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ドスパラ Diginnos DG-CANPC ー バッテリー内蔵が使いみちを広げてくれるミニPC(実機レビュー)

ドスパラ Diginnos DG-CANPC
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。最近になってウインタブでも注目しているミニPCジャンル。日本メーカーの販売するミニPCの中で最もウインタブらしい製品がこれ、「ドスパラ Diginnos DG-CANPC」です。Atom機ですがスペックはその中で最上位、価格だって中華に全然負けておらず、しっかり「ドスパラ」ブランドの製品です。品質面、保証面で安心できる日本メーカー製品のミニPCとして、最も手軽で最も気になるのがこれ、と言っていいでしょう!
Diginnos DG-CANPC:ドスパラ公式サイト

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1.スペック

Diginnos DG-CANPC スペック表

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最初にスペック表の確認から。CANPCについては各所で話題になっていますので、ボトル型の、一風変わったデザインのミニPCである、ということはみなさんご存知だと思います。

冒頭に書いたとおり、この製品はAtom機です。しかし、搭載しているのはX7-Z8700と、CherryTrail最上位のもので、低価格帯のタブレットなどに使われているX5-Z8300(Z8350)よりも数段高性能で、Celeron N3050や3060を軽くしのぎ、N3150やN3160にも劣らない処理性能です。

また、これに合わせるRAMも4GBと余裕があり、性能面ではかなり期待していい構成となります。ただ、ストレージが32GBしかない、というのがちょっと残念ですね。ただ、デスクトップPCとして使うことになるので、Windows大型アップデートの下処理(要するにインストールされたアプリとか個人データを徹底的に削除して空き容量を確保する、ということですw)は多少やりやすいか、と思います。

ポートはUSB 3.0が2つですが、独立したDC-INとHDMIを備えており、常識的には足ります。個人的にはもうひとつくらいUSBポートが欲しかったかな、と思いますけどね。

また、この製品のもうひとつ見逃してはならないポイントとしてバッテリー内蔵、というのがあります。モバイル機として捉えた場合、バッテリー稼働時間約6時間というのはそんなに長い方でもないのですが、この手の製品でバッテリーがあるのとないのとでは使い勝手が全然違います。バッテリーを内蔵していない場合は、ちょっとした移動でも常にPCをシャットダウンしなければならず、無理やり電源プラグを抜いてしまうと故障の原因になったりしますが、バッテリーがある場合はいちいちシャットダウンしなくても持ち運びが可能です。これ、重要なポイントです。

2.筺体

ドスパラ Diginnos DG-CANPC 同梱物
同梱物です。本体のほか、「はじめにお読み下さい」の小冊子(取扱説明書)、CANPCを使う上での注意事項を記載した黄色い一枚もの、HDMI(オス)- HDMI(オス)のケーブル、オーディオジャック用の延長コード、電源アダプターです。

ドスパラ Diginnos DG-CANPC 前面
正面から見るとこんな感じです。上部にカメラがある、ということで「これが前面」ということがわかります。ボトル型、円柱状の形状をしています。筺体素材はシルバーの部分が金属(アルミ合金だと思います)製、上部の黒い部分がプラスティック製です。手で持った感触はとてもいいです。ただ、形が形なんで、ボトルと間違えそう、というのはありますけどね。

また、このカメラは角度調整が可能で、最大45度まで上向きにすることが可能です。

ドスパラ Diginnos DG-CANPC 背面
カメラのある面の反対側(背面)です。ここには入出力ポート類が集中しています。上の3つの穴は左がオーディオジャック、右がDC-IN、その下にHDMIポート、USB 3.0 × 2と続き、さらにその下にmicroSDスロットがあります。ちなみに上にあるメッシュ状の部分にスピーカーがついています。

ドスパラ Diginnos DG-CANPC 左側面
ドスパラ Diginnos DG-CANPC 右側面
左側面と右側面です。左側面にのみ通気口があり、右側面は「ボトルと見間違えるような」プレーンな形状になっています。

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ドスパラ Diginnos DG-CANPC 底面
底面です。一般的なノートPCの「ゴム足」のような素材が貼られていて、これにより細長い形状でも安定した配置が可能です。

ドスパラ Diginnos DG-CANPC 上面
上面です。電源ボタンはここにあります。見ての通り大きくて押しやすいですね。通電状態で電源オンのときは青く、電源オフのときは赤く光ります。

ドスパラ Diginnos DG-CANPC
トップ画像を再掲します。ご覧の通り、水筒のボトルにそっくりですよねw 実測重量が465 gでしたが、水筒でも中身が入っているとそれなりに重くなりますので、「中が満たされたボトル」という感じです。少なくともデザイン面では評価できると思います。

3.使用感

ドスパラ Diginnos DG-CANPC セッティング
こんな感じでセットしてみました。つまり、デスクトップPCとしての使い方になります。

まず、性能面ですが、私の知ってるAtom Z8700のそれですね。つまり、Z8300よりは体感差がある程度にキビキビしています。使用するソフトウェアにもよりますが、ビジネス系のソフトウェアを中心に事務用として使うぶんには十分な性能だと思います。

Core i機などと比較してしまうと、アプリのインストールや起動、Windows Updateなどの所要時間が長く感じられますが、アプリを起動してしまえば特に遅いとは感じません。また、ブラウザゲームもやってみました(御城プロジェクト)が、動作がワンテンポ遅れがちになるものの、十分遊べました。

あと、この製品は冷却ファンがついています。Atom機とはいえハイエンドのCPUを搭載していますし、CherryTrail世代のAtomは発熱量が大きめなので、これは動作の安定に大きく寄与すると思います。ファン音はやや大きめで高音です。私にしてみれば耳障りというほどではありませんでしたが、静かな部屋だとファン音がはっきり聞き取れますし、神経質な人だとやや気になると思います。

次に、CANPCならではのおもしろいところです。まず、部屋間の移動が非常に簡単です。CANPCをホーム用に使う場合、リビングのテレビに接続したり、自室に持っていって使ったり、という、ちょっとした移動が視野に入りますが、その際、HDMIケーブルと電源プラグを抜き、キーボードとCANPCを持って移動するのがとてもラクです。電源落とさなくていいですから。

あと、カメラですね。こういう書き方をするとドスパラに叱られるかもしれませんが、これ、意外に使えますw デスクトップPCでWebカメラがある、というのは大きいですよ!ただ、カメラをよく使う場合は、カメラの向きとか角度を最初にしっかり調整しておく必要があります。また、背面のケーブル類に余計なテンションがかかってしまうと筺体が動いてしまうので、ちょっと気を使う必要がありますねw

あと、ちょっとゲリラ的な使い方になってしまうのですが、この製品はモバイルバッテリーとして使うこともできます。なので、満充電にして車に載せ、あるいは電車に乗り、移動中にスマホの充電が出来ます。まあ、そういう用途で作られているわけでもないし、バッテリー容量自体大きくないはず(バッテリー利用時にスマホの充電をしながら使っていたら、30分で20%近くバッテリーが減りました)なので、この点にあまり期待してはいけないと思いますけどね。

また、スマホの充電をせず、普通にバッテリー内蔵PCとして使うと、動画試聴、ブラウザゲーム、テキスト入力などをして、1時間で30%弱の減りでしたから、通常の用途であれば、バッテリーの持ちは公称値よりも若干短く、4時間程度かな、と思います。

4.性能テスト

いつものようにドラクエベンチをやってみました。

ドスパラ Diginnos DG-CANPC ドラクエベンチ
参考:
GPD WIN(Atom X7-Z8700): 2,829
Beelink BT7(Atom X7-Z8700): 2,488
ドスパラ Altair VH-AD2(Celeron N3150): 2,381
Jumper EZBook Air(Atom X5-Z8300): 1,929
ドスパラ Diginnos Stick DG-STK4S(Atom x5-Z8500): 1,871
Jumper EZpad mini 3(Atom x5-Z8300): 1,717
MINIX NEO Z83-4(Atom x5-Z8300): 1,683
YEPO 737S(Atom x5-Z8300): 1,631
Chuwi Hi 10 Plus(Atom x5-Z8300): 1,628
ドスパラ Diginnos DG-D10IW3(Atom x5-Z8300): 1,570
GOLE 1(Atom x5-Z8300): 1,556
ドスパラ Diginnos DG-D09IW2SL(Atom x5-Z8350): 1,509
K8 Mini PC(Atom x5-Z8300): 1,462

Atom Z8700機としてはまずまずかな、と思います。Celeron N3150のドスパラ Altairよりも高いスコアになっていますね。Z8300とはかなり大きな差がついています。ドラクエベンチだけで判断してはいけませんが、この製品はAtom機ながら、期待以上の処理性能である、とは言えそうです。また、冷却ファンがついているというのも安心ですよね。

5.まとめ

ドスパラ Diginnos DG-CANPCはドスパラ公式サイトで販売中で、価格は税込み28,944円です。ウインタブでは過去に中華ミニPCを何台か実機レビューし、紹介記事も書いていますが、この製品はそれらと比較しても性能が高く、ドスパラが販売しているということもあって安心感も非常に高いです。なので、個人的にはこの製品は実質的に中華製品よりも割安である、と感じます。

そのため、手軽なデスクトップ機を、というニーズや、「スティックPCのちょっといいやつ」を探している人には非常にいい選択肢になると思います。もちろんデスクトップPCとしてのみ使うのであれば他にもいい製品があると思うので、あくまでもスーパーサブ的な位置づけで、「出先にデスクトップ環境を持ち込んで使う」とか「たまにリビングのテレビに繋いで使う」とかの場合に適していると思います。スティックPCよりははるかに使いみちが多いと思うので、リビングのテレビに繋ぎっぱなし、というのはもったいないですね。

6.関連リンク

Diginnos DG-CANPC:ドスパラ公式サイト

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コメント

  1. NIA より:

    ウチにはみえます。倒れてゴロゴロガッシャンがw

    • wintab より:

      NIAさん、こんにちは、コメントありがとうございます。いやまあ、それは…。でも、底のゴムが結構いい仕事してくれて、無理なテンションをかけなければ安定してますよ!