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acer Windows Mixed Realityヘッドセット AH101 - Windows 10 Fall Creators Updateと同時に発売予定のMRヘッドセット。この機会に少し勉強しておこう!

acer AH101 ヘッドセット
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。ゲーミングPCの製品紹介を見ていると「VR Ready」なんてマークを見かけます。ゲーミングの世界ではVR(仮想現実)がこの先のキーワードになっていくのかもしれません。今回紹介する「acer Windows Mixed Realityヘッドセット」は見た感じVRゴーグルみたいなんですけど、「MR(複合現実)」です。MRはAR(拡張現実)とVRを含む概念で、acerの説明だと、こんな感じになります。

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Mixed Realityの定義
これは単純明快だし、私達一般のユーザーが理解しやすい図だと思います。今のところの見方として、現実の風景に何らかの仮想的要素を盛り込むのがARで、ポケモンGOがそれに該当します。一方VRのほうは現実を遮断し、視界をすべて仮想的要素で埋めてしまいます。しかし、両者の境界線は必ずしも明確ではなく、「現実と仮想の配分」といいますか、程度問題でARよりだったりVRよりだったり、というのが起こりうることで、MicrosoftのいうMixed RealityはARとVR、そして両者の間に存在するものもすべて含んでいます。

設定アプリにMRの項目

画像出所:Windows Central

これは現行のWindows 10 Creators Update(バージョン1703)の設定アプリのメニューですが、一定のシステム要件を満たすPCを使っていると、この画像のように「Mixed Reality」というメニューが現れます。私の手持ちのPCはすべてそのシステム要件を満たしていないため、このメニューは表示されません。おそらく多くの人は私同様にこのメニューが表示されていないと思います。

10月17日にリリースされる予定の最新バージョン「Windows 10 Fall Creators Update」では、このメニューが表示されるためのシステム要件が引き下げられ、より多くのPCでこのメニューが表示されるようになります。

Mixed Reality 推奨スペック

画像出所:acer
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これはacerのプレスリリースにあった画像ですが、Fall Creators Updateでは「Windows Mixed Reality」と「Windows Mixed Reality Ultra」の2段構えで推奨されるシステム仕様が設定されており、「Ultra」のほうは依然として外部GPUの搭載が要件となるものの、「無印」のほうは比較的新しめの上級モバイルノートであれば対応するということになります。ちなみに私の環境では「やっぱり使えません」。しかし、読者の中でFall Creators Updateを適用したら新しくMixed Realityのメニューを呼び出せるようになりそう、という人も多いでしょう。

「acer Windows Mixed Realityヘッドセット」はWindows 10 Fall Creators Updateと同時(10月17日)に発売される、Windows Mixed Realityに対応するヘッドセットです。

1.スペック

acer AH101 ヘッドセット スペック表

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このスペック表を見ても、いつものPC、タブレット、スマホとは内容がぜんぜん違うので、よくわからないですよね。私もこのスペック表ですべてを説明できるとは思っておりません。それだけの知識もありませんし…。

ポイントとして、まずディスプレイ(メガネで言うレンズ)解像度が片眼1,440 × 1,440、両眼で2,880 × 1,440と高精細であること、そしてリフレッシュレート(1秒間に何度画面を更新できるか)が60 Hzもしくは90 Hzとなっていることです。VRというか3Dコンテンツの場合、通常より高いリフレッシュレートが必要と言われていますが、このスペック表と少し上に掲載したWindows Mixed Realityの推奨システム仕様を見比べると「Ultra」の場合は90 Hz、「無印」の場合は60 Hzとなるように見えます。一般的なノートPCのリフレッシュレートは60 Hzくらいで、これだと3Dコンテンツを楽しむには少し弱い(画面がちらついて酔う)と思われるので、この製品を快適に使うにはやはり「Ultra」の仕様を満たすPCがあったほうがいいのかもしれません。

この製品には各種のセンサーが内蔵されています。この種の製品は「位置トラッキング」が必要ですが、外部にセンサーを配置する「アウトサイドイン」方式とヘッドセットそのものにセンサーを内蔵する「インサイドアウト」方式があり、この製品は「インサイドアウト」方式を採用しています。つまり、外部センサーを必要としません。これは、セットアップにかかる時間を短縮したり、センサーの設置工事を不要にするという意味で、より手軽である、と言えます。

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acer AH101 ヘッドセット 6自由度
それと「6自由度」です。そろそろ文系の私には厳しくなってきましたが、以前スマホ用のスタビライザーで似たような話(2軸とか3軸とか)があったような気がします。6自由度とは「前後・左右・上下の移動、傾き、回転」を位置トラッキングできる、ということで、細かい頭の動きも確実にキャッチできることになり、仮想世界がよりリアルなものとして体験できます。

あと、この製品には「モーションコントローラー」というコントローラーが2基付属します。VR体験をしたことのある人ならわかると思いますが、要するにビームサーベルになったりマシンガンになったりするものです。

この製品は「Fall Creators Update」が必要です。またFall Creators Update下では「プラグ&プレイ」であるとのこと。つまり、Windows OSの機能でセットアップができてしまう、ということなので、上記の「インサイドアウト」のトラッキング方式とあわせ、この種の製品知識がない人でも手軽に使えそうですね。

2.筐体

acer AH101 ヘッドセット
上に書いたとおり、この製品はヘッドセットが本体ですが、モーションコントローラーが2基付属します。

acer AH101 ヘッドセット 各部名称1
acer AH101 ヘッドセット 各部名称2
acer AH101 ヘッドセット 各部名称3
ヘッドセットとPCの接続はHDMIとUSB 2.0の2本のケーブルで行います。また、3番目の画像を見ると、オーディオジャックがついています。当初「これマイクかな」と思ったんですけど、そうではなく、この製品にはスピーカーがなく、別途ヘッドフォンなどを接続する必要がある、ということです。

acer AH101 ヘッドセット 各部名称4
モーションコントローラーです。これを見ればわかりますが、単なるスティックではなく、Windowsの操作もある程度可能になっていますね。

acer AH101 ヘッドセット 着脱
ヘッドセットはフリップ式。なので、ヒョイと上げれば現実世界に戻れます。

3.価格など

acer Windows Mixed Realityヘッドセット AH101は10月17日の発売予定で、家電量販店や大手の通販サイトで予約注文を受け付けています。10月8日現在、Amazonでは税込み59,184円となっていました。

個人的にはこの先VR、AR、そしてMRというのは少しずつ存在感を高めていき、気がついたらゴーグル(ヘッドセット)を装着して仕事をしたり遊んだりというのがごく普通、という時代が遠からず到来するのではないか、と思っています。なので、私もいつものように「カネない」とか言ってる場合じゃないなあ、と感じます。じゃあ、明日すぐにこの製品を注文できるか、というとそれはまた簡単には行かないですね。

まず、私のPC環境ではFall Creators Updateを適用してもMixed Realityの項目は設定アプリには現れないと思います。そして、これもあくまで個人的な予想ですが、本当に良質なMixed Realityを体験するためにはMicrosoftの言う「Windows Mixed Reality Ultra」の仕様を満たすPCが必要だと思います。しかも、スペックは高ければ高いほどいいはずです。要するにそこそこのゲーミングPCが必要になるだろう、と思います。真剣に考えないと…。

現在すでに然るべきパフォーマンスのPCをお持ちの人は、ちょっと痛い出費かもしれませんけど、そして必ずこの製品を、ということはないですけど、この先同種の製品が続々と登場するでしょうから、どこかのタイミングでMixed Reality対応のヘッドセットを用意してみては?

4.関連リンク

AH101:acer公式サイト 製品紹介
Acer Windows Mixed Reality ヘッドセット AH101CV:Amazon

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コメント

  1. heads428 より:

    「VRというか3Dコンテンツの場合、通常より高いリフレッシュレートが必要と言われています」この部分ちょっと違うと思いますのでコメントします。

    ①3D表示で主流の時差式のものは、通常の倍のリフレッシュレート(120 Hz)で右目用と左目用という倍の情報を交互に表示する。

    ②頭部装着式ディスプレイ(HMD)は元々右目用・左目用に分かれているので時差表示は不要であり、通常の60Hzで構わない。ただし通常の規格の2倍の映像を送出する必要があり、重くなってはならないHMDをあまり高性能にもできず、1440pを左右に分割して片眼1,440 × 1,440、両眼で2,880 × 1,440と実質半分の情報量にすることで対応している

    ③ARやMRの場合、視点(カメラ、透過ディスプレイ)が移動しているとその上に重畳して表示しているものとのズレが問題になり、なるべく早く追従させたい。90 Hzモードの存在は恐らそちらへの対応

    • Re:Pu (@Repu6) より:

      ご存知でしたら申し訳ありませんが、このHMDはMRであり周囲の壁などは認識しますが、カメラで直接外の視界をみることはできないと思いますよ。実際に使ったわけではないので詳しくはわからないのですが。

      • heads428 より:

        気づいてませんでした。ご指摘ありがとうございます。カメラ画像重畳型の場合も、一応首の動きにある程度対応して追従しないと姿勢感覚と目の情報のずれから「VR酔い」が出てるかとは思いますんで、ある程度の速度は必要かとは思います。

  2. 匿名 より:

    どうなんでしょうね?まだこれといったキラーコンテンツが1本も無いのが現状で、現時点でハード先行なのが不安材料ですね。
    あと重いですよね。長時間の着用はキツイかな?

  3. 匿名 より:

    シミュレーターなどの用途にはいいかもしれませんが、ゲームにしてもなんにしても、もう少しこなれてくるのに時間がかかるでしょうね。
    また、映像コンテンツから充実するのかなぁとは思いますが。

  4. 匿名 より:

    個人的には Google Earth VRが一番面白そう。
    買ったら真っ先に使いたい。

  5. NIA より:

    ソードアートオンラインの世界が近くまで来ていますね。現状の3Dでさえ「酔う」のにVRは危険ですね。ウチは手出せません。まあ、その前に「VR迷子」になって泣きますw(3Dでも方向音痴w)将来「VR引きこもり」なんか大量に造っちゃいそうで怖いですね。

  6. 匿名 より:

    3Dって流行らないよね

  7. ふんb より:

    MicrosoftがちゃんとしたAPIを用意してくれることを願うばかりです。
    それと、MRアプリをUnityとかUEとかで開発できれば対応アプリが増えるかも!?

  8. 匿名 より:

    開発キットを購入した人達によるとハード的にはVRの廉価版らしいです
    MRは網膜投射(HoloLens)で定義した方がわかりやすいんですけどね
    値段分の価値があるかについては今後次第で
    現時点では普及しているViveやOculus Riftの方を絶対お薦めする・・・とのこと
    PC用はHTC Viveの一強の流れになって次点のOculus Riftは64k円に値下げ
    WMRの船出も楽そうな感じじゃないですね

    リフレッシュレートに関しては3DコンテンツというよりVR酔い対策ですね
    AMDによると目標は16k解像度2枚の240hz、現行世代では取りあえずの90hz
    VRはいつまでたってもPCの性能が十分なんて言われる事なさそう(笑