚友free」

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 読書尚友free
まず、ZIP(TXT)閲覧なら、前回のレビューでも推した「読書尚友free」が、やはり使いやすいです。その他のテキストビューワー(=青空文庫ビューワー)については、前回のレビューをご参照ください。

PDFならデフォルトの「Neo Reader 2.0」

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 PDF
レイアウトの固まっているPDFの場合は、デフォルトの「Neo Reader 2.0」でよいでしょう。直感的な操作で、周囲の余白を削ったり拡大縮小ができ、動作も非常に軽快で、よっぽど凝った使い方をしない限り不満は無いかと思います。ていうか、このリーダー、Windows用に欲しい。

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EPUBは、とりあえずデフォルトの「Neo Reader 2.0」

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 Neo Reader 2.0
EPUBの場合、とりあえずは、デフォルトの「Neo Reader 2.0」で開くとよいでしょう。操作は直感的で、かつ、この端末に合わせて作られているので、圧倒的に軽いです。フォントサイズや余白、行間の調整もOK もちろん、ページめくりボタンに対応。ただ、日本語のために作られていないがゆえの難点もあります。まず、縦書きには対応していません。また、画像をよく見てもらうと、タイトルからして「黄巾賊こうきんぞく」になっていますが、つまり、読み仮名はこのように語句の後ろに続く形になります。これは、文中でやられると、本文なのか読み仮名なのかの区別が見かけでは付かないため、けっこう読みづらいです。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 Copper Reader
縦書きで、読み仮名にも対応していて、動作を確認できたアプリは、先ほどの「読書尚友free」と「Copper Reader」です。画像は「Copper Reader」です。読み仮名にちゃんと対応しているのが見て取れると思います。両者とも、いったん読み込んでしまえば、読みやすさは文句なし。ただ、両方とも重い。読み込みとリンク飛びが非常に重たいです。「Himawari Reader」は、インストールまではできたものの、うまく動作しませんでした。EPUBリーダーに関しては、まだまだいろいろと試してみる余地があると感じてます。

余談ですが、BOOK☆WALKERのホームページでは、全作品ではないものの、青空文庫をEPUBに変換して配布しています。利用してみてください。

自前のファイル管理はmicroSDカードが便利

Androidは、ともかくフォルダ構造が分かりづらいのも特徴です。なので、自前のファイルは本体ストレージではなく、あえて外部ストレージのmicroSDカードに保存しておくのも手です。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 microSD
こんな感じで、microSDカードの方であれば余分なフォルダが少ないので、Windows感覚でファイルを管理できます。「LOST.DIR」と「System Volume Information」フォルダが邪魔ですが、この2つは自動的に作られてしまうので仕方ありません。

3.ストアごとの電子書籍アプリとの相性

さて、電子書籍ストアごとのアプリを見てみます。重要なポイントは、動作の軽快さと音量ボタンでのページめくりに対応しているかでしょう。そこで、表にしてみました。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 比較表
ご覧のとおり、「honto」は音量ボタンのページめくりに対応していません。その他のアプリは対応しているものの、「進む」「戻る」と「音量+」「音量-」の対応関係をいじれないため、めくる方向とボタンが逆になってしまいます。まあ、ハードが横書き前提で作られていますからね。しかし、たいていの青空文庫ビューワーと、そして電子書籍ストアアプリでは唯一、「楽天kobo」のみがこの対応関係を切り替えられます。ところが、「楽天kobo」アプリの最新版は、前のレビューに書いたように、アプリを終了するたびにログアウトしてしまうという不具合が…

重さで見ると、Kindleアプリは圧倒的に重いです。本を開いてさえしまえば、他と変わらず軽快なんですが、開くまでが圧倒的に重い。これについては、前回レビューに比較動画を上げておいたので合わせてご参照ください。その他のアプリは、動作速度については、体感上はさほど変わりません。

実際使ってみると、やはりページめくりボタンへの対応は大きく、「読む」ぶんには「楽天kobo」の旧バージョンが一番快適です。しかし、書籍を管理するインターフェースが「スライド」動作前提なので、電子ペーパーでは操作しづらく、かつ、旧バージョンのためapkファイル入手のハードルが高い、という問題があります。ボタンは逆になっていても、ある程度慣れでなんとかなるので、hontoのボタン非対応とKindleの重さ以外は、品揃えなどの外部要素で決めればよいかと思います。

4.ランチャーは?

デフォルトのインタフェースは、「Neo Reader 2.0」で開いたファイルがまず表示されるというもので、その他のアプリを使うなら、ドロワーから開く必要があるという一手間がかかります。ここをランチャーの導入でより快適にしたい。

いろんなブログとかを見ていると、「スマートランチャー」を利用している人が多いみたいです。それもなかなかよいのですが、いくつか試した中で、デザイン的に電子ペーパーと相性の良さそうなテーマをたくさん持っていたのが「アトムランチャー」です。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 アトムランチャー
こんな感じで、なかなかいいと思いませんか? ただ、多少不具合もあり、ステータスバーが基本的に隠れっぱなしになってしまいます。また、ものの弾みでいったん表示されると、今度はアプリを起動してもずっと表示されたままになります。まあ、私の場合はライトもWi-Fiも切りっぱなしで問題ないし、時刻と電池はランチャー独自のバーなりウィジェットなりで表示できるし、メモリクリーナーもランチャーに付いているので、実用上は不自由していませんが。ステータスバーの機能を頻繁に使いたい人にとっては、残念ながら合わないですね。あと、設定画面での一部のON/OFF表示が潰れてしまいますが、これは項目名を見ればだいたい分かるかと思います。

というわけで、私は「アトムランチャー」を使っています。電子ペーパーに合ったランチャーを探したり、ホーム画面をカスタマイズするのも、楽しいものです。このあたりは凝り出すときりがない危険な領域ですけどね。

5.外部機器との拡張性

外部機器との拡張性は、乏しいです。microUSBポートはありますが、私が試した限りだと、BOOX C67ML Carta2 の方からは給電していないようで、キーボードやBluetoothアダプタなどの周辺機器は接続しても動作しません。Bluetoothを内蔵していたりということもないので、周辺機器との接続は基本的に無理です。ポメラ的な使い方ができるかとも考えたのですが、残念。純粋「電子書籍リーダー」です。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 外部キーボード
エレコムの TK-DCP03BK のようなBluetooth接続と有線接続が切り替えられるキーボードは、有線でありながら自前の電源で動作しているので、このタイプならもしかすると動作可能かも知れませんが、手元にないので試せていません。

BOOX C67ML Carta2 レビュー2 ニューモデル
なお、BOOXシリーズには、サイズが同じでストレージやRAMなどのスペックがアップした BOOX Kepler Proという機種があるのですが、こちらはBluetoothを備えていて、しかもなんと、技適をとっているので、これならポメラ的な使い方も可能かも知れません。ただ、Androidのバージョンが4.0だったり(4.4へのアップグレードの予定はあるようです)、物理ボタンについても、ページめくりボタンが小さくなって「戻る」ボタンはオミットされたりと、必ずしも上位互換と言えないところが悩ましい。

6.まとめ

クセは強いです。それはもう、前提としてアプリのインストールはapkファイルからという時点でハードルがありますから。しかも、Android4.2でも使えて、電子ペーパーでも表示可能なアプリを探さないといけない。しかし、そのクセの強さに合ったアプリや設定を探し出すのは何とも楽しい。やっぱり、まずもってカスタマイズが好きな人向けのガジェットであることは間違いありません。

そういった部分が織り込み済みであれば、「電子書籍リーダー」としてのハードの構成は非常に優れています。とりあえず、今回で紹介したようなアプリ構成で、Kindle Boyageと同等の筐体に、アプリの汎用性とmicroSDカードのストレージ拡張性を兼ね備えたもの、という期待にしっかり応えてくれます。あ、いちおう3.5mmイヤホンジャックもありましたね。使ってみてKindleリーダーにスペック面で劣るのは電池持ちくらいですが、とはいえ1週間保つので、この差は実用面にはあまり影響しないかと思います。

はじめに書きましたように、私にとっては、もはや常に持ち歩く、生活に欠かせないがジェットになっています。もともと、この手の変わり種ガジェットは好きで、ウインタブでライターをやらせていただくようになって、ますます個性的なガジェットに触れる機会が増えましたが、それらの中でもこれは、変態性と実用性が絶妙なバランスで両立した、トップクラスにツボにはまったガジェットです。これに並ぶのは、Windowsタブレット史上に輝く孤高の名機 PIPO X10 くらいしか思い浮かびません。

あらためて、KindleリーダーやKoboリーダーとの比較をするならば、買ってすぐ使いたいという人はそちらの方が良いでしょう。だけど、アプリをapkファイルからインストールする程度の手間を惜しまなければ、自分なりにカスタマイズして使いたい、KindleやKobo以外の書籍も電子ペーパーで読みたい、という人には断然こちらの方がお勧めですよ。

7.関連リンク

BOOX C67ML Carta2 ― これは楽しすぎる!「電子ペーパー」を味わい尽くせる電子書籍リーダー(実機レビュー:natsuki)
ONYX BOOX C67ML Carta2:Banggood

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Comment

  1. note より:

    素晴らしいレビュー!

    • natsuki より:

      ありがとうございます。決して万人向けではありませんが、根本的な「道具を使うことの喜び」を刺激してくるガジェットです。その辺が伝わりましたら何よりです。

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