Beelink BT7 - 本格的なデスクトップPCとして使えそうな中国のミニPC(実機レビュー)

公開日: : 輸入製品 ,

Beelink BT7
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。最近ウインタブで少しずつ力を入れている「ミニPC」ジャンルの製品から、今回は「Beelink BT7」の実機レビューです。この製品は中国の通販サイト「Gearbest」に提供していただきました。この場にて御礼申し上げます。ありがとうございました。

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中国の「TV BOX」と呼ばれるジャンルの小型PCに関しては、文字通り「テレビに接続して楽しむ」ことを主目的とした低価格なAndroid機が一般的ですが、OSにWindowsを搭載し、テレビに接続して楽しむだけでなく、本格的にデスクトップパソコンとして使えそうなものも登場しています。Beelink BT7は明らかにTV BOXではなく「小型のデスクトップPC」として使うことが推奨されるような製品です。

1.スペック

OS: Windows 10 64ビット
CPU:  Intel Atom X7-Z8700
RAM: 4GB
ストレージ: 64GB/128GB eMMC
ディスプレイ: なし
ネットワーク:  802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth4.0
カメラ: なし
入出力: USB3.0 × 3、SDスロット、LAN(RJ45)、HDMI、オーディオ、電源
サイズ: 119.5 x 119.5 x 22.5 mm / 重量 316 g

この製品は一般的な中国タブレットと比較して高性能です。OSはシングルブートですが、製品特性上これでいいと思います。CPUはAtom最上位のZ8700ですが、中国製品、また低価格帯タブレットに最もよく使用されるZ8300よりも顕著に高性能で、最近だと「GPD WIN」にこのCPUが搭載されていて、ウインタブでも実機レビューをしています。

RAMは4GB、ストレージは提供元のGearbestだと64GBと128GBが選べるようになっていますが、メーカーの設定だと320GBのものまで存在するようです。

入出力ポートに関してUSB Type-Cこそついていませんが、フルサイズのUSB 3.0が3つ、HDMIに有線LAN、SDスロットとデスクトップPCとしてみても不足感は小さいですね。

サイズ感はIntelのNUC規格が10 cm × 10 cmとなっているのに対し、それよりもやや大きくなっているものの、12センチ四方ですから、十分ミニなPCだといえます。

Beelink BT7 システム構成
Beelink BT7 ストレージ状況
試用機はストレージ64GBバージョンでした。OSはAnniversary Update適用前ですが、ストレージ容量に余裕があるので難なくアップデートできると思います。また、プリインストールアプリは非常に少ない、というかWindows標準のもの以外は見当たりませんでした。中国語のアプリは皆無で、ある意味珍しいかもしれません。

2.筺体

Beelink BT7 外箱
外箱は「Intelカラー」です。まるでIntel製品であるかのようなデザインで、これは今まで見てきた中国製品とは明らかに異なります。ただしBeelinkは深センに本拠を置く中国メーカーです。

Beelink BT7 同梱物
同梱物です。本体にはアンテナが装着されていました。それ以外には長さの異なるHDMIケーブル(いずれもHDMIオス – HDMIオス、長い方のケーブル長約75 cm)が2本、ユーティリティディスク(ドライバーなどが入っていると思われます)、簡単な英語表記の説明書、電源アダプター、そして…

Beelink BT7 VESAマウンタ
VESAマウンタです。VESA規格に対応する(外付け)ディスプレイにはネジ穴が開いていて、このネジ穴にマウンタを取り付けるとディスプレイの背面に本体をセットすることができます。この製品は事実上デスクトップPCとして使うことになると思われますので、このマウンタが標準でついているのはありがたいですね。中国製品でこのようなマウンタがついている製品は初めてです(といってもそんなに多くのミニPCとかTV BOXを試用したわけではありませんが)。なお、マウンタの素材は金属(ステンレス?)で、かなり頑丈です。

Beelink BT7 前面
筺体上面には「Beelink」のロゴ。このロゴも中国製品としてはかなりカッコいいのではなかいか、と(好みによりますけどね)。

筺体色はグレーで素材はアルミ製です。メーカーの説明によると「ハンドポリッシュ(手作業でポリッシュ加工した)」ということなのですが、たしかに高級感はあります。しかし、「鏡のような」加工ではなく、若干ざらついた、金属っぽい表面処理です。また、エッジ部分はシルバーに磨かれています。

Beelink BT7 背面
上面のロゴを基準にして、この面を「背面」ということにします。背面にはアンテナと入出力ポートの一部があります。アンテナはフレキシブルに動かせますが、本体から取り外すことはできません。正確に言うと、いろいろと試してみたのですが常識的な力の入れ加減だと外せませんでした。

ポートは画像左からDC-IN、USB 3.0、HDMI、LAN(RJ45)、オーディオジャックです。また、オーディオジャックの右にある小さな穴はリセットボタンです。

Beelink BT7 左側面
左側面には通気口のみです。この製品は冷却ファンがついています。Atom機の場合、タブレットや2 in 1だとファンがついていないのが普通ですし、もともとAtomはファンレスで使える仕様なのですが、ミニPCだとファンが装備されていることがありますね。この製品の特性上はファン付きのほうが歓迎されると思います。

Beelink BT7 右側面
右側面です。通気口の下にフルサイズのSDスロット、その右側にUSB 3.0 × 2、そして赤い電源ボタンです。私は今回初めてBeelink製品を試用しますが、ダークカラーの筺体色にレッドのアクセント、というのがメーカーのアイデンティティになっています。

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Beelink BT7 前面
前面にはなにもありませんが、右側にある小さな穴のようなものはLEDインジケーターです。電源を入れると青く発光します。

Beelink BT7 底面
底面です。ゴム足がついていて、おそらくこれを剥がすとネジが出てきて、筺体を開口できる構造になっていると思うのですが、かなり強く接着されていたため、試用では剥がさずにおきました。製品の構造上、一般的なデスクトップPCのようにRAMの増設やストレージの換装(eMMCですし)は難しいと思います。

筺体をひと通りチェックしてみましたが、中国製品としてはちょっと毛色が違いますね。最近は中国製品の質感も向上していて、この製品もその例にもれず、高級感を感じますが、ロゴデザインとか赤い電源ボタンなど、一味ちがうセンスのようなものを感じます。個人的には高く評価したいですね。

3.使用感

ミニPCの実機レビューでは、当然ですが手持ちのディスプレイ、キーボード、そしてマウスを使うことになるので、キーボードが使いやすいとかディスプレイがキレイだとか言っても意味がありません。デスクトップPCとして挙動がどうか、サクサク動くかなどを淡々とレポートするしかないかな、と思います。

今回の仕様では、Beelink本体に手持ちのキーボードとマウスをUSBポートに接続し、HDMIポートに外部ディスプレイを接続していますが、トラブルは全く発生しませんでした。逆に言えば接続については特段書くことがない、ということです。普通に接続できるのって当たり前ですもんね。

数値化された性能については下の方にベンチマークテスト結果を掲載しているので、そちらをご覧ください。ここでは少し主観的、感覚的なことを書きます。

全体的な挙動ですが、私がこれまでたくさん試用してきたAtom Z8300よりは明らかに軽快です。具体的にはアプリのインストール、起動、Windows Updateの所要時間がZ8300よりもかなり短いです。一方で、私は普段からあまり負荷の高い作業をしないため、アプリ起動後の挙動はZ8300と大きくは変わりません。

比較的負荷が大きめな作業として、GIMP 2による画像加工というのがありますが、大きいサイズの画像の開閉、リサイズ、トリミング等の処理速度はZ8300よりももたつきが少なかったです。

私は日常の作業レベルだとZ8300でも特に不満なく完結できてしまうのですが、この製品の場合はそれよりもちょっとずつ軽快、という印象があり、こういう些細な差の積み重ねがストレスを軽減してくれるのではないか、と思いました。

あと、Core i3搭載のThinkPad 13との比較ですが、体感的な差をわかりやすく書くのはめちゃめちゃ難しいですw GIMPでファイルの展開、レイヤーの拡大(800ピクセルから3000ピクセルとか)をするとCore i3のほうが速いと感じます。ええ、たしかに速いです。なので、Z8700とCore i3の体感差はZ8300とZ8700の体感差のように、小さな差の積み重ねで多少のストレス差が発生するだろうと思います。あと、後述しますがオンラインゲームをやる場合、Core i3だと比較的軽めのものならこなせるのに対し、Z8700だと基本的に快適に遊ぶのは難しいだろうと思います。

処理性能、ということに関していえば、オンラインゲーム、グラフィック負荷の高いブラウザゲーム、高度な画像加工、動画編集等の場合は力不足を感じるだろうと思います。というか、そういう利用目的なのであればこの製品はおすすめしません。一方、テキスト入力、動画視聴、Webブラウジング、ストアアプリ、Microsoft Office(常識的な処理量のマクロ程度まで)という用途であれば十分に期待に応えてくれるのではないか、と思います。また、Atom Z8300よりも明らかに快適、というのが私の感想です。

最後に冷却ファンについて。基本的にファンは常に回転しているように思いました。回転音はやや高音(高い音)ですが、音量は大きくなく、静かな部屋でもあまり気にならないと思います。特にVESAマウンタでディスプレイの背面に本体を配置するような場合なら回転音はさらに小さく感じるのではないでしょうか。

4.性能テスト

Atom機の実機レビューでいつもやっている「ドラゴンクエスト X ベンチマーク」と、「ドラゴンズドグマオンライン ベンチマーク」の2つをテストしてみました。
Beelink BT 7 ドラクエベンチ
参考:
GPD WIN(Atom X7-Z8700): 2,829
Cenovo King Kong(Atom X5-Z8300): 1,999
Jumper EZBook Air(Atom X5-Z8300): 1,929
ドスパラ Diginnos Stick DG-STK4S(Atom x5-Z8500): 1,871
Cube iWork 11 Stylus(Atom X5-Z8300): 1,817
ONDA V919 Air CH(Atom x5-Z8300): 1,801
Chuwi Hi 10(Atom x5-Z8300):1,658
YEPO 737S(Atom x5-Z8300):1,631
ドスパラ Diginnos DG-D10IW3(Atom x5-Z8300): 1,570
GOLE 1(Atom x5-Z8300): 1,556

同じZ8700を搭載するGPD WINには少し差をつけられましたが、なかなかのスコアだと思います。しつこく何回もテストすると、2,000点台の後半までは行くと思います。Atom x5(Z8300とZ8500)と比較するとはっきりと高いスコアになります。でも、ドラクエを遊ぶには少しばかり力不足でしょうね。

Beelink BT7 DDONベンチ
参考:
GPD WIN(Atom x7-Z8700): 1,397
Teclast X98 Pro(Atom X5-Z8500): 1,048
Cube iWork 11 Stylus(Atom X5-Z8300): 911
ONDA oBook 10(Atom X5-Z8300):908
ONDA V919 Air CH(Atom X5-Z8300): 819

ドラゴンズドグマオンラインは本来GeForceなどGPUを搭載した製品でないと遊ぶのが厳しいくらいに高負荷なゲームなので、Atom機の場合は原則としてテストしていません。が、Z8700ということなので、一応スコアを見てみました。このゲームで実際に遊ぶのは難しいという結果なのですが、Z8300機だと3桁になってしまうところ、比較的健闘していると言えます。しかし、ゲームパッドとしての性質が色濃いGPD WINにはここでも差をつけられてしまいました。

ただ、この製品を「ビジネスにもそこそこ使えるデスクトップPC」と位置づける場合、このスコアで満足というか、低位のAtom機に対してはしっかり差をつけることができていて、事前の期待を裏切らなかったなあ、と思います。

5.まとめ

しつこく同じ論調で書かせてもらうと、この製品はTV BOXという気軽な位置づけではなく、本格的なデスクトップPCとして使うべきものだと思います。もちろん専門的な用途があり、高性能なPCでないと仕事にならないとか、オンラインゲームを楽しみたいという場合に、この製品を選ぶのは無理があります。

しかし、例えば事務職や営業職の人がExcelやWord、PowerPointを使うとか、息抜きに動画やストアアプリのゲームをするとかならこの製品は十分な実力があります。また、ミニPCなので省スペース性にも優れ、VESAマウンタでディスプレイ裏にセットすればさらにコンパクトに使えます。

で、価格なんですけど、中国の通販サイト「Gearbest」で64GB版が178.01ドル(18,492円)、128GB版が240.37ドル(24,971円、ただしEUプラグしか設定がありません)なんです。個人的にはこの価格は相当に安いと思っています。この製品は発売からやや日が経っていて価格が下落傾向にあるということもあり、かなりお買い得感が強いと思いました。

筺体の品質もよく、プリインストールアプリも少なく、独自のドライバーもほとんど見当たりません。そして、Atom Z8700という、他の中国製品よりは確実にスペックの高いCPUを搭載しているのも魅力です。比較的ライトユースなデスクトップPCの買い替えを考えている人にはおすすめだと思いました。

6.関連リンク

Beelink BT7 Mini PC:Gearbest

Comment

  1. ritz より:

    こんにちは。

    偶然ですが、今はBeelink BT3をつかっています。
    BT7も夏頃は3万くらいしていたと思うのですが、だいぶ安くなって
    いるんですね。

    BT3はプラスチック製のケースで、Atom z8300とはいえ
    真夏にエアコンを切った状態で使った時は結構熱くなり、恐る恐る
    使っていました。

    さすがに11月ともなれば温度が心配ということも少ないとは
    思いますが、BT7のアルミケース+FANというのは安心材料かなと
    思います。欲を言えばFANは回転数制御対応していればとも
    思いますが。

    話は変わりますがBeelinkでは、ユーザーフォーラムのような掲示板?が
    用意されているのもポイントが高いと思います。

    BT3は、32bit版のWindows10がインストールされていましたが、
    64bit版が欲しいというユーザーの声に答えるかのような
    感じで64bit版対応BIOSと64bit Windwos10のisoイメージが
    配布されました。

    最近はあまり見てませんが、BT7のフォーラムもあるようです。

    • wintab より:

      ritzさん、こんにちは、コメントありがとうございます。いただいたコメントを拝見していると、かなり良心的な会社のようです。私はBeelink製品はこれが初めての試用なのですが、いい製品だと思いました。またチャンスがあればBeelinkの製品を試してみたいです。

  2. kunkamofu より:

    初めまして。私はBeelink GT1を先日購入したのですが、最初からroot済だったためdTVのアプリが起動できなくて、Windows機を物色していたところ、この記事とコメントを拝見しましてフォーラムをみたところ、unrootなファームウェアが公開されており適用後はdTVが見られるようになりました。
    Windows機は先送りになりそうです。
    コンテンツ消費のためにひと手間必要なのも、中華ガジェットの醍醐味のひとつかもしれませんね。
    ウィンタブ様、ritz様、有用な記事をありがとうございました。

    • wintab より:

      kunkamofuさん、こんにちは、コメントありがとうございます。Beelinkファンの語って多いんですね。カッコいいですもんね…

    • ritz より:

      こんにちは。

      思わぬところでコメントが役立ってよかったです。

      Beelinkのフォーラムは、結構トラブルの書き込みも多いですが、
      他のユーザーやBeelinkからのコメントもあり、意外と役立っている
      感じですね。

      こういうメーカーが増えてくると中華ガジェットの敷居も低くなって
      買ってみようという方が増えてくるかもしれませんね。

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